老人の寝言:恐るべき本末転倒の論理を世界があざ笑う

2011/5/24
昨日は雨模様で気温も寒さを感じるまで下がった。シランが咲いている。漢字では紫蘭と書くようだ。一度、花暦を作ってみようとした。その時の資料によれば、シランの次ぎにアヤメ、 ウツギ、 にんどうとあった。花暦は未完だが次ぎに何が咲くか楽しみだ。

ざっそう句:しらん

○俺知らん俺は紫蘭と五月雨

昨日の天気

TAVE= 15.4
TMAX= 18.6
TMIN= 13.1
DIFF= 5.5
WMAX= 2.5
SUNS= 0
RAIN= 10

老人の寝言:恐るべき本末転倒の論理を世界があざ笑う

YOMIURI ONLINEは、「2・3号機も炉心溶融…地震直後のデータ解析
;url=http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20110524-OYT1T00086.htm((2011年5月24日03時03分  読売新聞)
))」というタイトルで、「東京電力は23日、福島第一原子力発電所2、3号機について、地震発生直後の原子炉の各種データをもとに解析を進めた結果、1号機と同様に核燃料がメルトダウン(炉心溶融)していたとする報告書をまとめた。 経済産業省原子力安全・保安院に提出する。
」と報じた。同記事は更に、「東京電力は23日、福島第一原子力発電所2、3号機について、地震発生直後の原子炉の各種データをもとに解析を進めた結果、1号機と同様に核燃料がメルトダウン(炉心溶融)していたとする報告書をまとめた。 経済産業省原子力安全・保安院に提出する」と報じる。

IAEAの使節団が来日して10日間の調査をすると伝えられている。そんな状況も念頭にないのか、当局もベントの遅れや海水注入の中断等の初動対応の責任問題で大混乱。濃霧の中での仲間同士のたたき合いを演じている。忘れてはならないのは、ニュースに登場する役者は、大根役者ではなく、法令上の権限と責任を持っている公人だ。役者が台詞を喋るなら、俺の権限と責任はこれれこれだだと前口上を言ってから喋ればいい。現在は、全役者がそんな前口上も言えないレベルになりさがっている。中国や韓国でも、しかるべき筋は日本の国会中継はリアルタイムで見ているだろう。その表情を知りたい。東京電力や当局は、メルトダウンについては、それと断定すべきデータがないからメルトダウンと判断できないと一貫してメルトダウンを認めることを避けてきたのではないか。そこで、地震で水位計が狂ったから判断できないというような説明を繰り返してきた。また、シミュレーションはあくまでも架空のものだと、シミュレーションの信頼性も批判していた。それはSPEEDIのデータを出し渋った事実が証明している。事実認定は、事実を示すデータの積み重ねで行い以外にない。それは、一面科学的な判断の基準ではある。科学的判断は、科学的な知見と合致する必要がある。そのため科学的な判断を下すにはデータの収集や検証が必要になり、時間がかかってしまう。当局はそれを逃げ口上に使った。しかし、当局のミッションは科学的判断を出すことではない。当局のミッションは事故の未然防止と事故が発生した場合の事故被害の極小化と事後処理であろう。

官房長官記者発表は、「原子力緊急事態宣言について;url=http://www.kantei.go.jp/jp/tyoukanpress/201103/11_p3.html(平成23年3月11日(金)午後))」というタイトルで、「まず私(官房長官)からご報告をいたします。まず発表に先立ちまして、これから申し上げることは予防的措置でございますので、くれぐれも落ち着いて対応していただきたいというふうに思います。先ほど、原子力安全対策本部を開催をいたしまして、本日16時36分、東京電力福島第一原子力発電所において、原子力災害対策特別措置法第15条1項2号の規定に該当する事象が発生し、原子力災害の拡大の防止を図るための応急の対策を実施する必要があると認められたため、同条の規定に基づき、原子力緊急事態宣言が発せられました。現在のところ、放射性物質による施設の外部への影響は確認されておりません。したがって、対象区域内の居住者、滞在者は現時点では直ちに特別な行動を起こす必要はありません。あわてて避難を始めることなく、それぞれの自宅や現在の居場所で待機し、防災行政無線、テレビ、ラジオ等で最新の情報を得るようにしてください。」と報じている。さらに続けて「原子炉はしっかりと停止をいたしました。ただ、停止をした原子炉は冷やさなければいけません。この冷やすための電力、冷やすための電力についてですね、対応が必要であるという状況になっております。まさに万が一の場合の影響が激しいものですから、万全を期すということで、緊急事態宣言を発令をいたしまして、その上で対策本部も設置をし、原子力災害対策特別措置法に基づく最大限の万全の対応をとろうということでございます。」と述べている。

この発表を振り返ると、「原子力緊急事態宣言」を出すべき事態が「本日16時36分」に発生しして、政府の原発事故対策体制が起動した事が分かる。原発事故対策の本当の初動対応は、地震発生から原子力緊急事態宣言発令までであろう。ともかく、、「原子力緊急事態宣言」の発令は電源喪失が確認され、重大な事故が発生する事は完全に予想された処置である。しかし、その後の初動対応が闇の中なのだ。その闇は、もはや最高権力者の胸の中を推測する以外にないのか。津波が来る映像も公開されている。原発データも早期公開が望まれる。ともかく全てが、東北地方太平洋沖地震が発生した「2011年(平成23年)3月11日14時46分18秒(WIKIPEDIA)」が起点になる。東京電力が上記記事のように、実は福島第一原子力発電所の2号機、3号機もメルトダウンを起こしていたという報告を今更出す目的はなにかとかんぐってしまう。当局が一番信用しないと言っていたシミュレーションで出した結果ではないか。今更嘘はつけまい。シミュレーションはあくまでも判断の材料に過ぎない。放射能の拡散は現象として刻々と進んでいるのである。刻々と進んでいる現象を口先だけで対処しようとしたツケが原発事故の損害賠償なのだ。大問題は原子炉の5重の壁を破って、危険なレベルの放射性物質物質が外部に流出した事である。当局の最大の責任は、事故対策の真のミッションを放棄し、目先の局限された情報に目を向けさせ、被災者、現場作業者や国民を放射能にさらした事だ。当局は組織や仲間を守ることに汲々として国民は危険にさらされたと国民はうすうす知り始めた。恐るべき本末転倒ではないか。

以下本題。

かみつけ女流歌人 雅:母

歌題=母:

■花咲けば 蚕飼ひの用意 せかるると 飼はずなりにし 母はつぶやく 40 小山 多嘉

季節と仕事が記憶と意識の底に深く染み込んでいる百歳の母を詠んだ女の一生の一部。