消防ポンプ

2009/12/15

消防ポンプ

自分が小学生頃には既に消防署には消防自動車が配備されていた。しかし、エンジンスター

トは今日のバッテリーから起動する方式でなく、クランクというのか起動用の鉄の棒をエンジ

ン部に突っ込んで手動で回して起動していたようだ。消防隊員が整備をしているのを学校の

帰りに見物していたのを覚えている。火事の時は近くの火の見櫓に登って半鐘を叩いたのだ

と思う。今は半鐘がサイレンになっている。戦前の消防活動はどうであったか当時のことを覚

えている人に聞いたことがあった。当時は既にエンジンポンプがあったが、自動車を配備す

る程豊ではなかった。従って、エンジンポンプを大八車のような車に積んで火事現場まで引っ

張ったとの事である。ホースはホース専門の別の車があったとの事であった。エンジン運搬

用人力車とホース運搬用人力車が二台で今日の消防自動車の役割をしていたとの事であっ

た。ジャンジャンと半鐘が鳴るとこの二台の車が出動する。一般の人も出てきて車を引っ張

るのを手伝ったとの事で、ある程度のスピードは出たのであろう。この話を聞きたかったの

は、ある沼で得体の知れない牛のような声が聞こえて皆が気味悪く思いその正体を突き止

めることになり、その時に消防ポンプが出動したという伝承話を聞いた事があったからであ

る。水をかい出したあとからから、ウシガエルが発見されたとの事である。これは、戦前に食

用に導入された外来種の大きなカエルであるが、当時はだれもウシガエルの事を知らなかっ

たので大騒ぎになったようだ。この黄色い表皮のウシガエルを捕獲して、自宅でちょっと飼っ

ていざ様子を見たら周囲の土と同じ茶色に変色していたという話しも一緒に聞いた。ともかく

地域にはそこに生活している人でないと分からない記憶が沢山あると実感した。