2011/1/26
昨日の天気
TAVE= | 3.6 |
TMAX= | 8.6 |
TMIN= | 0.3 |
DIFF= | 8.3 |
WMAX= | 7 |
SUNS= | 9 |
RAIN= | 0 |
以下本題。
雑草句録:ノッキング
■ノッキング車気になる冬の道
残業で交通量が少なくなる頃、車の不調が発生するとラッシュアワーと別な不安が横切る。
○徒歩ならば杖突坂を落馬かな 芭蕉
Google検索:約 124 件。徒歩ならば杖を必要とする程の急坂を、現代ならばタクシーに相当するのか、駄賃馬に乗った。しかし、落馬させられた。お金を奮発したのに踏んだり蹴ったりという体験だったようだ。その結末は?ともかくこの句が残った。この句に季語はあるのか。しかし、この句にはかなり大きな飛躍があるように感じる。芭蕉が落馬に至ったその状況をイメージで描いてみると、急阪なので、乗った芭蕉の姿勢にも問題がありそうだ。当然、馬子は乗馬する芭蕉に注意はしただろう。馬の首にへばりつくような姿勢なら重心が下がって安定すると思うが、反っくり返る姿勢になってしまったのか。それにしても、打ち所が良かったのか、笑い話で済んだようだ。
■タクシーに乗るは領収貰う時
追記:WEBで調べると、「前詞に「桑名より食はで来ぬれば」といふ日永の里より馬借りて杖突坂上るほど、荷鞍うち返りて馬より落ちぬとある。」という文脈とつながるようだ。「季語を入れそこなった雑(無季)の句として有名である。」とも。芭蕉50歳の時の作。句の方も一種の落馬の観があるが、季語という束縛を脱して、句作を楽しんだという印象も受ける。「荷鞍うち返りて」と落馬の原因らしき一節があるが、この荷鞍にまたがったのは芭蕉本人。どうも荷鞍もろとも落馬したような雰囲気だ。荷鞍が勝手にひっくり返る事は想像しがたい。芭蕉がそれにまたがっているのだから。そんな事を思うと、何か俳句のネタでも探して思索しているうちに、一瞬の意識の空白+αで身体のバランスを崩し、大慌てして鞍にしがみついたが時既に遅しというような情景を思い浮かべてしまう。
■芭蕉落馬して目覚める旅の夢