2010/3/27
雑草句録:シノ
■シノ堀りの余禄に一つふきのとう
篠は種類や条件によるが、地下10~30㎝位に地下茎が這う。畑に篠が畑に進入を始める
時は篠の基地から、畑に向かって地下茎が伸びる。考えてみれば当たり前である。その地
下茎の節目の10~20毎に篠の芽が付いている。時には地上に芽や茎がが出て、一直線に
並んでいるのに気付く。しかし、その下に地下茎が伸びている事にはつい気が回らない。篠
を駆除しようとしたらその基地を叩くのが基本なのであろうが、手遅れになると地下茎は四方
八方に張り巡らされてしまう。結局、地面に出た篠を掘り上げるというモグラ叩きとと同じ戦法
になってしまう。少なくとも基地からの補給路を断てば少しは時間稼ぎが出来るのではない
か。我が畑にはあちこち篠の基地ができてしまった。回路技術者だったが、篠の根っとわーく
の凄さにはついつい気付かなかった。地下茎の先端が人に見えない間にどんどん伸びてい
る。篠はそこに養分(エネルギー)を注ぎ込む。そこが、篠が生き残るためのフロンティアなの
だ。そんなことを考えつつソニーのネットワークカンパニーという呼び名を思い出した。ソニー
もネットワークに何か思い入れがあったようだ。立って生きるより這ってでも生きる。篠もした
たかな戦略を見つけたようだ。ともかく篠の根っとわーくには養分と情報が流れている筈だ。
篠に勝つか負けるか。こちらも戦略を練るが抜本的な手がない。文字通り、「抜本」で根を掘
るのが最終解かもしれない。当分は、程々につき合いう以外にない。刈り取った篠や枯れた
雑草の茎の処分に困った。燃やそうと思ったが、それをマルチ材にしたら使えそうだというア
イデアがひらめいた。苗の下に敷いて、乾燥と雑草の繁茂を防止するのに使う。腐れば肥料
になる筈だ。「豆を煮るに豆殻をもってす」という故事もあるようだ。深い意味もあるようだが、
即物的に考えると、捨ててしまう豆殻も豆を煮るために使える。これこそ究極のエコかもしれ
ない。一方、豆を人間に例えると苛烈なる人事の世界を覗くような気もする。ともかく、いやな
篠にも、農作業上の用途があるならば、他人から受ける変なプレッシャーも軽減できるので
はないか。