060_北関 伊勢崎アクセス

1.北関東自動車道建設推進
伊勢崎市の道路整備にも長い歴史がある。モータリゼ-ションの流れから取り残されないためには、高規格の道路が不可欠である。そこで、道路建設の要請や調査が行われ、今日では上武国道に次いで、北関東自動車道が開通している。北関東自動車道の全線開通は平成23年3月19日であったが、平成23年3月11日のに発生した東北地方太平洋沖地震の救援等に開通日以前にも利用された。路線がどのように決定されたか定かではないが、現実は伊勢崎市街地を通過しない路線になっている。これは、用地取得等の点から高規格の道路の共通点のようだ。先人達が膨大な費用と数十年という歳月をかけて建設してきた道路である。残念だが、少子高齢化、財政の硬直化の時代を迎えて、今後、このような大土木事業を行う力は無くなるだろう。大切に有効に使って行く必要があるだろう。

2.交通の要衝
長い歴史を通して人と交通が集まる地点がある。その一つが旧伊勢崎市の北部の上植木地区である。「川端宇兵衛」関係のWEBページにある資料からその一部を切り出して以下に示す。
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流れる川は一級河川の粕川。川の中にある堰は一ノ関。自動転倒堰で、上植木地区の水田の取水口となっている。この近辺に一ノ関古墳が遺跡として整備されている。その上手が上武国道。最上部が北関東自動車道である。この粕川の左岸(写真の右手に)に沿って県道462号が南北に走っている。この写真から北関東自動車道を東方(右手)に向かうと直ぐに伊勢崎インターがある。伊勢崎インターを降りた所が上武国道だ。更に、この少し北に古代の東山道があったと推定されている。それにまつわる源義経伝説が伝わっている。

3.北関東自動車道一部開通の頃
以下は当時の旧JH日本道路公団がホームページで紹介した記事の一部である(平成12年12月15日)。既に10年前の事だが今日の全線開通の意義を理解する参考になるだろう。
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北関東自動車道(高崎ジャンクション~伊勢崎ジャンクション)の開通について
<群馬県内区間が初の開通!>

日本道路公団(JH)が建設を進めてきました北関東自動車道の高崎(たかさき)ジャンクション(JCT)から伊勢崎(いせさき)インターチェンジ(IC)までの間(延長14.5km)が開通しますので、お知らせします。

開通日時  平成13年 3月31日(土) 15時00分

開通区間
高崎JCT(群馬県高崎市(たかさきし)上滝町(かみたきまち))から
伊勢崎IC(群馬県伊勢崎市(いせさきし)三和町(さんわちょう))までの区間
(延長14.5km)

開通区間の概要
(1) 北関東自動車道は群馬県高崎市から茨城県ひたちなか市に至る延長約150kmの高速自動車国道で、東水戸道路とあいまって、群馬・栃木・茨城3県の主要都市及び北関東地区の海の玄関口となる常陸那珂(ひたちなか)港を結ぶとともに、東京から放射状に伸びる関越自動車道、東北自動車道及び常磐自動車道と連結して、高速道路ネットワークを強化し、さらに上信越自動車道・中部横断自動車道と一体となって、東京から100~150km圏を環状に結ぶ「関東環状道路」を形成する高速道路です。
(2) 現在までに、北関東自動車道は、栃木都賀(とちぎつが)JCT~宇都宮上三川(うつのみやかみのかわ)IC間(18.5km)及び友部IC~水戸南IC間(21.7km)の約40kmが開通しており、今回開通する区間を加えると合計約55km、全体の約37%が開通することとなります。
(3) 今回開通する区間は、関越自動車道と連結する高崎JCTから一般国道17号(上武(じょうぶ)道路)と連結する伊勢崎ICまでの延長14.5kmで、群馬県内の北関東自動車道では初の開通となります。

