2009/7/16
給料日のおかず
自分の初任給はいくらくらいであったかはっきり覚えていない。調べてみたら当時の学卒の
初任給が約3万円であった。経済成長と共に初任給も上昇した。現在は約20万円で頭打ち。
雇用形態が大きく変わり初任給の意味も変わってしまいそうだ。就職・採用は正規雇用が当
然の前提で試用期間が過ぎれば正規雇用された。この社会的な原則が崩れてしまった。労
働が完全に市場原理により売買の対象になってしまったようでもある。ともかく、当時の給料
は振り込みではなく給料袋に入れて現金でくれた。給料の明細書を見てようやく自分も金を
稼ぐ身分になれた事がうれしかった。給料日は残業が無く定時退社であった。会社の帰り
に、もらいたての給料で夕飯のおかずに豚カツやコロッケを買ってきた事を思い出す。ささや
かながらの親孝行でもあった。しかし、いつしか給料日にささやかなご馳走を買うという習慣
も終わってしまった。給料日に残業をしただけではなく、土日の出勤も普通という時もあった。