2015年5月109日(日土)
昨日は曇り。最高気温(℃) 21.5 13:55。最低気温(℃) 16.1 22:35。ざっそう句;メダカ飼い 夏を楽しも ベビーバス。パラパラと期待の雨と思ったが雨量にならない程度。P区画のタマリュウ等に灌水。本葉一枚程度の這キュウリの苗を定植。百均のミニトマトとナスの種子をポットと苗箱に蒔いた。用土は腐葉土に微量の鶏糞を混合した物。直播きだと雑草対策と苗の管理が大変なので集中管理にする。ミカンの接ぎ木苗は発芽を始めている。ミカンの若葉にはエカキ虫/ミカンハモグリガが入り被害を受ける。様子を見ながら対策を考えたい。台芽も同時に出る。台芽除去をしないと間借りの穂木の方へ養分が回らなくなるので台芽除去も不可欠。メダカを飼うベビーバスにはスイレンも入れた。以前、もらったメダカを手入れ不足で全滅させてしまった。
2015年5月9日の天気(AMEDAS)
TAVE= | 18.4 | NO DATA |
TMAX= | 21.2 | 最高気温(℃) 21.5 13:55 |
TMIN= | 16.3 | 最低気温(℃) 16.1 22:35 |
DIFF= | 4.9 | |
WMAX= | 3.2 | 最大瞬間風速(m/s)(風向(16方位)) 6.2(南) 14:21 |
SUNS= | 0 | NO DATA |
RAIN= | 0 |
Q
Q
読みかじりの記:ES細胞 万能細胞への夢と禁忌 大朏博善 著 (2000年 株式会社 文藝春秋)
昨年の一月に、一躍脚光をあびてマスコミを賑わしたSTAP細胞が、予想もつかない方向へ暴走を始めた。先ず、STAP細胞のデビューが本書のタイトルに含まれる「夢」を庶民に与えたからでもあろう。更に、リケジョという言葉が夢・バブルのように膨らみ、ついにバブルのように崩壊してしまった。本書を手にした理由は、STAP細胞事件の背景にあるES細胞を理解して、再度STAP細胞事件を振り返えって見ようと思ったからである。
本書が書かれた時点では、まだiPS細胞も作られておらず、まさに、人間の不老長寿、四苦八苦からの解放等々の夢が、ES細胞で実現されるだろうという願望が高まった時だったかも知れない。STAP細胞事件の現場が、まさに新しくつくられた理化学研究所CDBであったのが、何か因縁のように感じられる。
本書でも、まえがきで、二十一世紀がライフサイエンスの時代、遺伝子革命の時代であると述べているが、庶民が最新の科学技術の実態を正確に知る事は非常に困難だ。理化学研究所としても、最近は、この分野が研究の主力に育っているのだろう。以下に、本書の各章のタイトルを記すと、本書の内容がイメージできるだろう。
第一章 ES細胞の前史---ひっぱりだこの胎児細胞
第二章 ES細胞の発見---あらゆる器官をつくる始原細胞
第三章 ES細胞の利用---トランスジェニック・マウス
第四章 ヒトES細胞の発見---競争・規制・促進
第五章 事業化への発想---クローン動物とES細胞技術
第六章 人工臓器---器官のオーダーメイド承ります
第七章 ヒトゲノム計画の展開ES細胞---悪夢か福音か
終章 危機感と倫理観と---あとがきにかえて
「理研精神八十八年(2005年3月20日発行)」のPDF版が理化学研究所のホームページに掲載されている。
理化学研究所は、WIKIPEDIA「理化学研究所。(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%90%86%E5%8C%96%E5%AD%A6%E7%A0%94%E7%A9%B6%E6%89%80)」によれば、「財団法人 理化学研究所[編集]:大正期の理化学研究所1917年(大正6年)に渋沢栄一を設立者総代として皇室・政府からの補助金、民間からの寄付金を基に「財団法人理化学研究所」を東京都文京区駒込に設立。伏見宮貞愛親王が総裁、菊池大麓が所長に就任。」とあり、二年後に理研創設から100年になるが、その輝かしい伝統をSTAP細胞事件が真っ黒に塗りつぶしてしまったように感じる。
