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2010年9月25日

2010年9月25日 (土)

事件:いとしきもの⇒地下鉄サリン事件・東京裁判と死刑について。20100925。

2010/9/25

雑草句録:事件

事件:いとしきもの⇒地下鉄サリン事件・東京裁判と死刑について。20100925。

■死刑にて事件終わるかあのサリン

この句も何年か前の作である。最近刑場の様子が報道陣に初公開された。日本の場合死刑は絞首刑である。刑場のガラス壁の向こうに椅子が並んでいた。ここに誰が並んで座るのかとふと思った。執行の証人という立場の人なのだろうか。公開の背景には死刑廃止意識の盛り上げもあったようだ。確かに刑場の秘密は公開されれば解消する。これが究極の姿かも知れない。ところで、秘密とはそれを特定の人だけが知る事により成立する。

犯罪捜査も最初は秘密裏に行われる。しかし、余り秘密を長引かせると大切なものを失う。真犯人の取り逃がしとえん罪の発生もその一つであろう。あのサリン事件はまだ終わっていないのであろう。交番の掲示板にオーム事件の逃亡者の指名手配の顔写真を見た時等ふとそんな事を思う。一方、拙速な死刑執行も色々な問題をはらんでいるように感じる。この程度の罪に対してはこの程度の刑罰と大体の相場が決まっていると言われている事も余りにも機械的に感じる。

調べてみたら、判決による死刑確定から執行までも色々な手続きがあるようだ。その中の最大の課題はやはり、犯罪者として罪をきせられた無罪の人を死刑にする事に対する責任の所在であろう。死刑執行までのプロセスとして、犯人を捜して検挙する役と刑を求める役とその量刑を定める役と刑の減免を請け負う役と確定した刑の執行を命令する役とその執行命令を承認する役と刑を執行する役等々と何段もの分業体制が続く。このような分業体制が徹底するとその一連の役の一部にしか関与しない人間は死刑に関する責任や心情を自分のものとしてとらえる感覚が少しずつ麻痺してくるのではないか。

たとえ判決で刑が確定しても、それは全知全能な神の仕業で絶対間違いが無いという保証がない。むしろ神の前では無知蒙昧で、自らも罪を犯す可能性をはらんだ限界のある人間の業に過ぎないのであろう。当然無罪の者を処刑して良いという法律も倫理的には無い筈だと思う。それが許されれば法律自体も崩壊するだろう。全知全能の神がいれば、その犯罪者の心の動きから行動に到るまでの全ての事実を映し出すだろう。

個人が生まれて犯罪に到るまでの軌跡には多くの人々との関わりがある。それを考えると、どこかで犯罪を犯さないで済む事が出来る分岐点があるのではないかとおぼろげに感じる。罪と罰は人間社会の永遠の課題かも知れないが、結果論ではなく原因論に遡って犯罪予防対策を少しずつでも前進させる必要があるのではないか。

追記:

日本の戦争責任を追及する東京裁判におけるインドのパール判事(WIKIPEDIAの記事が参考になる)の事を知ってから東京裁判に関心を持った。戦争責任を追及するのが勝者の権利という観点ではなく人間の良心の在り方をパール判事の行動の中に見たような記憶がある。東京裁判で刑が確定した戦犯の処刑まで教誨師という精神的ないたわりの仕事をされていた仏教学者がいて、その人が終戦数年後に著した本を古本で読んだ記憶がある。ざらざらとして紙質も悪く、色も茶色に変色していた小さな本であったと思う。敗戦までは権威あった人物が戦犯として収監された後の生活や心の在り方をその本で読むと、我々凡人と余り変わらないと感じた。花山師が唯一の日本人として巣鴨の戦犯の処刑に立ち合った後その書物を出版された事は死刑を考える上の貴重な記録として残るのではないか。しかし、その本の書名も著者が花山くらいしか思い出せない。キーワード:「A級戦犯 死刑 教誨師 花山」でGoogleで検索してみた。多分書名は『平和の発見-巣鴨の生と死の記録』だろう。初版本は昭和23年、朝日新聞社から刊行されたようだ。現在は中公文庫『巣鴨の生と死』として復刻版が出ているようだ。

