2010/1/25
LED照明
半導体が光るのを見て感動を覚えたことがあった。LEDという商品が出てきてエレショーでも
脚光をあびた。当時、珍しく出張でエレショーの見学を許されたので記憶に残っている。しか
し、素材はSi/シリコンではなく、化合物半導体であったので、直接的な仕事上の関係はほと
んどなかった。LEDを表示素子としてする場合の駆動用の集積回路の仕事はいくつかした。
特に交通用の表示板等のメーカーには拡販で訪問した。ある時、ウエハー状態の集積回路
を暗幕下で顕微鏡で覗いていると、極小さな光点が所々点滅しているのを見たような感じが
した。Si/シリコンの発光だと断定できるほど確実ではなかったが、仕事の余禄のように思え
た。集積回路上に形成されているトランジスタは光が入るとフォトトランジスタの動作をしてし
まうので、それが検査上問題になる場合は暗幕をかぶって作業をした。最近、NHK第一放送
で、照明デザイナーの石井幹子氏の興味ある話を聞いた。先ず、女性ながら技術の仕事を
したかったというのがユニークに感じた。技術者としては照明器具の設計にかかわったよう
だ。その後は、照明機器を使用した照明全体をデザインの対象に活躍されているようだ。
そこでLEDが照明の手段として登場した意義を述べていた。LEDの発光効率が高いので屋
外のライトアップに要する電気料は意外に安いという印象を受けた。しかし、屋外のライトアッ
プにはいろいろな意見がありそうだ。それが、流行になりあちこちむやみにライトアップが進
むと本当の闇が恋しくなりそうだ。石井氏はその師から光源の大切さといかに光を感じるか
の大切さを学んだようだ。マッチ一本、ろうそく一本の明るさにも理解がありそうだ。白色LED
照明が普及を初めて白熱電灯は消え去る運命にあるようだ。照明技術も大きな転換期にさ
しかかっているようだ。