2009/10/27
オートメーション
二十年間つとめし後にきたりしものオートメーション化と停年 角谷桐松
昭和万葉集巻11 昭和30年~31年に採録された短歌の一つ。終戦十年後頃の作品であ
る。既にこの頃からオートメーション化が始まっていたのであろう。まだ小学生の頃でオートメ
ーションについては何も知らなかった。オートメーションの普及は技術の進歩とともに範囲が
広がっていった。肉体的な労働から知的労働までが対象になっていった。オートメーションも
立場により色々な見方ができるだろう。仕事を追われた人、新しい仕事に転身した人。さまざ
まであろう。初期のオートメーションは製造・加工業のベルトコンベアー方式の自動化が多か
ったのではないだろうか。まだ、製造システムの中には機械と連動する労働力は必要とされ
ていただろう。しかし、機械の方が高度になるとシステムの中の作業者自身が作業精度や速
度等の点でじゃまになってしまう。もはや、直接的な労働には人力が不要になってしまう。半
導体チップの測定や組立では位置合わせ等の高度な作業もほとんど自動で行われる。人間
の眼の代用はCDDセンサー等で行う。機械がの動きがコンピュータの活用でどんどん高度
になってゆく。今日オートメーションは当たり前の技術になっているが侮れない部分が多いと
思われる。デザインオートメーションで設計作業もコンピュータに大幅に依存する時代となり、
オートメーションという概念自体がすでに古くなってしまったのかもしれない。