2009/1/19
女性上司
冷戦の時代に共産圏の国であるポーランドに技術供与する仕事があった。自分は末端の一
担当者に過ぎなかったので、仕事の技術面の説明をさせられた。日本語とポーランド語の通
訳もいなかったので、英語でやりとりすることになった。どちらからから見ても英語は外国語
であったので、意志疎通にはかなり手間取った。時には黒板を使い筆談、身振り手振りを交
えて何とかのりきった。当時、共産圏の国では女性の職場進出が進んでいると言われてい
た。紹介されたとき、女性がマネジャーで、男性技術者が部下であった。これには内心びっり
した。女性の上司を持った男性技術者はやりにくいだろうと思った。今日、男女共同参画とか
で女性の職場進出が進められているようだが、当時でもポーランドでは女性の科学技術分
野への進出は相当進んでいたのであろう。マリー・キュウリーはポーランド生まれフランスの
女性物理学者・化学者。女性数学者ソフィア・コワレフスカヤの父方の祖父がポーランド人等
ポーランドに縁のある著名な女性学者がいる。ちなみに、日本の女性医師の割合は20%未
満。女性研究者の割合は日本11.6%、ポーランド38.1%。出典は下記ホームページ。(http://www.kunikoinoguchi.jp/katsudou/pdf/190609_shiryou.pdf)
女性を人的資源と見た場合、日本はその能力活用でまだまだ後進国であるようだ。ともかく
女性の社会進出が進めば多数の男性が女性の上司を持つことになる。やりにくいというよう
な事態では無くなる。