以下はWIKIPEDIAとアマゾンからの記事である:
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『花山信勝
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: ナビゲーション, 検索
花山 信勝(はなやま しんしょう、明治30年(1898年)12月3日 - 平成7年(1995年)3月20日)は、日本の仏教学者、浄土真宗本願寺派の僧侶。東京大学名誉教授。

概要 [編集]
石川県金沢市生まれ。第四高等学校卒、東京帝国大学印度哲学科卒。大学院で日本仏教史を専攻し、東洋大学教授、東京大学文学部教授、國學院大學教授等を歴任する。昭和10年(1935年)、『聖徳太子御製法華経義疏の研究』で学士院恩賜賞を受賞。

昭和21年(1946年)2月から巣鴨拘置所の教誨師となり、東條英機ら七人のA級戦犯の処刑に立ち会い、その時の模様を『平和の発見-巣鴨の生と死の記録』に記した。東條は、「米国憲兵と一緒に合掌するのも仏縁だね」と笑っていた、と語った。また、重光葵が認めた手記『巣鴨日記』(『文藝春秋』昭和27年8月号掲載)には、長期間の収監で精神的に消耗していた被告たちにとって、花山との接触はひとつの救いでもあった、という旨の記述がある。

長男の花山勝道は、 金沢で浄土真宗本願寺派「宗林寺」の住職を務めた。 次男の花山勝友は仏教学者で武蔵野女子大学副学長を務めたが、父の後を追う形で、1995年秋に逝去した。

著書 [編集]
聖徳太子御製法華義疏の研究 東洋文庫,1933
聖徳太子の仏教 仏教年鑑社, 1936
聖徳太子と日本文化 日本文化協会、1937
日本の仏教 内閣印刷局(国体の本義解説叢書),1942
憲法十七条の精神 厚徳書院,1943
日本仏教 三省堂,1944
勝鬘経義疏の上宮王撰に関する研究 岩波書店,1944
白道に生きて 北方出版社, 1948 (顕真叢書 ; 1)
平和の発見 巣鴨の生と死の記録 朝日新聞社, 1949
「巣鴨の生と死 ある教誨師の記録」 中公文庫, 1995
万世を照らすもの-仏教学徒の記録 酣灯社, 1949
永遠への道 わが八十年の生涯 日本工業新聞社, 1982
聖徳太子と憲法十七条 大蔵出版, 1982
太平洋戦争とお念仏 国際真宗学会, 1986
訳註・校訂 [編集]
法華義疏 聖徳太子 岩波文庫上下, 1931-33 改版 1975
往生要集 源信 小山書店,1937 岩波文庫(旧版),1942、復刊1988、復刻版一穂社,2004 
勝鬘経義疏 聖徳太子 岩波文庫, 1948、復刊1988ほか/改訂新版吉川弘文館 1977
維摩経義疏 聖徳太子 百華苑, 1971 改訂版 1980
上宮聖徳法王帝説  狩谷エキ斎(?齋)證註、岩波文庫(共注),1941 復刊1988
この「花山信勝」は、仏教関連の書きかけ項目です。この記事を加筆・訂正して下さる協力者を求めています(ポータル 仏教/ウィキプロジェクト 仏教)。 

カテゴリ: 仏教学者 | 日本の僧 | 真宗関連の人物 | 1898年生 | 1995年没
最終更新 2010年7月14日 (水) 01:23 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。』
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以下はアマゾンからの記事。http://www.amazon.co.jp/%E5%B9%B3%E5%92%8C%E3%81%AE%E7%99%BA%E8%A6%8B%E2%80%95%E5%B7%A3%E9%B4%A8%E3%81%AE%E7%94%9F%E3%81%A8%E6%AD%BB%E3%81%AE%E8%A8%98%E9%8C%B2-%E8%8A%B1%E5%B1%B1-%E4%BF%A1%E5%8B%9D/dp/4894800551