上記、「理研精神八十八年」には、「理研に白羽の矢(P352):国の政策遂行の研究機関として、理研に白羽の矢が立てられ、2000年4月、理研は「横浜研究所」を開設し、1998年10月に設置していたゲノム科学総合研究センター(GSC)に加え、新たに植物科学研究センター(PSC)と遺伝子多型研究センター(SRC)を設置する。2000年4月に設置した発生・再生科学総合研究センター(CDB)は、その2年後(2002年4月)に開設した「神戸研究所」の所属となる。また2000年4月には、それまでのライフサイエンス筑波研究センターを「筑波研究所」と改称し、そこに2001年1月、バイオリソースセンター(BRC)を設置した。その後、横浜研究所には、2001年7月に免疫・アレルギー科学総合研究センター(RCAI)が加わり、4研究センター体制となった。」と誇らしげに記述されている。
STAP細胞事件を正確に理解するためには、ES細胞の理解が不可欠だ。理化学研究所が大々的に打ち上げたSTAP細胞が実はES細胞だったと確定した現在、STAP細胞事件はまさに世紀の大捏造事件になったのではないか。本書を読んで、ES細胞も倫理的観点から、種々の問題を抱えていた事が良く分かった。当然、そのような背景があってこそ、iPS細胞の作成が科学上の業績として一層輝くのだ。
昨年(2014年1月)、そのES細胞以上に画期的なSTAP細胞が作られたと発表され、早くもノーベル賞候補と持て囃された。だが、時代は高度に情報通信技術が発達して、誰でもが、その原論文にアクセスできるようになっていた。当然、価値ある情報ほど厳格に評価されるべきなのだ。それを、組織的に行ってきたのが、官報や特許公報ではないか。発表されたSTAP細胞論文の不具合点が続々指摘され、ついに理化学研究所がその問題に介入を始めた。これを言い換えれば、STAP細胞論文は理化学研究所の利害を反映していたのではないかと思われるのだ。
科学雑誌ネイチャーに掲載されたSTAP細胞論文の著者の内、理化学研究所関係者は論文筆頭著者を含めて4名であった。論文筆頭著者を除いた3名の科学者が、理化学研究所でES細胞の研究に従事していたという点が、事件解明の途中ほとんど注目を集めなかったのは、今となっても怪訝に思われるのだ。
理化学研究所の理事長の辞任、論文不正の調査、再発防止と形式的な手順を踏んで、当局は、本事件の終息を宣言し、マスコミ、ジャーナリズムの動きも見えなくなっている。だが、このSTAP細胞事件は、一時的に動きが収まったように見えているだけで、いつマグマが吹き出るか誰も予想できない状況にあるように見える。
この事件で、一番怖いと思ったのは、科学者の倫理意識のありかたであった。素人見には、共著者全員が、一堂に集まって共同記者会見をすれば、矛盾点もはっきりすると思った。だが、STAP細胞が事件の様相を示し始めると、共著者はお互い敵の如く振る舞い、科学という崇高な目的を忘れているかのように振る舞った姿を見るにつけ、科学者の危なさを意識させられたのである。極論すれば、自分の利益の為に科学の精神も売ってしまわないかという疑問だ。
本書でも、多くの需要があり、供給が極めて限られるので、病気の治療の為の臓器売買は必要悪として、行われてきた例が述べられている。タテマエでは人の命は平等だと言われるが、平等になるまでの道のりは遠いのが実状だろう。ES細胞の研究者が、iPS細胞の出現で、研究の傍流に立たされたという見方も、本書によれば、ある程度納得できる仮説かも知れない。
キーワード「STAP細胞」でGoogleサイト内検索(https://www.google.co.jp/webhp?tab=ww#q=STAP%E7%B4%B0%E8%83%9E%E3%80%80site:http:%2F%2Faf06.kazelog.jp%2F)。
日本経済新聞は、「STAP、謎残し幕引き 理研は特許取り下げへ 。;http://www.nikkei.com/article/DGXLASGG26H4D_W4A221C1EA1000/。(2014/12/27 1:33 ))」というタイトルで、「 理化学研究所の調査委員会は26日、STAP細胞の存在を否定する報告書をまとめた。別の万能細胞である胚性幹細胞(ES細胞)が混入した可能性が高いと結論づけた。小保方晴子氏ら関係者への聞き取りはしたものの、なぜ混入を見抜けないまま論文が発表されたのか真相は解明できなかった。1年近く続いたSTAP騒動は、多くの謎が残されたまま幕引きとなった。」と報じた。
