ディスコンシステム
2009/6/21
ディスコンシステム
大抵物事を新規に始める場合には企画会議等のシステムが整っている事が多い。しかし、
その企画が動き出し、企画の目的を達した場合又は達しなかった場合でも、正式に物事を
終了させるシステムは余り整っていなのではないか。一度、動き出した企画はその影響が多
方面にわたり、意外にそれを平穏に終息させる事が難しい場合がある。そのような仕事が難
しい割に評価が低いのも一般的だ。特に品種が多く、生産の変動が大きい部品の生産に関
しては在庫の処理も含めて更に問題が大きくなる。結局、誰も言い出さない、やらないで見過
ごされて、問題になってから大騒ぎをする。カスタム品の場合は交渉相手が少ないので何と
か処理しやすい。しかし、汎用品は少量ながら長期間に渡って使われる場合もある。ともか
く、生産や在庫や出荷があるのか否か実態を把握するだけでも大変な場合もある。一つの
部品製品をディスコンにするのは大変な仕事である。主に開発部門で新製品の開発に従事
していたが、あるときディスコンシステムの立ち上げに関係する事があった。このシステムが
稼働するにはその手続きをルール化して周知徹底する必要がある。企画会議に相当するデ
ィスコン会議も設けて正式な決定機関とした。このようなディスコンシステムを構築できてISO
9001の認証取得にも寄与できたのではないかと思っている。生産開始からディスコンまで
の出荷数をグラフに描けば色々なカーブが現れるだろう。その製品の生涯累計出荷数を算
出すると企画の妥当性の検証にもなると思う。更に売上高を累計すれば生涯売上高を算定
できる。企業ではそこまでの把握は到底困難だと思うがシステムがあれば可能である。一
時、ISO14001にも関与した事がある。製品の生涯省エネルギー効果を算定できれば、省
エネの観点から新製品開発が出来るだろうと期待した。低消費電力が可能なBi-CMOS製品
の導入拡大をテーマにした事も思い出す。機種の計画的な転換が行われれば生産・在庫も
合理化される。ともかく、ディスコンシステムも次の開発へのサイクルの一つに位置づけるこ
とにより真の意義が認められるのであろう。