2009/8/24
サルスベリ
十年くらい前に邪魔になるサルスベリを移植した。樹齢は定かではないが成木の太さであっ
た。活着するか心配であったが、何とか活着した。それから更に十年以上の樹齢を重ねた訳
である。しかし、日当たりが悪いので花の咲きが良くない。日当たりを良くする必要がある。
だが、最早移植する気にもなれない。他の樹木を縮伐する以外にない。混植の庭をいつも満
足できるように維持する事は大変である。全体の計画が無く思いつくままに植え込まれてい
る。というより、庭を造ろうとした本人のコンセプトが残っていない、伝わっていない、聞かな
かったと言うべきか。手が回らないうちに大きくなる樹木はどんどん大きくなる。樹齢を重ね
た庭木には色々な記憶がまといついている。それを引き継いだ当主は自分も自分なりに植
えて見たいという思いもある。そんなわけで、雑然とした庭が出現する。最近母が残した短歌
を読み直したところ色々な植木が歌われていた。いまでは邪魔になるような庭木も歌の題材
になっていた。ともかく手入れさえしっかりすれば植木の寿命は永い。結局、現状と妥協しつ
つ改善する以外にない。これは庭だけでなく何事にも通じる難問だ。最近、車で外出したとき
にサルスベリらしい街路樹が列植されて華やかな雰囲気を味わった。サルスベリは百日紅と
も言われ花が咲く期間が長い。サルスベリを街路樹に選んだのは気の利いたアイデアだと思
った。