本書には、バイオテクノロジーに関する特許等の知的所有権は膨大な利益を生む事を述べている。従って、バイオテクノロジーの特許は国家戦略と言えるだろう。TPP交渉で知的所有権の問題がどのように扱われているのか詳細が報じられていない。iPS細胞細胞に関する特許では、日本は優位性を保っているようだ。尚、特許電子図書館はサービスが終了し、新しい「特許情報プラットフォームサービス」が開始されている。そのサービスにより、「ES細胞」を検索すると「ヒット件数 529件」と表示された。尚、ES細胞AND理化学研究所では「ヒット件数 36件」と表示された。(ヒット件数はデータベース遡及制限があるので少なくても、ヒット件数以上のデータがある場合もあり得るだろう。)
キーワード「iPS細胞 特許」でGoogleサイト内検索(https://www.google.co.jp/webhp?tab=ww#q=iPS%E7%B4%B0%E8%83%9E%E3%80%80%E7%89%B9%E8%A8%B1%E3%80%80site:http://af06.kazelog.jp/&start=0)。
STAP細胞に関しては、国際特許が出願されているが、ネイチャー誌のSTAP細胞論文が取り下げられ、STAP細胞が存在しないと確定した現在、その価値は無いに等しいだろう。ただ、いかなる目的で、国際特許が出願されたかの解明は今後の課題であろう。たった一度だけ、STAP細胞から作られたキメラマウスが生まれたとという事が真実という前提で出願されたのか。
ただ、現在はSTAP細胞から作られたキメラマウスが実は、ES細胞から作られていたとするのが真実であると理化学研究所が公表している以上、最早STAP細胞問題は、捏造事件として扱うべき段階だろう。複雑な科学的操作をしなければ、キメラマウスを作る事は不可能なのだから、それを作った人も必ずいる筈だ。ただ、作った人が、意識して作ったのか、故意で作ったのか、知らずに出来てしまったのか、それとも、誰かES細胞を混入させて実験責任者が気付かぬように操作して、実験責任者はそれを知らずに、キメラマウスが出来てしまったのか、手元を見ない限り神すら分からないのが人間の世界だ。
本来、なぜES細胞の混入が起きたのか、誰がその混入をさせたのかを特定しない限り、真相は明らかにならないのだ。だが、実験室へ入室できる人が制限されていなかったとい後付けの理由で、理化学研究所はその解明責任を放棄してしまった。この禍根は永久に残るだろう。ただ、理化学研究所のような施設に、よそ者が入る事は不可能に近いのではないか。実験室にアクセスできる可能性がある人物は星の数ほどいる筈は無い。要するに、それを解明すると理化学研究所に不都合になるだけで取りやめたと考える人が多いのではないか。
STAP細胞事件が理化学研究所の研究者にどのような影響を与えたかに関しては、具体的な報道が少なくはっきりしない。ただ、CDBは改組され、「発生・再生科学総合研究センター(2000~2014年)は2014年11月の改組に伴い、センター名を「多細胞システム形成研究センター」に変更すると共に、研究組織を再編しました。(http://www.cdb.riken.jp/aboutthis.html)」とある。
「CDBは2014年11月の改組に伴い、研究室の編成と組織を再編しました。運営機能を強化すると共に、研究組織としては4つのプログラム、「細胞環境応答研究プログラム」、「器官創生研究プログラム」、「幹細胞臓器再生研究プログラム」、「発生・数理科学研究プログラム」と、これらのプログラムから得られる成果を臨床研究に展開し、新しい医療技術の創出に導く「網膜再生医療研究開発プロジェクト」を設置しています。(http://www.cdb.riken.jp/about/organization.html)」
組織の単純・軽量化、人材の流出・分散、予算の減少等々で、日本のバイオテクノロジーの総本山の地位は低下したのだろうか。この分野には、ピペット奴隷という言葉もあるようだ。研究所が軍隊のように整備されると、研究の自由も保障されず、研究者も自分が全体の中で何を受け持っているか分からなくなる恐れもあるだろう。
