技術 回顧と展望:原子力発電と津波に関する技術

2011/3/14
昨日は暖かな好天であった。品質の良くない品種不明の渋柿にハチヤ渋柿を接木した。地上2m程度の高接ぎ。穂木は採取して冷蔵庫で保管。水分は少ないがまだ枯死していないようだ。台木の枝は発芽を開始している。幹が太いのでガムテープを使用。切り口は癒合材塗布。ダメモトでダメならまた次回試す。脳死未成年の15才以下の少年から摘出した臓器移植が行われた。植物の接木は簡単に出来てしまうが、動物ではなぜ難しいのか。臓器移植よりiPS細胞を使った再生医療に期待している。しかし、なぜそれまでして生き延びる必要があるのかも納得できない部分がある。

昨日の天気

TAVE= 12.8
TMAX= 22.6
TMIN= 2.6
DIFF= 20
WMAX= 3
SUNS= 12
RAIN= 0

技術 回顧と展望:原子力発電と津波に関する技術

福島第一原子力発電所の原発事故を技術者はどのように見て何を考えているのだろうかと思った。大抵の技術者は何らかの組織に属し、組織の壁に閉じこめられているのが実状だろう。東北地方太平洋沖地震による津波の被害を見るにつけ、津波の被害を避け、津波のエネルギーを活用する現実的な方法があるのか気になった。そこで、特許図書館で幾つかのキーワードで調べてみた。

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  特許・実用新案を検索する >> 検索結果 

(1)「津波」に関する技術が 375件 見つかりました。
● 特許  ・・・  359件
● 実用新案  ・・・  16件
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(2)「原子力発電」に関する技術が 2355件 見つかりました。
● 特許  ・・・  2312件
● 実用新案  ・・・  43件

一覧表示はヒット件数1000件以内の時に表示可能です。
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(3)「津波 原子力発電」に関する技術が 6件 見つかりました。
● 特許  ・・・  6件
● 実用新案  ・・・  0件
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「津波 原子力発電」が含まれる公開公報「6件」のリストを表示しています(特許:6件、実用新案:0件)。番号をクリックすると簡易表示画面が表示されます。 
項番 公開番号/登録番号 発明の名称
1. 特許公開2002-363957  原子力発電所の冷却水補給取水設備
2. 特許公開2001-116880  プラントの海水取水設備
3. 特許公開2000-170138  原子力発電所の海水取水設備
4. 特許公開平09-054190  原子力発電所の取水設備
5. 特許公開平07-057174  災害対策方法及びそれに用いる装置
6. 特許公開平06-324190  原子力発電プラント取水設備
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「集積回路」に関する技術が 59623件 見つかりました。
● 特許  ・・・  58927件
● 実用新案  ・・・  696件
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原子力発電に関する特許は2312件と多い。しかし、集積回路の特許58927件よりはるかに少ない。さらに、津波に関する特許は359件ともっと少ない。「津波&原子力発電」と絞り込むと特許はたったの6件しかない。不思議とその特許の内容が冷却水に関している。やはり、原子力発電と津波と冷却水は技術的な課題であると認識されている証拠でもあろう。集積回路はほとんどが民生品であり、需要数量が多く、参入企業が多く、技術者も多く、技術競争も熾烈である。集積回路に関する特許件数が多いのはこういう理由だろう。一方、「津波&原子力発電」という両分野の技術者は集積回路技術者と反対に極少ないと思われる。津波に関する技術では、防災、土木関係が多いようだ。今回の東北関東大震災を振り返り津波対策技術を見直すのも有意義であろう。残念なことに津波対策技術は公共的意義は大きいが、津波対策技術を促すインセンティブが多くは見あたらない。津波対策技術を特許出願し国の審査をパスすれば全て無償で特許権を与え、その特許は誰でも無償で実施でき、実施されて効果があった特許は国が特許権者に特許料を支払うと言ったアイデアバンク的な特例特許として扱っても良いのではないか。通常は波力発電して、津波時は波減衰機として働く装置とか津波のエネルギーを津波のエネルギーでうち消す装置等色々なアイデアを出し合うのも自然現象の本質を理解し活用する技術につながると思う。これから東北関東大震災の復興が始まる。住宅を高台に移す等の構想があるようだが、土地の所有権とか解決すべき問題は多くある。地震・津波対策には長期的でも着実な計画が必要だと思う。アイデアを出すのはその第一歩だ。地震・津波対策のアイデアは余り金を掛けずに創出できる。今はそのアイデアを出すべき機会なのかも知れない。

以下本題。

かみつけ女流歌人 雅:もう一人の吾

歌題=もう一人の吾:

■追ふ波に 追はれて追ひて 夫の眠る 渚に立てば 香る潮風 43 佐藤 房子

夫が戦死した海を訪れて詠んだ慰霊の歌か、海と波が人生と重なる。