2008/10/23
蚕の変身
群馬県は養蚕県であり、養蚕にまつわる話は数限りなくあるだろう。今日では、その養蚕を
支えた桑畑もほとんど見ない。幼少時は雷が鳴ると「クワバラ、クワバラ」と言い、蚊帳の中
に潜り込んだ事を覚えている。畑の境界か隅にわずかに残っている桑の古株が昔を語って
いるに過ぎない。
蚕に関しては、小学生の中学年の頃、担任の先生から頂いた年賀状に、蚕が糸を吐いて繭
に変身するように人間として大きく変身してほしいというような一言を贈られたことを思い出
す。当時は学校の授業が休みになって、桑畑の尺取り虫退治があった。今振り返れば一種
の課外体験授業のようなものだったかもしれない。ともかく、より高い目標に向かって変身
しようと呼びかけてくれた先生の一言に頭が下がる。