老人の寝言:「視覚障がい者からテレビを遠ざけない地上デジタルテレビ放送を求める意見書」はどこまで届いているのか。

2012/4/22(日)
昨日は曇り。ミカン樹手入れ。大きくなる雑草を引き抜く。午後用事外出。大きくなる雑草としてツキミソウを引き抜いた。傍目には風情があって結構なのだが。タチアオイは移植して残した。何となく、駆除するものと残すものを区別している。これから、アカザ、アメリカセンダングサ、メヒシバ等が伸び出す。ペンペン草(ナズナ)にはすでに実が付いている。木々の芽が膨らみ、辺り一面がウッスリと緑色を帯びてきた。健常者はこの季節の変わり目を日々実感できる。昨年、地デジ移行で、ラジカセ等でテレビの音声を楽しみにしている視覚障害者が多数いる事を知った。その後、どうなったのか。
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2012/4/21(土)の天気

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老人の寝言:「視覚障がい者からテレビを遠ざけない地上デジタルテレビ放送を求める意見書」はどこまで届いているのか。

Yahoo!ニュースは、「東北3県でも地上アナログ放送が終了--地デジ完全移行へ;url=http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120331-35015691-cnetj-sci(CNET Japan 3月31日(土)12時0分配信)」というタイトルで、「東日本大震災で大きな被害を受けた岩手、宮城、福島の東北3県でも、3月31日地上アナログ放送が終了した。これにより47都道府県すべてで地上デジタル放送への移行が完了する。
 岩手、宮城、福島以外の44都道府県では、2011年7月24日に地上デジタル放送への切り替えが実施された。当初は47都道府県で同日の地上アナログ放送停波を予定していたが、2011年3月11日に発生した東日本大震災の影響を受け、総務省は東北3県の地上デジタル化延期を発表。同年7月にアナログ放送用の電波の使用期限を2012年3月31日まで延長する旨をアナウンスしていた。 東北3県では、3月31日の正午に地上アナログ放送画面をブルーバックの「お知らせ画面」に切り替え、同日24時までに停波する。」と報じた。

総務省はホームページで、「東北3県(岩手、宮城、福島)におけるアナログ放送の終了について;url=http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/dtv/111207_1.html()」というタイトルで、「平成23年7月24日、全国においてアナログ放送を停波し、地上放送の完全デジタル化を実現する予定でしたが、先般の東日本大震災による影響を調査等した結果、岩手、宮城、福島の3県に関しては、アナログ放送停波の延期をすることとしました。 平成23年6月15日に東北3県(岩手、宮城、福島)における地上アナログ放送の終了を最長1年間延長できる「東日本大震災に伴う地上デジタル放送に係る電波法の特例に関する法律」が、公布・施行されました(実際の延長期限は別途告示で定める必要。)。 その後、地元自治体、放送事業者等関係者の意向等を伺うなど、告示上の延長期限について検討した結果、アナログ放送用の電波の使用期限を平成24年3月31日としました(7月22日付で告示)。 岩手、宮城、福島の3県のアナログ放送は平成24年3月31日に終了しました。」と報じた。

「東北3県(岩手、宮城、福島)におけるアナログ放送の終了」の期限が既に過ぎている事については、見すごしていたのか今まで気付かなかった。文句も不平も言えない弱い者は静に切り捨てられて行くような印象が残る。たまたま、福島県のホームページを覗いていると、議会が「視覚障がい者からテレビを遠ざけない地上デジタルテレビ放送を求める意見書」を採択しているのが目に入った。

その意見書の要部は、「よって、政府においては、次の措置を速やかに講ずるよう強く要望する。
1 携帯用ラジオに、テレビの地上デジタル放送の受信機能を付加し、従来どおりテレビ放送が聴けるようにすること。
2 受信機や録画機のリモコンの全ての機能が、音声ガイドを手がかりに操作できるテレビの開発を推進する施策を講じるなど、視覚障がい者の使いやすさを最大限考慮すること。
3 解説放送、ニュース等のテロップ・字幕の読上げを大幅に増やし、テレビ放送における情報バリアをなくすこと。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成23年12月27日
内閣総理大臣
総務大臣
厚生労働大
あて」と述べている。

Googleで「視覚障がい者からテレビを遠ざけない地上デジタルテレビ放送を求める意見書」を参議院や他の自治体でも同趣旨の意見書が多数採択されている。技術的に見ても、視覚情報は聴覚情報に比べて、千倍以上の情報量を持つ。従って、視覚障害者が、視覚上の不便を聴覚で補う事の重要さは、健常者では予想ができないほど大きいだろう。いわば、社会生活で大きな格差が必然的に生じるのだ。

「老人の寝言:アナログTV放送の跡地にビル・マンションではなく公園を作れ(2011年7月26日 (火))http://af06.kazelog.jp/itoshikimono/2011/07/493-8a0d.html」で、国が地デジへの強行移行への代償として、上記意見書の趣旨の実現を提案した。アナログTV放送が実施されていた時はラジカセでも、TV音声が聞けたのである。音声による、一対多という放送・情報伝達機能は視覚障害者だけでなく、全ての人が、緊急情報にアクセスするためにも非常に有効である。これは、東北関東大震災の教訓としても、直ちに具体的な実施に移すべき価値がある。その際、地デジ電波から、地デジTV放送の音声を取り出す集積回路は、標準化して最小のコストで実現できるようにすべきではないか。テレビにも、ラジオにも、携帯にもスマホにも、およそ全ての受信機、電話機器に搭載すれば、その効果は抜群である。下手な防災無線等は絶対太刀打ちできないインフラが実現するのだ。日の丸防災対応チップ計画は、技術的には国が腹を決めれば直ぐ実現できる段階にあるだろう。10年間かけて日の丸防災対応チップを改良すれば、どんな機器にもコスト負担を余りかけずに搭載できるようになるだろう。国は各自治体から上がっている、意見書を、更に創造的に日の丸防災対応チップまで高めて、実現すべきではないか。これは、全ての人が、格差無く社会生活が営めるような施設・機器を設計段階から考慮するというユニバーサル・デザインの思想にも通じるであろう。国が、このような意見書を無視することは国の怠慢という以外にないだろう。