金木犀のルーツ

2008/10/15

金木犀のルーツ

モクセイの落花が語る過去未来    夢野照緑

金木犀の花が盛りを過ぎ、小さな花が地表をオレンジ色に染めている。金木犀はその花より

むしろ芳香が愛でられているようだ。しかし、咲いているのは雄花だけであるという。なぜなら

金木犀は雌雄異株で、日本には雄花だけが江戸時代に渡来したらしい。それでは雌花はど

んな花か気になる。芳香樹として雄花が渡来したとすれば雌花は芳香が無いのであろうか。

そこで思い出すのが麝香である。麝香は雄のジャコウジカの腹部の香嚢にあるらしい。

アナログ的な物の見方を拡張すると類推という問題になる。芳香が動物の世界と植物の世

界の雄と共通するのは単なる偶然なのだろうか。雌花にも芳香があった場合なぜ雌花は渡

来しなかったのだろうか。我が家にも古木となった一本の金木犀が住み着いている。

この木のルーツを辿ると日本に伝来した数少ない原木に行き着く筈である。

日本の金木犀には実生が無いのだから遺伝的にはクローンで皆兄弟に近いだろう。

一本の金木犀の木も色々な事を語っているようだ。