2010/8/19
夏休み恒例のNHKの子供番組の科学相談室で、アゲハの幼虫の擬態について、小
さいときは白と黒の鳥の糞のような色、大きくなると葉と同じ緑色になると解説
していた。鳥等の外敵に食べられないようにするための進化上の発明である事に
は納得できるが、それが遺伝子レベルまで及んでいるとなるとそのような形質を
獲得するまでに気が遠くなるほどの時間がかかったように思われる。
雑草句録:あげはの子
■角出して匂いふりまくあげはの子
あげはの子と言えばちょっと抵抗感は遠くなるがやはり気持ちがよい存在ではな
い。毛虫や芋虫を見て身を引く感情が誘発されるという現象は本能的なものなの
か気になる。最近は、必要上アゲハの幼虫を指でつかめるようになったが、毛虫
を指でつかむのはまだできない。やはり、毛虫に毛は毒もあるかも知れず危険で
あるという無意識のブレーキが働くのか。
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(別のページで同じ句について以下の通り述べていた。句は一つだが解説は幾つ
も可能だ。ともかく句は一つの作品となって固まるが、素材の持つ無限の情報の
大部分をを切り捨ててしまう。時間をかけてもったいないので、一つにまとめて
おく。以下別文)
アゲハの子とはアゲハの幼虫の事。これがミカンの葉を食害する。小さい内は葉
の周辺が欠ける程度であるが、大きくなると食べる量も増えて葉の形が無くなる
位食べてしまう。餌が無くなると他所に移動もするようだ。アゲハがミカンの木
に飛んできてあちこち産卵して回るので防除はお手上げである。見つけたときに
駆除する以外にない。外形と色がグロテスクだが、時には素手でつかむこともあ
る。そんな時、黄色い角を出して威嚇する。この角は同時に異臭を発生させる器
官でもあるようだ。外敵に対しては防御しかない幼虫なのでこれも進化の賜かな
と感心したりする。
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追記:アゲハの幼虫は餌を食べて、まるまる太ってからサナギになるようだ。あ
る時、サナギになる場所を求めて来たのか、郵便受けに大きなアゲハの幼虫がい
た。餌のあるミカン樹からは相当離れている。安心して羽化できる場所を求めて
それだけ歩いたのかと不思議に思った。毛虫も本気で歩くと相当早い。毎秒で
10cm位で歩く。翌日そのアゲハの幼虫をデジカメに納めようとして行ったらい
なかった。その後どうなったのか気になる。
おまけ:ミカン樹から捕ったアゲハの幼虫の処置に困り、かなり遠くの通路に捨
てたところ、ぐるりと向きを変えてミカン樹の方に向かって歩き出した。ミカン
樹のある方角を覚えているのか不思議に思えた。もう一度試したら、同じ結果だ
った。三度目も同じであった。しかし、同じ現象が三度続く確率はゼロではな
い。偶然であったのかもしれないが釈然としない出来事ではあった。
⇒インターネットで検索したら、動物の体色の研究についての情報があった。
日本動物学会 第80回大会 2009静岡
第6回色素細胞シンポジウム
「動物にみられる体色発現とそれを支配する遺伝子群」
Control mechanisms and genes on body color expression in animals