文化と文明雑感(老人の寝言):国内生産が減るのにエネルギー・電力需要は右肩上がりに伸びるのか

2013年2月10日日曜日
昨日は晴れ。最低気温(℃) -1.6 07:01 。最高気温(℃) 6.9 13:42 。ざっそう句:床凍みて 貧乏揺すり 駄句一つ。宅内閑居。デジカメ画像の「再利用化」検討。検索エンジンの画像検索を試してみたら見慣れた画像が出てきた。一体、この画像はどこにあるのか?我がBLOGのトップ画像のアドレスは「url=http://t2.gstatic.com/images?q=tbn:ANd9GcR1EmSKsc85U6K896tL_Hc9v4GyOxMTWr6wLgBO8D1u05soBgQO」となっていた。BLOG上では「http://af06.kazelog.jp/4P-1.jpg」。ともかく、「再利用」は使えば使うほどコスト(かけた時間・費用/使用回数)は下がる。デジタル画像は何度使っても減らない・劣化しない。これは新発見だ。

2013年2月9日の天気(AMEDAS)

TAVE= 1.9
TMAX= 6.3 最高気温(℃) 6.9 13:42 
TMIN= -1.5 最低気温(℃) -1.6 07:01 
DIFF= 7.8
WMAX= 7.3 最大瞬間風速(m/s)(風向(16方位)) 14.4(北北西) 12:15 
SUNS= 8.6
RAIN= 0

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文化と文明雑感(老人の寝言):国内生産が減るのにエネルギー・電力需要は右肩上がりに伸びるのか

民主党政権から自民・公明連立政権に移り、現在政権運営も試運転・仮免のような状態に見える。将来の原発の扱いに関しても、自公はまだ呉越同舟というように見える。安いエネルギーをタダ同然で使えれば政治上の大きな問題は生まれなくなるだろう。エネルギーの資源としての価値は地球人口が増大している中で、今後も増大してゆくだろう。日本が戦争に踏み込んだのもエネルギーの争奪という面があった。

今後、日本は少子高齢化社会になると言われている。そこで、気になるのが「エネルギー・電力需要は右肩上がりに伸びるのか」という問題。電気事業連合会のサイト(http://www.fepc.or.jp/library/data/tokei/index.html)に統計資料があった。長い期間の傾向を見れば将来の予測がある程度可能なことは否定できない。そこで、連続データがあり、統計上も区分がしっかりしていると思われる、従量電灯A・Bと大口電力の動向を調べてみた。従量電灯A・Bはほぼ人口の動向に類似しており、増加から飽和へ、その先はまだ見えないが減少の気配が感じられる。

一方、大口電力の方は1990年頃までは増大率が高かったが、それ以後は増大率が低下して、更に2000年頃以降は減少に転じたように見える。これが社会現象とどのように関係しているのか。

「失われた10年。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%B1%E3%82%8F%E3%82%8C%E3%81%9F10%E5%B9%B4。(最終更新 2013年2月7日 (木) 05:18 )」『ウィキペディア日本語版』(http://ja.wikipedia.org/)。の記事に、「失われた10年(うしなわれたじゅうねん)は、ある国、あるいは地域の経済低迷が約10年以上の長期にわたる期間を指す語である。~日本では1991年3月から2002年1月までの約11年間。本項で述べる。--------------------------------------------------------------------------------日本における失われた10年は安定成長期終焉後の1990年代前半から2000年代前半にわたる経済低迷の期間を指す語である。」とある。

「空洞化。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A9%BA%E6%B4%9E%E5%8C%96。(最終更新 2013年1月10日 (木) 08:54 )」『ウィキペディア日本語版』(http://ja.wikipedia.org/)。の記事に、「空洞化出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 空洞化(くうどうか)は、構成していたものが消滅、移転等することによってそこが空き、「空洞」になる状態。以下では、経済・産業分野において議論されてきた「空洞化」について述べる。~日本の空洞化問題 [編集]:日本では、大きく4つのタイミングで空洞化議論が起きている[1]。

1.1980年代後半、プラザ合意による円高を背景とした国内工場移転
2.1990年代中頃、円高を背景とした国内工場移転[1]
3.2000年代、コスト削減のためにWTO加盟を契機に「世界の工場」として急速に台頭する中国など、グローバル化による新興国への国内工場移転
4.2010年代、世界同時不況において世界各国の中央銀行が大規模な量的金融緩和を行っているのに対し、日本銀行による量的金融緩和が相対的に不足しているために起こっている円高を背景とした空洞化議論。
海外生産比率:
内閣府の調査によると、日本の製造業の海外生産比率は、1985年度に3.0%であったが、1990年度は6.4%に達し、2009年度は17.8%となっている。特に、これまで日本の輸出の大勢を占めてきた自動車等の輸送用機械や電気機器の海外生産比率は、他の産業と比べて高い。一方、諸外国と比較するとまたまだまだ上昇する余地はあるとの見方もある。」とある。

日本の製造業も経済のグローバル化が進むに連れ、製品の開発・設計やスタッフ部門は国内に残して、生産工場は人件費が安い海外に移転する例が多かった思う。このグローバル化とITC技術は平行して進んだので、国内のエネルギー使用量は相対的に低く抑えられたのではないか。また、海外事業で利益がでれば、その効果は国内需要を生むので、家庭が使う電灯電力は緩やかに伸びていたと考えられるのではないか。

問題は、これからのエネルギー政策と国内の各種政策のマッチングになる。既に、日本のメーカーが海外移転した国の技術レベルが向上し、日本の商品の優位性も下がりつつある。そうなると、海外生産の意味が薄れてくる。国際収支としては、各企業だけではなく、国家間の収支も問題になる。円安になれば、輸出には有利に作用するだろうが、エネルギー等の買い物には不利になる。エネルギー価格の上昇は当然製品価格を押し上げるので、国際競争力は低下する。

現役時代は、まだアメリカの製造業は元気だった。日本のカラーテレビの生産規模は微々たるものだった。日本のカラーテレビの集積回路化では、最初はアメリカ製を使ったが、やがて国内メーカー製に代わった。その後、アメリカのカラーテレビメーカーは日本製の集積回路を日本で調達して、シンガポール等で生産するようになった。アメリカでは製造業の海外移転は日本より四半世紀ほど早く起こった。その後、仕事を離れたが、カラーテレビ用の半導体集積回路の売り先は韓国や中国になったようだ。まだアナログテレビの時代だった。一般社団法人 電子情報技術産業協会
JEITAのホームページ(http://www.jeita.or.jp/)に「2011年地上デジタルテレビ放送受信機国内出荷実績 」という記事があり、「※2011年7月度実績をもってデータの更新を終了いたします。」とあった。

今後、製造業や家庭のエネルギー消費量が確実に伸びるという想定にどれほどの信頼性があるのか、疑問を起こさせてくれたのが電気事業連合会の統計資料であった。当然、電力事業が一般のビジネスと異なるのは事実だが、経済原理が機能しない事業はやがて破綻せざるを得ないだろう。電気料は企業や家庭を直撃するのだ。エネルギー価格は長期的には今後も上昇を続けるだろう。その対策としては、電気を作り送電する、人体でいえば、心臓・動脈血管系の強化だけでは現実的ではなさそうだ。むしろ、毛細管、静脈の部分(経済社会云々のシステム全体)まで徹底的に見直しして、システムの効率化で対応すべきではないか。
BOPIX_TEPCO_DENTOU_OOKUCHI_4PIX_M.jpgをダウンロード (東京電力の従量電灯A・B電力及び大口電力の推移グラフ:1963~2011年)

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