バイオテクノロジー研究機関も一歩間違えば、旧陸軍の731部隊になり下がる危険が皆無とは言えないだろう。ES細胞の研究は、まさに神の領域に人間が手を付ける事に通じる。
WIKIPEDIA「731部隊。(http://ja.wikipedia.org/wiki/731%E9%83%A8%E9%9A%8A)」
STAP細胞事件は、日本の科学界が、危機一髪の所で、壊滅する段階まで到達した、記録すべき事件のように見える。今となっては、理化学研究所100年を大々的に祝える状況にはないのかも知れない。ただ、今回のSTAP細胞事件が、理化学研究所が次の百年の歩みを始めるための試金石になるのは確実ではないか。是非、そうなって貰いたいものだ。
本書を読んで、ES細胞の持つ意味と、その研究の意味もおぼろげながら分かりかけてきた。iPS細胞が作られたのも、ES細胞の長期間の研究が背景にあった筈だ。
「巨人の肩に乗った小人(http://af06.kazelog.jp/itoshikimono/2008/12/post-69ad.html)。(2008年12月 9日 (火))」の事を思い出す。
本書を読みかじったのと、特許情報プラットフォームサービスが開始され、そのシステムを初めて使ってみようととして、ネイチャー誌STAP細胞論文の理化学研究所関係著者が関係する特許を調べて見た。故笹井芳樹前CDB副センター長を筆頭に理化学研究所でのES細胞の研究成果が特許という形で具体的に浮かび上がってきた。一方、STAP細胞論文筆頭著者のES細胞に関する特許はヒットしなかった。
STAP細胞を作るにも、一般の人には伝えにくいコツがあると言われてきた。STAP細胞事件の初期には、STAP細胞は明らかにできたとして、それを再現するプロトコルも作られた。今から振り返ると、このプロトコルも捏造だったのではないか。STAP細胞研究の専門家である論文筆頭著者が、何度も実験してもSTAP細胞が出来なかったのも謎めいている。それほど難しいなら、ES細胞をSTAP細胞と偽ってキメラマウスを作るのも相当難しいのではないか。従って、キメラマウスができたという事実の裏側には相当技術レベルの高い謎の人物がいなければならないと素人は予想することしかできないのではないか。
ES細胞とiPS細胞は、STAP細胞事件発生時点で、既に科学・技術的に確立されていたのであり、STAP細胞事件は、それらの基礎の上で演じられた訳である。ここで、思い出すのは、古代史の発掘(旧石器)捏造事件である。
WIKIPEDIA「旧石器捏造事件。(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A7%E7%9F%B3%E5%99%A8%E6%8D%8F%E9%80%A0%E4%BA%8B%E4%BB%B6)」
Googleでキーワード「旧石器捏造事件」を検索(https://www.google.co.jp/webhp?tab=ww#q=%E6%97%A7%E7%9F%B3%E5%99%A8%E6%8D%8F%E9%80%A0%E4%BA%8B%E4%BB%B6)。
STAP細胞事件も発掘(旧石器)捏造事件とどこか類似の構造を持つように感じるが、STAP細胞事件の方は、科学的事実で検証が可能であった事や情報化時代という動きの速さにより、急速にフィードバックがかかり、事態の深化・拡大が防止出来たのは不幸中のが幸いだったのかも知れない。
参考年表(WIKIPEDIA等から引用)
年 | 記事 |
1865年 | メンデルが遺伝の法則を発見(オーストリア) |
1953年 | ワトソンとクリックがDNA二重らせん構造を解明(米国) |
1973年 | コーエンとボイヤーが大腸菌を使った初の遺伝子組み換えに成功(米国) |
1956 (昭和31)年 | 日本初の腎臓移植 |
1964 (昭和39)年 | 日本初の肝臓移植 |
1962年 | ジョン・ガードンは、1962年に分化した体細胞は胚性の状態にリプログラムすることができることを、オタマジャクシの腸上皮細胞を徐核したカエルの卵に移植することで実証した。この業績により、2012年にノーベル賞を受賞した。 |
