2009/4/13
接木の失敗
何事も理論と実際が車の両輪となる。接木の理論と言えば台木と穂木の形成層を合わせる
事に尽きるようだ。その理論は分かっていても実際がうまくゆかない。何度となく失敗を繰り
返してきた。その失敗は現在も続行中である。台木も穂木も生き物であり接木が成功すると
いうことは両方の細胞がつながることである。なにか分かるような気もするが、現実は穂木の
芽が動き出してから失敗か成功かが判然とする。結局、まだ職人技の残る領域のようだ。と
もかく台木が生きていれば、次回の挑戦も可能になる。失敗した接木の跡を観察するのも修
業のようだ。接木ナイフで手に傷を付けた事も何回もある。しかし、失敗の積み重ねも全く無
意味ではない。果樹が実をつけるまでの道のりは長いがその過程が楽しみなのかもしれな
い。