2009/1/12
とっかん屋
幼少の頃、ポップコーンを作るとっかん屋が回ってきた。どうして、ポップコーンができるのか
不思議なのだが、ドカンーという音がするのでとっかん屋と呼んだようだ。鋼鉄のがっちりした
円筒形の容器にトウモロコシの実をいれて容器を回転しながら火であぶる。ポップコーンにな
る頃を見計らって、容器の出口を金網の筒に向けて一気に開くときにドカンーという音ととも
にポップコーンが飛び出してくる。容器はハンドルを持って回転させるのだが、ポップコーン
がもらえるので子供達が手伝った。とっかん屋はポップコーンの加工賃をもらう商売であった
ようだが、商売という点に関しては何の記憶もない。米でも同じような加工をしたらしい。甘み
は人工甘味料のサッカリンを使ったのではないかと思う。砂糖も菓子も高価で、自宅にある
材料を加工してもらった方が割安だったので、このような商売が成り立ったのであろう。生活
が豊かになるととっかん屋も来なくなった。