ぼたもち堰:100101。

2010/1/1

ぼたもち堰

子供の頃、近くの用水路の掘り払いが待ち遠しかった。その日は、用水の流れの障害となる流木やゴミ等を取り払うために用水を止めるので、魚捕りのチャンスであった。網とバケツを持って水が減るのを待った。子供が多かったが、中には大人も混じって魚を捕った。

しかし、掘り払いの仕事は最近までした経験が無かった。退職後、順番で水利の役員の番が回ってきて初めてその用水路の掘り払いをした。そのとき、道路脇の当時こんもりと雑木が生えていて、水深があり魚がいそうな堰がぼたもち堰と呼ばれている事を初めて知った。

水利のベテランになぜぼたもち堰というのか由来を聞いたが分からなかった。同じ質問をある郷土史家にしてみたら、昔は用水路の下から上に向かって掘り払いをして、丁度その堰に来るとぼたもちを作って待っていてくれたのでその名が残っているのだそうである。

距離的には道なかば、まだ半分以上残っている辺であるが、そこで昼飯時になったのであろう。当時はぼたもちは大変なご馳走であった筈だ。普通ならば野良仕事の弁当は塩をまぶした握り飯程度であろう。掘り払いの当番も、ぼたもちを励みに仕事を進めたのかもしれない。

このぼたもちを用意したのは農家のかみさん連中であろう。ともかく、大変だが、大切な掘り払いという仕事を地域の農民が協力して行ってきたという記憶がこのぼたもち堰という名前の中に残っていたのである。

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追記(2017/10/24):
読みにくいので文書の整形をする。

関連記事:残照雑記:身辺雑記:田舎老人徒然草:ぼたもち堰PART2;大寒を 過ぎりゃぼちぼち 春が来る。170115。

IOB=IMAGES ON Beloved Ones:画像を挿入した記事は12月が初出のようだ。
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2010/1/1

ぼたもち堰

子供の頃、近くの用水路の掘り払いが待ち遠しかった。その日は、用水の流れの障害となる

流木やゴミ等を取り払うために用水を止めるので、魚捕りのチャンスであった。網とバケツを

持って水が減るのを待った。子供が多かったが、中には大人も混じって魚を捕った。しかし、

掘り払いの仕事は最近までした経験が無かった。退職後、順番で水利の役員の番が回って

きて初めてその用水路の掘り払いをした。そのとき、道路脇の当時こんもりと雑木が生えて

いて、水深があり魚がいそうな堰がぼたもち堰と呼ばれている事を初めて知った。水利のベ

テランになぜぼたもち堰というのか由来を聞いたが分からなかった。同じ質問をある郷土史

家にしてみたら、昔は用水路の下から上に向かって掘り払いをして、丁度その堰に来るとぼ

たもちを作って待っていてくれたのでその名が残っているのだそうである。距離的には道なか

ば、まだ半分以上残っている辺であるが、そこで昼飯時になったのであろう。当時はぼたもち

は大変なご馳走であった筈だ。普通ならば野良仕事の弁当は塩をまぶした握り飯程度であ

ろう。掘り払いの当番も、ぼたもちを励みに仕事を進めたのかもしれない。このぼたもちを用

意したのは農家のかみさん連中であろう。ともかく、大変だが、大切な掘り払いという仕事を

地域の農民が協力して行ってきたという記憶がこのぼたもち堰という名前の中に残っていた

のである。