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2011年6月24日

2011年6月24日 (金)

科学ニュースに独り言:日本の世界最速のスパコンにノーベル賞を叩き出させよう

2011/6/24
昨日も晴れで暑い日だった。ポット物には灌水が欠かせない。野菜作りの勉強で「水やり3年」と教えられた。水やりで最高の効果が出せるまではその位の努力が必要という意味との事だ。苗を植えるときに水やりするのは、植え場所の土と植える苗の根を密着させるためとの事。そういう場合は如雨露を使う。暑さで葉がよれよれになってから灌水するのは後手。植物は吸った水を蒸散させて暑さをしのぐ。からからになる前の気温が上がらない内に灌水するのが良い。ともかく、作物とその育つ環境を良く観察して対処しなければならないが、それができない。先日草刈した場所に生えていた雑草の一部を記しておく。ミョウガ、アメリカセンダングサ、ツキミソウ、カナムグラ、ヨモギ、イヌムギ、イシミカワ、アカザ、ハコベ、チガヤ、セイタカアワダチソウ、スギナetc。まだ色々な雑草が生えている。ミョウガは元々は作物で、かつては市場にも出していたが、今は自家用に使う程度で、雑草扱いになってしまった。一時はイシミカワが優勢の時もあった。小さな畑だが、そこに住む植物も刻々と変わっている。一昨日、市へ連絡してスズメバチの巣を除去してもらった。古い巣でそこにスズメバチはいなかったそうだ。これからスズメバチが活動をはじめるので新しい巣ができたらまた連絡して欲しいとの事だった。スズメバチに刺されて大騒ぎするより予防が大切だが、発見したのが空き巣とは予想外であった。しかし、巣がある事はスズメバチがいる事でもあり油断はできない。

昨日の天気

TAVE= 28.9
TMAX= 34
TMIN= 24
DIFF= 10
WMAX= 5.8
SUNS= 5.7
RAIN= 0

科学ニュースに独り言:日本の世界最速スパコンにノーベル賞を叩き出させよう

最近久しぶりに、日本のスパコンが世界一のスピード達成という、明るいニュースがあった。
日経コンピュータは、「“一番を目指さないといけない”、日本製スパコンが7年ぶり世界一;url=http://pc.nikkeibp.co.jp/article/news/20110621/1032509/(2011年6月21日))」というタイトルで、「理化学研究所(理研)と富士通は2011年6月20日、共同開発中のスーパーコンピュータ「京(けい)」が、世界中で稼働中のスーパーコンピュータの性能を集計しているTOP500プロジェクトで1位になったと発表した。日本のスーパーコンピュータが1位になるのは、海洋研究開発機構が運用しNECが開発した「地球シミュレータ」以来、7年ぶりとなる。 」と報じた。その記事によると、「京は富士通が開発した汎用CPU「SPARC64 VIIIfx」を搭載し、超並列処理を実現するスカラー型のスーパーコンピュータだ。SPARC64 VIIIfxは1CPU当たりの処理性能が128ギガFLOPS、消費電力1W当たりの処理能力が2.2ギガFLOPSである。「低消費電力でも世界トップクラス」(富士通の井上愛一郎常務理事)という。理研の計算科学研究機構(神戸市)に対する京の納入を10年9月から開始したしており、富士通は京の開発に1000人規模の部隊を投入している。 」との事。「「LINPACK」と呼ぶ連立一次方程式の主に浮動小数点演算を解くベンチマーク性能で順位を決定する。」と報じている。

「SPARC;url=http://ja.wikipedia.org/wiki/SPARC;(最終更新 2011年6月11日 (土) 15:24 )」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』(http://ja.wikipedia.org/)。の記事に「SPARCはサン・マイクロシステムズにより、1985年に最初に開発された。
SPARCはRISCベースで、特に浮動小数点演算とバイナリレベルの互換性に注意が払われている。同社は当初、自社のワークステーションに、モトローラ社の68000シリーズのMPUを利用していたが、後にカリフォルニア大学バークレー校のRISC Iをモデルに自社開発に着手。Sun4のSPARC搭載モデルを発表した。SPARCは、完全ビッグエンディアンのRISCマイクロプロセッサ命令セットアーキテクチャで、SPARCインターナショナル(SPARC International, Inc.)の登録商標である。SPARCインターナショナルはSPARCアーキテクチャの普及と規格検定テストの実施を目的として1989年に設立された組織であり、SPARCアーキテクチャをオープンにすることで寿命を延ばすことを目的としている。テキサス・インスツルメンツ、サイプレス・セミコンダクタ、富士通、サン・マイクロシステムズなどの製造業者がSPARCのライセンス供与を受けている。結果として、SPARCアーキテクチャは完全にオープンとなっており、GPLの下にオープンソースとして実装されたLEONも存在する。」とある。

今日のコンピュータが単独企業の独自アーキテクチャではなく、企業連合によるアーキテクチャにより、その地位を保とうとしているように見える。ハードとソフトを一社でカバーするのが困難になるほど両者の規模が大きくなっているのだと思う。

独立行政法人理化学研究所と富士通株式会社の連名のプレスリリースは、「「次世代スーパーコンピュータ『京(けい)』(注1)向け超高性能CPU『SPARC64 VIIIfx』」が、
「日本産業技術大賞 文部科学大臣賞」を受賞;url=http://pr.fujitsu.com/jp/news/2011/04/25.html(2011年4月25日)」というタイトルで、「「SPARC64 VIIIfx」は、1チップ内に8個のCPUコアを搭載し、並列処理数を増加させることで、汎用CPUとしては世界最高クラスの理論ピーク性能となる128ギガFLOPSを実現しました。また、CPU内部の電力効率の改善や水冷方式の採用などで、CPU内部回路の漏れ電流を大幅に低減させ、消費電力あたりの性能が1ワット当たり2.2ギガFLOPSを達成し、汎用CPUとして世界最高クラスを実現しました。そのほか、エラー発生時には自動的に再実行する命令リトライ機構や、CPU内部の回路をエラー訂正するなど、メインフレームと同等の高信頼性を実現しています。CPUは、コンピュータの心臓部ともいえるキーデバイスで、富士通はコンピュータの黎明期から高い性能と信頼性とを兼ね備えたCPU開発に取り組んできました。」と報じた。

