2010/1/15
剪定
2006年に果樹の勉強をした。果樹に果物が生るという事は人間に例えれば結婚して子供が
産まれるのと同じようなものである。果樹で子供が産まれるという事は熟した果実の種子が
発芽することであろう。そうすると果樹もほぼ一年がかりで子孫を残そうと活動している事に
なる。農業は数を増やす事と量を増やす事が大きな課題となるようだ。人間が無意識的に長
年かけて行ってきた作物の品種改良も最終的には増産が目的であった。桝井農場の苗のカ
タログに品種に勝る技術無しとあったような記憶がある。確かにその品種の特性を他の技術
で実現する事は非常に困難で至言であると思った。桝井氏は種苗会社経営の信条をカタロ
グの中でさらりと述べていたのかもしれない。ぼちぼち植えた幼苗も枝が混んできた株もあ
る。適度な剪定が必要だと思っているがどうすべきか迷っている。剪定以前に果樹の骨格を
作る整姿という仕事もある。こちらは幼苗の幹の途中から切らねばならない。これも思い切っ
て出来ない。放任しておくと枝は競争して伸び、勝った枝は益々伸び、負けた枝は枯れて行
く。結局枝の張り合いでエネルギーを使ってしまい、果実を作るモードに入らない。結局、自
分の育てている苗は鋸も鋏もほとんど入っていない。果樹の剪定で教えられた事は大きな枝
から切れという事であった。これは果樹全体のバランスとその果樹の数年後の状態を計算に
入れて決心して切れということであろう。未練の無くなった植木の太枝は切り落としているが、
根本から切れない樹木も多い。今後は果樹の整姿・剪定も少しずつやりたい。