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
花山 信勝
明治31年12月3日、宗林寺住職花山時勝師の長男として生まれる。十一歳のとき父親に死別したため金沢市松ヶ枝町尋常小学校卒業と同時に、大谷光瑞師が直営をはじめた兵庫県武庫郡の武庫中学に選抜されて入学、大正四年四高にはいり、東大哲学科に在学中二十一歳で宗林寺住職になった。大正13年東大大学院修了後、二年間英、独、仏に留学、印度仏蹟を踏査して帰る。日大、洋大、国学院大、東京文理大、九州大、東大各講師及び教授を歴任して昭和14年東大助教授、昭和21年同教授となり、34年定年で退官。この間三十六歳で帝国学士院恩賜賞を受け、四十三歳で文学博士、日本印度学仏教学会理事、日本仏教学会理事等を兼ね、終戦後の昭和21年2月から巣鴨拘置所の戦犯教戒師を委嘱され、処刑されたA、B、C級の多くの人たちをただ一人で教戒に当たった。東条英機元大将らA級七人の戦争責任者の処刑に立ち会ったたった一人の日本人でもある。東大教授退官後、浄土真宗本願寺派門主から北米開教区開教総長に任命され約十年間滞在、この間米国の永住権を得た。著書は聖徳太子の研究を中心に日本仏教など多数にのぼる。平成7年3月没。享年九十六歳(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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追記(2020/05/11):アクセスランキング3位に入った。外部サイトからのアクセスと思う。読者に感謝。古い記事なので書いた内容を思い出せなかった。タイトルが不適切なので下記のように変更。投稿日を付記。これで検索エンジンに掛かりやすくなるか?

事件:いとしきもの⇒地下鉄サリン事件・東京裁判と死刑について。20100925。

Googleでキーワード「麻原彰晃 死刑 確定」を検索(https://www.google.co.jp/search?lr=lang_ja&hl=ja&tbs=lr%3Alang_1ja&source=hp&q=%E9%BA%BB%E5%8E%9F%E5%BD%B0%E6%99%83%E3%80%80%E6%AD%BB%E5%88%91%E3%80%80%E7%A2%BA%E5%AE%9A)。

Googleでキーワード「オーム真理教 site:http://af06.kazelog.jp/」をサイト内検索(https://www.google.co.jp/search?lr=lang_ja&hl=ja&tbs=lr%3Alang_1ja&source=hp&q=%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%A0%E7%9C%9F%E7%90%86%E6%95%99%E3%80%80site%3Ahttp%3A%2F%2Faf06.kazelog.jp%2F)。

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    細胞はどんな部品からできているのか。そんな疑問に答えてくれる一冊。何事も形を見るのが第一歩。μからÅオーダーの世界で、細胞をメスで解剖するように、電子顕微鏡というメスで解剖して見せてくれるので興味が尽きない。
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    著者の専門は分子生物学、細胞生物学。普段生物を考えても細胞レベルで止まってしまう。その細胞の中で色々な分子が働いている。細胞こそ生命の基礎だが、その細胞の中の動きを知るのに最適な一冊。疑問の発端はなぜ発根剤が効くのかということ。薬剤が細胞膜を通過して細胞内で分子と分子が作用するイメージができた。本書でできた細胞のイメージは小さな無数の穴が空いた水分が充満したヨーヨーのようなもの。そのヨーヨーの中に分子部品が詰まっている。細胞自体もタライの中のヨーヨーのように浮かんでいる。細胞図面の空白部は真空でなく水分だ。細胞の内外に水がないと細胞は生きられない。水が生命のゆりかごだ!
  • 野口悠紀雄: 10_ホームページにオフィスを作る(2001年 光文社)
    ITが輝いた時代の作品。HPの活用法は参考になる。参考:url=http://www.noguchi.co.jp/(野口悠紀雄 ONLINE)
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    やや専門的であるが、実務専門化が分担執筆しており、その場で役に立つ一冊。
  • ノーバート・ウィーナー(鎮目恭夫訳): 08_サイバネティックスはいかにして生まれたか(みすず書房1956)
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