開通の効果
(1) 北関東自動車道は、産業や文化の交流の大動脈として北関東地域の発展に貢献するとともに、関越自動車道、東北自動車道及び常磐自動車道と連結することで、首都圏や北陸・東北地方との交流を促進し、北関東各地の活性化に大きく寄与するものと期待されます。
(2) 将来、北関東自動車道が全線開通すると、前橋市から水戸市への移動時間は、開通前に約4時間要したものが約1時間50分となり、約2時間10分短縮されます。また、東水戸道路と常陸那珂有料道路を介して直結する常陸那珂港への移動時間も同様に短縮されます。
(3) 今回の開通により、高崎市中心部(高崎市役所)から太田市中心部(太田市役所)まで県道27号及び2号経由に比べ、約20分の時間短縮(従来:約80分→開通後:約60分)が図られます。
(4) 伊勢崎IC付近には、群馬県が生産・流通業務の拠点創りを目的とした伊勢崎三和工業団地があり、北関東自動車道はアクセス等の利便性向上から、このような地域開発の発展に大いに貢献するものと期待されます。

路線の概要
(1) ジャンクション(1ヶ所)
高崎JCT 群馬県高崎市上滝町 (関越自動車道と連結)
(2) インターチェンジ(3ヶ所)
前橋南IC  群馬県前橋市鶴光路町(つるこうじまち) (県道前橋玉村線と連結)
駒形(こまがた)IC  群馬県前橋市駒形町(こまがたまち) (県道前橋館林線と連結)
伊勢崎IC  群馬県伊勢崎市三和町 (一般国道17号(上武道路)と連結)

(3) 車線数及び設計速度
■1 車線数 4車線
■2 設計速度 100㎞/時
(4) 工事概要
■1  事業費 約1,200億円
■2 構造別延長   土工延長 約12.1km(約83%)
橋梁延長 約2.4km(約17%)

(5) 工事期間等
■1 施行命令 平成5年11月19日
■2 工事開始日 平成7年5月11日

工事の特色
(1) 盛土のり面全体に、周辺に見られるシラカシやコナラ等を植樹し、また、赤堀高架橋の下にはゲンジボタルが生息する水路がありましたが、この生息環境を復元するなど、自然との共生及び周辺環境との調和を図っています。
(2) 今回の開通区間は、群馬県南部の標高80~90mの平野部を通過しており、盛土を主体とした道路構造となっています。このため、当該区間では盛土構築に必要な土砂を、県の造成工事など公共事業からの発生土を有効利用することにより、建設コストを縮減しました。

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以上の記事より、のりめんへの樹木の植栽、ゲンジボタルの生息環境の復元、造成工事残土の有効利用等環境面に配慮した事が分かる。また、
「北関東自動車道」(最終更新 2011年4月7日 (木) 03:58 ):『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』(http://ja.wikipedia.org/)の記事によると、「1987年6月30日 : 第四次全国総合開発計画が閣議決定され、北関東横断自動車道として高規格幹線道路の構想となる。 」とある。国の政策課題に昇格するまでにさらに、地域としては色々な活動があったろう。北関東自動車道の全線開通にも長い歴史があった事を改めて理解した。地域でゲンジボタルの保護活動をしているグループは今日でもホタルの鑑賞会を毎年行っている。その活動のリーダの先祖をたどると八幡沼開鑿にもかかわっているのだとの事。地域の歴史に深い愛着がなければ、そのゲンジボタルも今まで保存される事がなかったかもしれない。(20011/3/11)

