蛍が飛び交った頃

2008/9/22

蛍が飛び交った頃

うねうねと 小川流れる 田植え時 夕日落ちれば 蛍飛び交う

外ではしきりにコオロギが鳴いている。

それなのに何か蛍の事を思い出す。

ほのかに光る物に対する憧憬があるためか。

昔の田は何となく曲線が多かった。

川もその田に沿って流れてうねうねしていた。

夕方頃になるとそれが一枚の絵になった。

今日、土地改良事業等で田は大体広い矩形をしている。

水路は直線の三面コンクリートになり、水は勢い良く流れる。

蛍の幼虫と餌のカワニナが生育するには流れが早すぎるのか。

反対にうねうねした川の水流にはあちこち淀みが生じる。

やはり、蛍が生息しやすい環境がうねうねした小川にあったのだろう。

父から聞いた話だ。

蛍を沢山とって、川端で野糞をたれて、その上に蛍を放つ。

誰かが、蛍の下の物をつかむと皆で喝采する。

他愛のない子供の遊びだったがそれも昔話になってしまった。