20009/9/27
バルクハウゼン
自分が電気工学を学んだ時代が丁度、強電から弱電の分野が発展する時であった。電子工
学が新しい分野として大学でも教えられるようになった。しかし、真空管を中心にした技術は
最盛期から衰退期に向かっていた。そんな中で思い出したのがバルクハウゼンという人名。
真空管の授業か真空管の本で出合った名前だったと思う。いかにもドイツ人らしい名前なの
で記憶に残っていたのかもしれない。関連図書は探せばどこかにあるかもしれない。Google
で二つのキーワードで検索してみた。バルクハウゼン 真空管 に一致する日本語のページ
95 件中 1 - 95 件目 (0.25 秒) 。BARKHAUSEN VACUUM TUBU の検索結果 約 5,300
件中 1 - 20 件目 (0.08 秒) 。日本語では、たったの95件がヒットしたのみである。もう、完全
に過去の歴史になっているようである。しかし、超高周波電波の発振、レーダー技術(電波兵
器)という関連で日本の電波技術とも関連があった事を新たに知った。近代戦の主力が大艦
巨砲の軍備より機動性の良い航空機に移った。そこで敵機を早期に発見するにはレーダー
技術が不可欠である。これは今日でも全く同じ状況であろう。飛行機が飛翔体といわれるミ
サイルや衛星にまで拡大されているのが実状だろう。日本の軍事研究は敗戦が明らかにな
った時点で破棄されたり、それに従事した研究者も詳細を公表していないと思われる。大き
な時代の流れの中でぽっかりと歴史の空白が出来ているのかもしれない。これは、今日の企
業研究でも同じような事がいえるのかもしれない。何かの機会にぽつりぽつりと化石のように
現れてくるかもしれない。科学も事件も研究、そうして極論すれば何事も、その現場や当事者
の体験、証言等は知る機会は極一部に限られる。過去に向かってアンテナを広げるようだ
が、それを探して拾い上げる以外の方法がない。