1968 (昭和43)年 | 日本初の心臓移植(和田心臓移植) |
1981年 | マウスES細胞は1981年に樹立。 |
1989年 | 山中伸弥:1989年(平成元年)に大阪市立大学大学院に入学。山本研二郎が教授を務めていた薬理学教室で、三浦克之講師の指導の下、研究を開始。 |
1981年 | 1981年、胚性幹細胞(ES細胞)が、マウスの胚から2つの研究グループによって独立に樹立された。ケンブリッジ大学遺伝学部門のマーティン・エヴァンズおよびマシュー・カウフマンが7月に初めて報告し、子宮内のマウス胚を培養し、ES細胞を樹立する新たな技術を明らかにした[3]。カリフォルニア大学サンフランシスコ校解剖学部門のゲイル・R・マーティンは12月に論文を発表し、「胚性幹細胞」という用語を作った[4]。彼女は、胚がin vitroで培養できること、これらの胚からES細胞を樹立できることを示した。 |
1990年 | ヒトゲノム計画:このプロジェクトは1990年に米国のエネルギー省と厚生省によって30億ドルの予算が組まれて発足し、15年間での完了が計画されていた。 |
1997年 | ドリー(Dolly、1996年7月5日 - 2003年2月14日)は、世界初の哺乳類の体細胞クローンである雌羊。スコットランドのロスリン研究所で生まれ育ち、6歳で亡くなる。ドリーの誕生は1997年2月22日に発表された。 |
1998年 | 1998年、ウィスコンシン大学マディソン校のジェームズ・トムソン(英語版)によって率いられた研究者らが、ヒト胚性幹細胞を単離・培養する技術を初めて開発した[5]。 |
2000年 | 発足後、プロジェクト(ヒトゲノム計画)は国際的協力の拡大と、ゲノム科学の進歩(特に配列解析技術)、及びコンピュータ関連技術の大幅な進歩により、ゲノムの下書き版(ドラフトとも呼ばれる)を2000年に完成した。 |
2001年 | 米国ブッシュ政権が2001年8月に公的研究費による新たなヒトES細胞の樹立を禁止 |
2002年 |
理化学研究所:神戸研究所に発生・再生科学総合研究センターが移設 (2002年4月) |
2003年 | ヒトゲノム計画:完全・高品質なゲノムの完成に向けて作業が継続されて、2003年4月14日には完成版が公開された。 |
2006年 | 2006年(平成18年)、山中伸弥率いる京都大学の研究グループによってマウスの線維芽細胞(皮膚細胞)から初めて作られた。 |
2006年 | 2006年にAdvanced Cell Technology社のRobert Lanzaらのグループは、マウス[7]およびヒト[8][9]において、胚盤胞期以前の卵割期の胚の単一割球のみを用いて、胚の発生能を損なうことなく、ES細胞を樹立することに成功した。この技術開発により受精卵を破壊せずにES細胞の樹立を行うことが可能になった。 同年、ニューキャッスル大学のMiodrag Stojkovicらのグループが、発生停止したヒトの胚からES細胞を樹立することに成功した[10]。これにより、不妊治療において廃棄されていた過剰な卵を用いることが可能になった。 |
2008年 | 国内で唯一3株のヒトES細胞株樹立に成功している京都大学再生医科学研究所において、これまで樹立を行ってきた末盛博文准教授が、今回新たに2株の樹立に成功した。これらの細胞株はKhES-4, KhES-5と呼ぶことにする。樹立日は2008年12月とする。これによって、合計5株のヒトES細胞株が樹立されたことになり、新規2株も今後使用機関に分配される。(http://www.kyoto-u.ac.jp/static/ja/news_data/h/h1/news6/2008/081205_1.htm) |
2012年 | 「成熟細胞が初期化され多能性をもつことの発見」により2012年のノーベル生理学・医学賞を受賞した[1][2]。 |
2013年 | STAP細胞国際特許出願日20131031(https://patentscope.wipo.int/search/docservicepdf_pct/id00000022883817.pdf) |
