2011/1/5
雑草句録:冬景色
■寒ガモの飛翔水泳風の中
■平凡で句作に困る冬景色
冬の単調さは句作に無縁のように感じる時がある。厳冬の寒さ云々と言っても人間は自然の威力を超えることが出来ない。平凡な句を多くの人が作れば同じ句が異なる人から生まれると思う。ところが、文字にして同じあいさつ言葉も現実の世界では種々様々な響きを持つ。そんな、またとない一瞬を言葉は捉えることができるのか。
○海暮れて鴨の声ほのかに白し 芭蕉
冬の句として有名なようだ。Google検索:約 4,380 件ヒットした。575という定型から557という変形になっている。鴨の声がほのかに白しという意味ならば超現実的な表現ではある。しかし海暮れてX(なにか)がほのかに白しとしてその余韻を味わうべきか。
■水かきて冷たからずや鴨の息
こちらは白いからの連想。福田赳夫元総理が一向に進まない事態に対してあひるの水掻きで心情を吐露した記憶が残る。水面下で足を必死で動かしているんだ。