超高速ロジック
2009/4/15
超高速ロジック
江崎博士がノーベル賞を受賞したトンネル現象を利用したエサキダイオードはその動作の高
速性から超高速ロジックへ使用される事が期待されて色々研究が行われていた。学生当
時、英語文献の雑誌会で読みかじった記憶がある。ダイオードは2端子素子で、トランジスタ
は3端子素子である。使い勝手はトランジスタの方が良かったらしく、今日のコンピュータに
はトランジスタ型の素子が使われている。しかし、ハードディスクの記憶素子はNとSの磁性を
もつ2端子素子のような振る舞いを利用している。磁界という空間を伝わる信号が制御端子
を兼ねているような構造とも理解できる。空間を伝わる光や磁界でダイオードのNO/OFFの
状態を制御できればダイオードもロジック素子としての用途が開けるのか。結局似たものに
フラシュメモリーがあり出番は無いのか。技術の世界の役者も永久の寿命はない。いつか主
役が代わる可能性がある。主役と争った脇役の存在もその時には意義があった筈だ。現代
文明の最大の寵児のガソリン自動車も既に老境に入ったのか。既に色々な車が市場に登場
し始めている。一家に一台どうせ買うのなら豪華で高価な物というのがセールストークであり
市場戦略であったが、もはやそれは通用しないであろう。恐竜のようになった巨大なメーカー
をセグメント毎に分割させて互いに競わせれば再び活力を取り戻す事ができるのか。結局試
行錯誤で進むのが技術の歴史の現実か。