4.(仮称)道の駅おおた建設事業
(1)太田市のホームページによると、「(仮称)道の駅おおた建設事業」として、「旧尾島町における「尾島町総合計画」の中にあった「道の駅」構想を合併後、「新生太田総合計画」において、産業経済振興の施策「道の駅建設事業」として引き継ぎ、以後、関係省庁との折衝、関係法令との整合性、住民参加による建設検討会議による協議等を経て、現在は国土交通省との一体整備事業として平成24年3月末のオープンに向けて整備しています。」とある。従来、道の駅は「駅」という利便性と公共性を求めて、関連施設の少ない中山間地等の地区に設置される例が多かったようである。しかし、中長距離をドライブする車両利用者にとって、都市中心街に乗り込んで、休憩食事等をすることは色々な要因で困難になっている。従って、都市周辺においても、道の駅設置が望まれる社会的な状況が生まれている。(仮称)道の駅おおたはそのような社会的な流れに沿う事業として注目される。今後の社会状況としては、女性、高齢者が北関東自動車道を利用する機会も増大するだろう。そのような高速道の利用者は単に遠距離を高速で運転する事よりも、その過程を楽しむ傾向が大きくなるのではないかと思われる。(仮称)道の駅おおたの開業が近づいており、その事業が地域の発展にどのような効果をもたらすか注目してゆきたい。特に地域の文化・物産等の紹介、他地域との交流の場等としての道の駅の活用は、今後の地域活性化の切り札になるのではないか。市街地内部の再開発が困難になっている現状にあって、市内の商店のアンテナショップ的な利用等も考えられる。また隣接した道の駅との連携によりより広範な地域興しも夢ではない。北関東自動車道沿線を総合的なインフラとして利用しない限り、地域はマクロ的な都市間競争の中に沈没してしまうのではないか。(2011/5/5)

(2)最近のニュース:「道の駅「おおた」が平成23年8月25日付で国土交通省の道の駅として登録されました。」
関東地方整備局発表情報(url=http://www.ktr.mlit.go.jp/kisha/kyoku_00000368.html):「○群馬県太田市 道の駅「おおた」 道の駅「おおた」は平成24年3月の供用目標に向け整備中です。」
Googleによる「道の駅「おおた」が平成23年8月25日付で国土交通省の道の駅として登録されました。」の検索。(2011/8/31)

以下は「道の駅「おおた」の概要(国土交通省ホームページ;url=http://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000043449.pdfより引用)
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「道の駅「おおた」
路線名:一般国道17号上武道路
        おおたしかすかわちょう
所在地:群馬県太田市粕川町701番地1
駐車場:170台(大型車40台、小型車126台、身障者用4台)
トイレ:30器(男13器、女15器、身障者2器)
特色: 当該道の駅は、太田市中心街から約10km、北関東自動車道
伊勢崎ICから約12kmに位置します。徳川発祥の地として、文
化財や歴史的建造物などが数多くあり、観光拠点としての立地
条件にも恵まれています。
農産物展示即売コーナーにおいては、新鮮な地元産野菜を中
心に展示販売します。」
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5.インターチェンジ入出交通量(IO信金:伊勢崎佐波地区景気動向調査NO.31:2010 .10~12月期)
url=http://www.io-web.jp/about/PDF/keokyo22.10-12.pdfより引用
各インターチェンジの真価が問われるのは全線開通(2011/3/19)後の動向である。利用は順調との情報がある。(011/7/19)以前のデータは:http://af06.kazelog.jp/itoshikimono/HASHIE_NUMA.html
Interch_trafic_data_2010

6.北関全線開通(2011/3/19)
Kitakan_zensen_ksituu_110319
東北地方太平洋沖地震、東京電力福島原発事故をうけて、北関全線開通日には祝典もなかった(写真は上毛新聞特集記事)。しかし、東北地方の復旧、復興への貢献は大きかった。

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  • 野口悠紀雄: 10_ホームページにオフィスを作る(2001年 光文社)
    ITが輝いた時代の作品。HPの活用法は参考になる。参考:url=http://www.noguchi.co.jp/(野口悠紀雄 ONLINE)
  • 小池洋男 編著: 09_果樹の接ぎ木・さし木・とり木(農文協:2007/3/31第1刷)
    やや専門的であるが、実務専門化が分担執筆しており、その場で役に立つ一冊。
  • ノーバート・ウィーナー(鎮目恭夫訳): 08_サイバネティックスはいかにして生まれたか(みすず書房1956)
    情報と通信という現代社会に不可欠の基礎的な学問を作った著者の自伝とそれを通した科学史
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