2008/11/5
Obama大統領誕生
アメリカは普通の国に向かうか。長い歴史的なスケールで見ることは大切だ。
しかし、いざObama大統領がが誕生するとなると感動を覚える。
それは、ほぼ半世紀前にアメリカで盛り上がった公民権運動を思い出すからである。
アメリカ南部では黒人と白人の差別がまだまだ、残っていた。
当時は通学バスも黒人用と白人用が分けられていた。至る所に人種差別が存在していた。
この公民権運動を象徴するのが、マーティン・ルーサー・キング Jr牧師が、
1963年8月28日、リンカーン記念堂へ向かうワシントン大行進で演説したI Have a Dreama
という演説であった。この演説から今年で丁度45年目になるわけだ。
これを、朝日ソノラマという、薄っぺらなレコードのようなもので聞いた。
中身は忘れたが、タイトルは時々思い出す。
その演説のハイライトが以下の部分である。
“I have a dream.That one day on the red hills of Georgia. the sons of former slaves and
the sons of former slave-owners will be able to sit down together at the table of
brotherhood.(私には夢がある。いつの日か、嘗ての奴隷の子達と、嘗ての奴隷の所有者達
の子達が、席を並べられる事を)”(WIKIPEDIAより引用)
キング牧師が黒人の宗教指導者であり、Obama大統領がアメリカ合衆国の初めての黒人
大統領になるという歴史的事実を受けてもう一度上記の演説を直訳的に訳し直してみた。
「私には夢がある。いつの日か、嘗ての奴隷の子孫達と、嘗ての奴隷の所有者の子孫達
が、このジョージア州の赤い丘のうえで、兄弟という絆に結ばれて一緒の席に着く事ができる
という夢が。」
キング牧師は黒人と白人の地位が平等になるという夢を熱く語ったのである。
ちなみに、ジョージア州はアメリカ独立戦争に参加した13州のひとつで、1861年の南北戦争
では連合国(奴隷制度存続を主張)に加盟した。最初の英国移民団が1733年2月12日に到
着したのがジョージア州のサバンナであった。歴史的に意義のある州である。
ジョージア州の人種的な構成(WIKIPEDIA)は:
62.6% ヒスパニック以外の白人
28.7% アフリカ系
5.3% ヒスパニック
2.1% アジア
0.3% 先住民
1.4% 混血
今、アメリカの新しい歴史が始まろうとしている。
この半世紀でアメリカの社会も大きく変わったのであろう。
ともかく変われるといことは希望が持てるということでもある。