コンピュータの番犬

2009/3/22

コンピュータの番犬

番犬とはその名の通り見張りをする犬である。コンピュータは電源電圧が下がって再度あが

ったりすると異常動作する事がある。要するにコンピュータは順序機械であり、指定された順

序が守られないと誤動作をする場合がある。誤動作を続ければコンピュータは正にルール違

反者になって何をするか保証されない。仕方なく、コンピュータが動き始める最初の状態に戻

してやるのが一番手っ取り早い解決法になる。これがリセット動作になる。電源を監視してリ

セット動作を行わせる機能をウオッチドックタイマーという。このような動作をする集積回路を

開発した事があった。要するにコンピュータを使用したシステムの信頼性を向上させるため

である。このような集積回路は現在も安全性が重要であるガス機器等で使われていると思

う。少しでもシステムの信頼性を向上させようとするなら想定される事柄にあらかじめ対策を

盛り込まなければならなくなる。コンピュータチップとウオッチドックタイマーのチップは別々に

するという対策もあった。要人とそれを守る護衛というような関係が常につきまとってくる。番

犬は死んだり、さぼったりして常に役割を果たしてくれる保証はない。それなら、番犬を見張

る番犬が必要ではないか。結局、現実的には万全ではないが、コスト等で妥協できるところ

までしか対策は為されないのが通常だ。かって、自動車の暴走が問題になった事があった。

最近はそういうニュースは余り聞かない。やはり、マイコンを多用する自動車では種々の信

頼性向上対策が続けられてきた結果なのであろう。