2009/2/2
科学用電卓
たしか、科学計算用の関数計算機能のついたHPの電卓を買った覚えがあった。関連情報
は以下のURLにある。これを手がかりに振り返ってみる。
http://www.hp.com/hpinfo/abouthp/histnfacts/museum/personalsystems/0023/
最初のモデルはHP-35で1972年に発売されている。35個のキーがあり、計算尺の機能に挑
戦したようだ。このモデルは1975年に販売中止になるまで30万台売れたと述べられてい
る。自分が買ったモデルは磁気テープが付いていてプログラムの記憶が出来たと思う。もう
少し後のモデル化もしれない。ともかく安い商品ではなかった。しかし、技術者の購買意欲を
誘った商品であった。キーのクリック感覚がかなり固く弾力があった。1968年にデスクトップ
コンピュータのHP9100Aを開発して、これを小型化したのが科学用電卓であったようだ。多
分会社で仕事に使ったのがHP9100Aかその後続機ではないかと思う。今日HP社はコンピ
ュータ事業に集中して、測定器関係の事業はAGILENT TECHNOLOGY社に引き継がれて
いる。多分、コンピュータと測定器は売れる数が一桁か二桁は違うであろう。当然市場も異な
る。自分が入社初期に使用したHP 608Eという真空管式の信号発生器は大きく、重くがっし
りしていた。当時の測定器の発熱は並ではなかった。シールド室で数台の測定器に電源を入
れると夏は汗がしたたり、時にはうとうとが始まった。冬は適当な暖房になった。HP社の測定
器とコンピュータとのつき合いのあった技術者はかなり多かったのであろう。