2011/7/27 昨日の天気
最高気温(℃) = 33.1 (15:22) ざっそう句:タチアオイ ■タチアオイ命限りに残り花 読みかじりの記:ジャンボ機長の状況判断術 失敗しない決断と行動 坂井優基 著 (2009年 PHP研究所) PHP研究所のホームページの会社概要には:設立 昭和21年11月3日;社長 松下正幸とある。松下幸之助の起こした事業が今日まで続いている。 本書の出版日が2009年7月31日。本書中の 26 優先順位のつけかた の章に「USエアウェズ一五四九便不時着事故」が取り上げられている。この事故が起こった日が2009年1月16日。この事故は、その時の状況から判断して最高の判断であったと賞賛された事が記憶に新しい。本書はその事故から半年後の出版。誰からも賞賛されるような判断は、一日ではならないという事を本書が語ってくれる。本書出版の意図もその辺にあったのかもしれない。悪い例とよい例を対比して読みやすい。機長、船長は飛行機や船舶が運航中は、乗客の生命・財産を預かり、機内、船内では運行に関する全責任と共に全権限を与えられている。連想を拡大すると、国という乗り物も全く同じように、機長、船長のような事があてはまるのではないか。国民は国家という途方のない大きな乗り物に乗っていて、危機に際してそこから飛び降りる事もできない。国民の運命は国家の浮沈とともにある。そんな思いで、本書を手にした。 「USエアウェイズ1549便不時着水事故;http://ja.wikipedia.org/wiki/US%E3%82%A8%E3%82%A2%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%82%A4%E3%82%BA1549%E4%BE%BF%E4%B8%8D%E6%99%82%E7%9D%80%E6%B0%B4%E4%BA%8B%E6%95%85;(最終更新 2011年6月23日 (木) 23:00)」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』(http://ja.wikipedia.org/)。の記事に「USエアウェイズ1549便不時着水事故(USエアウェイズ1549びんふじちゃくすいじこ)は、2009年1月15日午後3時30分ごろ(東部標準時(UTC-5))、ニューヨーク発シャーロット経由シアトル行きのUSエアウェイズ1549便がニューヨーク市マンハッタン区付近のハドソン川に不時着水した航空事故である[2]。乗員・乗客全員が助かったことから、ニューヨーク州知事のデビッド・パターソンはこの一件を"Miracle on the Hudson"(ハドソン川の奇跡、ハドソンの奇跡)と呼んで褒め称えた[3]。」尚、「2010年3月3日、サレンバーガー機長は30年間にわたる現役パイロットとしての乗務を終えた。」と記事にある。 ここで、単に「不時着した。」では機長の判断がどんな内容であったか判断できない。なぜ、ギリギリの極限状況で、機長はハドソン川に不時着させたかという、機長の判断に誰もが関心をもつ。本書がそれを一般向けに解説してくれているだろう。局限された短い時間に貴重な人命を損なうという失敗がない最良の決断を下すにはどうすべきか。 本書の「はじめに」で、著者は「現代社会において、鉄道、原子力発電所、建設、医療など、たった一つの失敗が多くの人の命を奪ってしまう分野がたくさんあります。」と失敗を許されない分野について述べ、「パイロットの仕事は、あくまでも失敗しないこと、事故をおこさないこと。乗客や乗員の命を守り、けがをさせないことがいちばんの目的になります。」と語る。また、著者は、「医療、運輸、発電所、工場現場などのように、失敗が命に結びつく現場でなくても、ビジネスマンとして重要なのは、「勝つ」ことよりまず「生き残る」ことです。」と述べる。 産経新聞主張は、「中国高速鉄道事故 安全置き去りの国威発揚;url=http://sankei.jp.msn.com/world/news/110726/chn11072603130004-n1.htm(2011.7.26 03:13 (1/2ページ))」というタイトルで、「国威発揚を最優先した安全性軽視の発想が大惨事を招いた。中国浙江省温州市で23日夜に起きた高速鉄道列車の追突・脱線事故には、そんな思いを禁じ得ない。 事故翌日には事故車両が全て撤去され、一部は土に埋められた。その半日後には営業運転を再開したこととも合わせ、これが死傷者200人を超す大事故への対応なのかと首をかしげる。肝心の原因究明すら、なおざりにされるとの疑念が国内外から噴き出すのも当然である。」と報じた。 東京電力福島原発事故と重なるような中国高速鉄道事故が起きた。情報・通信の発展、それに伴う中国人の民意向上で、従来何が起こっているのかを知るのも大変だった国の情報もより詳しく報道されている。川に落下して土を盛られて隠された車両が、当局の隠蔽と非難されて元に戻された。奇しくも、重大な事業を支配する原則は勝つことより生き残ることにあるとは「貞観政要」(http://af06.kazelog.jp/itoshikimono/2011/07/1983-5736.html)にも通じる真理でもあるようだ。生き残り続けるということの最後に勝ちがあるのかも知れないが、目先の勝ち負けを競う行動原理とは根本的に異なるだろう。 スーパージャンボ機ニッポンを操縦しているのはまさにチーム菅である。そのチームワークはすでにボロボロ。機長を機外に追い出そうとしている。内閣支持率という飛行高度はまさに失速墜落寸前である。それにも拘わらず勝ちを狙っている。スーパージャンボ機ニッポンを胴体着陸させる場所がないのは当然、墜落までの持ち時間が刻々と失われているという悲劇。機長が飛び出せばスーパージャンボ機ニッポンが浮上するという説もあるが本当か。日本は神風もただの風も吹かない悲惨な状況だ。本書は一人一人が自分自身の機長になれと教えているようでもある。最終ページに「生き残るためのチェックリスト」が付いている。これで自己と相手を採点してみるのも参考になるだろう。 CEEK.JPにて「地デジ」キーワードにてニュース検索:2011/7/26 569 件の記事の 1 件目 ~ 100 件目 (重複7件は非表示です) |
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