2009/3/1
自然の恵み
終戦直後の食糧難の頃は自然のなかにある動植物を食料にした。一時的に縄文時代の採
取生活を取り入れたに過ぎないのかもしれない。春先になると、冬眠からさめたヒキガエル
が沼に産卵のため集まってくる。これを捕獲して皮をむいてから焼いてたべる。しかし、自分
は捕獲まで遊びでつきあったがその後の仕事はついにできなかった。田んぼに生えたセリを
とって食べた。秋に稲刈り後の田んぼでアカガエルを捕ることはやった覚えがある。イナゴも
捕って布袋に入れて佃煮のようにして食べた。大木を切って薪割りをすると鉄砲虫がいる。
蜂の巣には蜂の子がいる。これらは煎ってたべる。今日から見れば下手物食いの様だが、
これが常食では無いことは確かだ。臨時の自然の恵みというのが適当だろう。何が食べられ
るか食べてはいけないものは何か。こういう生存のための知恵が生活の中で伝承されてきた
から戦後の食糧難も切り抜けられたのであろう。