2008/10/11
パナソニックのTVが3億台達成
2008年10月1日、“松下電器産業株式会社”が、“パナソニック 株式会社”に社名変更して、
これを記念するように、本年10月7日に累計のTV生産台数が3億台になると発表した。
3億台の内訳は、白黒、カラーのブラウン管テレビが2億7700万台、プラズマが1300万
台、液晶が1000万台。 これは、世界のテレビメーカーで初めてとの事だ。ブラウン管テレビ
が圧倒的な比率を占め、今日でも全世界ではこの傾向は変わっていない。薄型のLCD TV、
PDPTVも普及が始まっているが、世界的規模で従来の基幹技術を完全に置き換えるまでに
は相当な期間を必要とするようである。ブラウン管テレビはアナログ技術を集大成したような
民生品であった。これを作りこなすのは日本人の特性が最適であったようだ。米国のTVメー
カーは一つ一つ消えてゆき、日本メーカーが世界の首位を占めている。
しかし、ブラウン管テレビの生産拠点は海外に移り、海外メーカーも不動の地位を占めるよう
になっている。いずれ、日本のメーカーもブラウン管テレビから撤退せざるを得ない時が来る
かもしれない。この技術的に偉大な遺産を次の技術の創造に生かさない限り、技術も産業も
衰退してしまう心配がある。意欲的な世界の国々は日本の技術に追いつき追い越すことを目
標にしているのであるから。