2010/2/10
過剰包装
昔は商品の包装は必要最小限の場合が多かったと思う。包装の機能は、商品を保護する
事、個別の物を一つにして扱いを容易にする事、商品の内容等を表示する事等が考えられ
る。印刷技術が進歩し、印刷コストが低下したためか、包装に印刷された商品が中身より数
段見事に見えてしまう場合もある。包装で消費者の購買欲を誘うとなると、それなりのコスト
をかけても見栄えのする包装を採用する場合もあるのだろう。引き物に使う商品は中身に到
達するまで数段の包装がある。格段にそれなりの役割があると思われるが、一番奥に隠れ
ている本体以外は最終的には不要品として処分される運命になる。何かに使おうと取り置い
ても使い切れない。このような包装に要するコストに対するメリットの配分はどうなっているの
であろうか。中身と包装のコスト比率が気になる。集積回路の場合、チップを固定し収納する
構造をパッケージと呼んでいる。このパッケージにも大まかにセラミックと樹脂という二つの
種類があった。これは素材による分類であるが、民生品は樹脂パッケージが主流であった。
パッケージの性能よりもコストや生産性を優先している。現在は超優良企業となっている京セ
ラも、もともとは碍子等の電気用陶磁器のメーカーであったとの事である。セラミックパッケー
ジは主に集積回路の試作品に使用していた。パッケージと言えども侮り難い商品かもしれな
い。無数ともいえる包装の世界で、今後、省資源、低コスト、高性能を実現する包装後術が
現れる可能性があるのか。ちなみに、特許電子図書館での検索結果:
「「包装」に関する技術が 55331件 見つかりました。 ● 特許 ・・・ 48968件 ● 実用新案
・・・ 6363件」。これほど多くの出願があったとは驚きであった。