外国語コンプレックス
2008/12/27
外国語コンプレックス
日本に来た外国人がカタコトの日本語を話すとあらお上手というのが通例である。それは、
日本語は世界中で一番難しいという思いこみがあるためではないか。会社在職中にある会
社と製品開発を行う事になった。その会社はフランスの会社と資本関係にあり、その会社の
開発担当の一人としてフランス人の青年と仕事を一緒にする事になった。数年間日本に滞在
していたが、外国語で話をした記憶はない。ある時例の如く、日本語は難しいでしょうと聞い
てしまった。いや、やさしいですと答えた。なぜですか?フランス語には日本語にある音の全
てがあります。確かに、日本語には鼻から息を出すような音は無い。言語事情を聞くと、ドイ
ツ語、英語は隣国で日本の方言程度の感覚で大体分かるとのことだった。外国語は仏、独、
英以外の言語を言うに近いらしい。その青年は基本的な漢字の読み書きもできた。西洋人
は狩猟民族と言われている。今日で言えばビジネスである。日本に飛び込んできて獲物も捕
らえた。おまけに日本語も習得した。開発が成功し任期が終わり、その青年は母国に帰っ
た。頂いた挨拶状は日本語で書かれていた。立場が逆であったらどうなっていたか。フランス
語を覚えるだけでタジタジになり仕事もおぼつかなかったかも知れない。外国語も仕事もビジ
ネスと割り切った方が気が楽かも知れない。外国語コンプレックスから抜け出すのは大変
だ。