成長の限界

2009/3/5

成長の限界

ローマクラブが『成長の限界』(1972年)を出版した時、既に人口の増加や資源の枯渇や環

境の悪化が意識されて、その対策が模索された。しかし、当時は地球温暖化という問題は明

確には認識されていなかったと思われる。ともかく、自分が生きてきたのが『成長の限界』が

警告していた時代であった。入れ物が有限ならばそこに入る物も有限であることに疑問は無

い。生産量が増えれば、その累計数量から廃棄処分数量を差し引いた数量がどこかに残る

ことになる。従来通りの成長には限界があるのは最初から分かっていた事なのだろうか。と

もかく作って売るというビジネスモデルは明快で利益も高い。薄利多売のビジネスモデルもは

びこっている。自分で自動車を買いガソリン代を払うというコストを払って安い物を買いに行

く。これが出来なくなった時昔の小売店の存在をうらやましく思う時代も来る予感がしないでも

ない。成長が永久に続く事が不可能ならば価値観を成熟を目指す方向に切り替えたらどうだ

ろう。量から質への転換もこれに通じるだろう。そのキーワードは何か。成長の限界を裏から

見て「無限の成熟」か。