朝日ソノラマ

2009/7/12

朝日ソノラマ

レコード盤を薄い合成樹脂のシートに変更して作成した製品に朝日ソノラマというものがあっ

た。安価なのでレコードというより出版物のような扱いになっていたと思う。残念ながら書店に

足を運んだ事は覚えているが、レコード店に足を運んだ記憶がない。従って音楽レコードは

ほとんど聴いた記憶がない。音楽や語学は主にカッセットプレーヤーで聞いた。購入は書店

であった。朝日ソノラマを再生したプレーヤーは安物のクリスタル ピックアップを使っていた。

ロッシェル塩の圧電効果でシートから発生した振動を電気に変えたようだ。高級プレーヤー

はダイアモンド針を使っていたのではないか。多分高級ピックアップの値段以下で買えたプレ

ーヤーである。しかし、朝日ソノラマの類似品は余り見かけなかった。どういう理由か分から

ない。ともかく、生産量は需要により決まるので、あえて単価の安い製品を既存のレコード会

社が売り出す必然性もなかったろう。従って朝日ソノラマもニッチな市場を狙って商品を出し

てきたのではないか。ともかく大量生産するにはシートのプレス装置も生産体制も中小企業

向けとは言えない面もあったと思う。磁気シートに音声を記録した媒体を見た記憶もある。こ

れは実用上本格的に流通したか定かでない。しかし、フロッピーディスクの先駆けのようにも

思われる。