2009/4/4
タバコ代と学会誌
未成年時代に酒やタバコを興味本位で大抵誰もが経験することであろう。酒は少年時代に
何かの祝い事の時に大人にからかわれて飲まされた。以来、つきあい程度には飲むが、酒
類の違いは分かる程度でそれ以上詳しい事は分からない。金を出して飲みたくなる程のもの
でない。タバコはすすめられて興味本位で吸ってみたが直ぐにむせてしまいそれ以来ほとん
ど口にしていない。酒もタバコも嗜好上と社交上の効用はありそうだ。しかし、嫌いな人もい
れば好きな人もいるのでこの世が面白いのであろう。タバコ代位ならといくつかの学会に所
属して学会誌を購読した。商業雑誌では得られない情報を得るためであった。退職して、最
新の技術や研究動向とは無縁になりつつある。生物物理学会の学会誌はかって市販されて
おり会員以外でも書店で購入できた。書店での市販がなくなり会員になった。この学会は生
命現象を物理学から解明することを趣旨としていたようだ。当時の高校や大学では生物学と
物理学は最も無縁な学問の対極にあったと思う。生物物理というような分野を切り開いた先
覚者には頭が下がる。学問も社会もその枠組みが固定すると徐々に活力を失ってしまう。バ
イオテクノロジーの発展はその見本であろう。学問の進歩と発展は早い。これは高学歴社会
が後押ししたためか。学会がその成果を一般人向けにやさしく解説する安価な雑誌を発行し
てくれると有り難い。ともかくこれからの社会は頭脳が勝負だ。無知な大人より、まともな子供
の方が理解力は高い。尻を叩かれて動くより、自分から飛びつく方がましだ。