2014年 | 2014年1月に小保方晴子(理化学研究所)らが、チャールズ・バカンティ(ハーバード・メディカルスクール)や若山照彦(山梨大学)と共同で発見したとして、論文2本をネイチャー(1月30日付)に発表した[9][10]。 |
2014年 | 2014年8月5日 ... 弊所 発生・再生科学総合研究センター(CDB)の笹井芳樹副センタ―長(52歳)は、5日 11時03分に死去いたしました。 謹んでお悔やみ申し上げます。 (http://www.riken.jp/pr/topics/2014/20140805_1/) |
2014年 | 2014年9月12日、理化学研究所発生・再生科学総合研究センターと先端医療センター病院がiPS細胞から作った網膜の細胞を、「加齢黄斑変性」の患者に移植する臨床研究の手術を行ったと発表[45][46][47]。 |
以下は、特許情報プラットフォームサービスを使用した研究者別特許検索結果である。
特許情報プラットフォームサービスにより検索したネイチャー誌STAP細胞論文の理研関係著者の特許 | ||||||||
文献番号 | 発明の名称 | 筆頭出願人 | 発行日 | 出願番号 | 出願日 | 筆頭IPC | ||
(登録公報・US和抄は権利者を表示) | ||||||||
笹井芳樹 | 特開2013-128477 | 網膜層特異的神経細胞を製造する方法 | 住友化学株式会社 他 | 2013年7月4日 | 特願2012-043083 | 2012年2月29日 | C12N 5/0797 | |
2 | 特開2013-128476 | 眼杯様構造体の製造方法 | 住友化学株式会社 他 | 2013年7月4日 | 特願2012-043082 | 2012年2月29日 | C12N 5/071 | |
3 | 特開2013-128475 | 網膜組織の製造方法 | 住友化学株式会社 他 | 2013年7月4日 | 特願2012-043081 | 2012年2月29日 | C12N 5/071 | |
4 | 特開2013-128474 | 網膜色素上皮細胞の製造方法 | 住友化学株式会社 他 | 2013年7月4日 | 特願2012-043080 | 2012年2月29日 | C12N 5/071 | |
5 | 特開2013-110988 | 多能性幹細胞由来の組織の凍結保存方法 | 住友化学株式会社 他 | 2013年6月10日 | 特願2011-258208 | 2011年11月25日 | C12N 1/04 | |
6 | 特開2013-099345 | 幹細胞の培地及び培養方法 | 独立行政法人理化学研究所 | 2013年5月23日 | 特願2013-004088 | 2013年1月11日 | C12N 5/0735 | |
7 | 特開2012-245007 | 無血清浮遊培養による胚性幹細胞の神経分化誘導法 | 独立行政法人理化学研究所 | 2012年12月13日 | 特願2012-183508 | 2012年8月22日 | C12N 5/079 | |
8 | 特開2010-166901 | 卵膜由来細胞の細胞外マトリクスを用いた多能性幹細胞の培養方法 | 独立行政法人理化学研究所 他 | 2010年8月5日 | 特願2009-197239 | 2009年8月27日 | C12N 5/07 | |
9 | 特開2008-099662 | 幹細胞の培養方法 | 独立行政法人理化学研究所 | 2008年5月1日 | 特願2007-118183 | 2007年4月27日 | C12N 5/06 | |
10 | 特開2005-333904 | 羊膜由来因子による胚性幹細胞の培養方法 | 独立行政法人理化学研究所 他 | 2005年12月8日 | 特願2004-158421 | 2004年5月27日 | C12N 5/06 | |
11 | 特開2004-298108 | 水晶体細胞の作製方法、およびこの方法によって得られる水晶体細胞 | 独立行政法人 科学技術振興機構 | 2004年10月28日 | 特願2003-096002 | 2003年3月31日 | C12N 5/06 | |
12 | 特表2013-509859 | 幹細胞の分化誘導方法 | 独立行政法人理化学研究所 | 2013年3月21日 | 特願2012-521401 | C12N 5/0735 | ||
13 | 特表2010-504090 | 幹細胞の培地及び培養方法 | 独立行政法人理化学研究所 | 2010年2月12日 | 特願2009-528790 | C12N 5/07 | ||
14 | 再表2013/065763 | 幹細胞の培養方法 | 独立行政法人理化学研究所 | 2015年4月2日 | 特願2013-541830 | C12N 5/0735 | ||
15 | 再表2009/148170 | 幹細胞の培養方法 | 独立行政法人理化学研究所 | 2011年11月4日 | 特願2010-515950 | C12N 5/0797 | ||
16 | 再表2006/004149 | 神経細胞の製造方法 | 協和醗酵工業株式会社 他 | 2008年4月24日 | 特願2006-528933 | C12N 5/06 | ||
17 | 再表2005/123902 | 無血清浮遊培養による胚性幹細胞の神経分化誘導法 | 独立行政法人理化学研究所 | 2008年4月10日 | 特願2006-514858 | C12N 5/06 | ||
18 | 再表03/042384 | 胚性幹細胞から外胚葉系細胞への分化誘導剤、その取得方法及びその用途 | 協和醗酵工業株式会社 他 | 2005年3月10日 | 特願2003-544199 | C12N 15/09 | ||
19 | 再表01/088100 | 胚性幹細胞の外胚葉系細胞への新規な分化誘導法及びその用途 | 協和醗酵工業株式会社 他 | 2003年8月5日 | 特願2001-585308 | C12N 5/06 | ||
若山照彦 | 特開2013-134491 | 顕微鏡および光透過ユニット | 独立行政法人理化学研究所 他 | 2013年7月8日 | 特願2011-286996 | 2011年12月27日 | G02B 21/06 | |
2 | 特開2009-268423 | 動物組織からクローン動物ならびにntES細胞を作成するための新規方法 | 独立行政法人理化学研究所 | 2009年11月19日 | 特願2008-123133 | 2008年5月9日 | C12N 5/10 | |
3 | 特開2009-159878 | 非ヒトES動物の新規作成方法 | 独立行政法人理化学研究所 | 2009年7月23日 | 特願2008-000089 | 2008年1月4日 | A01K 67/027 | |
4 | 特開2009-005651 | 精子細胞の保存方法 | 独立行政法人理化学研究所 | 2009年1月15日 | 特願2007-171788 | 2007年6月29日 | C12N 5/06 | |
5 | 特開2008-263815 | キレート剤を用いた卵子の活性化 | 独立行政法人理化学研究所 | 2008年11月6日 | 特願2007-109238 | 2007年4月18日 | C12N 1/00 | |
6 | 特開2007-244271 | ES細胞の分化能の改善方法 | 独立行政法人理化学研究所 | 2007年9月27日 | 特願2006-071193 | 2006年3月15日 | C12N 5/10 | |
7 | 特開2007-117081 | 核移植卵子の作製方法 | 独立行政法人理化学研究所 | 2007年5月17日 | 特願2006-208565 | 2006年7月31日 | C12N 5/10 | |
8 | 特開2006-223220 | トランスジェニック非ヒト動物の作成方法 | 独立行政法人理化学研究所 | 2006年8月31日 | 特願2005-042661 | 2005年2月18日 | A01K 67/027 | |
丹羽仁史 | 1 | 再表2004/039965 | 多能性幹細胞培養用の組成物とその使用 | 独立行政法人理化学研究所 他 | 2006年3月2日 | 特願2004-548105 | ||
小保方晴子 | 0 |