WIKIPEDIA(メインフレーム:最終更新 2011年5月29日 (日) 12:35 )によれば、「現在もメインフレームを製造・販売しているメーカーは、IBM、富士通、日立製作所、日本電気、Bull、ユニシスである(詳細は「種類」を参照)。」との事。京の開発に参加していた日立製作所、日本電気は途中で撤退したと報道されていた。

尚、「京 (スーパーコンピュータ)
;url=http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%AC_(%E3%82%B9%E3%83%BC%E3%83%91%E3%83%BC%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%94%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%BF);(最終更新 2011年6月22日 (水) 13:03 )」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』(http://ja.wikipedia.org/)。の記事に「京(けい、英:K computer)とは、文部科学省を中心に開発が進められている次世代スーパーコンピュータシステムの名称(愛称)である[1]。従来は「次世代スーパーコンピュータ」、「汎用京速計算機」、「京速」などと呼ばれていた。理化学研究所次世代スーパーコンピュータ開発実施本部を開発主体として、総事業費約1120億円を投じ、2012年の運用開始時に理論演算性能10ペタフロップス(演算速度は毎秒1京回)の達成を予定している[2]。2011年6月、LINPACKベンチマークにおいて8.162ペタフロップスを達成し、TOP500リストの首位を獲得した[3]。」と記している(現在、削除の方針に従って、この項目の一部の版または全体を削除することが審議されています。とある。)。

時事通信社は、「世界一スパコン「京」公開=CPU入りラック、ずらり―来年11月に運用開始・神戸;url=http://news.nicovideo.jp/watch/nw77621(2011年6月21日(火)19時48分配信)」というタイトルで、「同機構計算機室にはCPU(中央演算装置)が入ったラックがずらり。8月末には、ラック864台(CPU約8万3000個)の設置が終わる予定で、来年11月の運用開始を目指す。 京は、1秒間に1京(1000兆の10倍)回の計算能力を目指す国家プロジェクト。昨年9月以降、計算機本体の搬入を開始し、申請時点のCPUは6万8544個。1秒当たりの計算速度は8162兆回で、昨年11月、初めて1位となった中国のスパコン「天河」の2566兆回を3倍以上も上回った。」と報じた。

以上、幾つかの報道を総合してようやくスパコン京の姿が見えてきた。水冷、チップ内のCPUとラック方式の並列処理という事で、ラック数を増やせば更に能力は向上するようにも見える。ともかく、写真を見ると、そのスパコンの規模の大きさには目を見張る物がある。また、日本のコンピュータ業界も完全に様変わりしているのが分かった。

昨年共同通信が伝えた記事に:「米空軍研究所(本部・オハイオ州)は
ソニーの家庭用ゲーム機「プレイステーション(PS)3」約1700台を
使ったスーパーコンピューターを製作した。計算能力は世界で35位か36位で、今後数カ月の能力向上で20位程度となる予定だ。市販されているPS3を利用することで低価格を実現、同様のスパコンをつくるには約5千万~8千万ドルかかるが、約200万ドル(約1億7千万円)に収まった。」とあった。これは、まさに逆転の発想で、民生用のゲームパソコンを軍用に使った例だろう。ソニーは超高性能のCPUを開発して、これをあらゆる自社製品に組み込んで展開する遠大な戦略をとった。

尚、「地球シミュレータ;url=http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9C%B0%E7%90%83%E3%82%B7%E3%83%9F%E3%83%A5%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%BF#.E7.B6.AD.E6.8C.81.E8.B2.BB;(最終更新 2011年5月13日 (金) 16:47 )」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』(http://ja.wikipedia.org/)。の記事に「[編集] 維持費
旧システムの維持費用は年間約50億円(内訳は電気代約5億円、ガス・水道代1億5000万円、保守費用45億円)であった。消費電力は約6MWで、実アプリケーションの性能を確保するための高速メモリとネットワークに必要な電力とされた。地球シミュレータのような専用のベクトルプロセッサを用いた計算機は、近年主流となっているPCクラスタに比べ価格性能比が低く、性能当たりの消費電力が多いとされる。ベクトル計算機とPCクラスタは得意分野の違いもあり、単純比較することは必ずしも適切ではないが、例えば2006年から運用開始された東京工業大学のTSUBAMEは、2002年に運用開始時の地球シミュレータと比較して導入費用は20分の1、電気代は5分の1、計算速度は1.6倍(LINPACK性能比)である(現在は新システムに更新した地球シミュレータが演算性能では上回っている)。」と記している。

システムの規模が大きくなるとそのシステムを稼働させる電力等も大きくなる。コンピュータのスピードと消費電力は正の相関があるが、消費電力の低減という分野でも頑張ってもらいたい所である。という訳は、消費電力を下げればデバイス自体の信頼性が向上し、冷却や収納・維持の為の消費電力も低減可能になる事である。いわば、コンピュータは20~21世紀の基幹技術であるが、今日的な電力事情を考えると更なる課題が見えてくるのではないか。仕分けでスパコンでも話題をふりまいた某節電啓発等担当大臣もスパコンの波及効果までは考えが及ばなかったようだ。問題はスパコンのスピード競争がオリンピックのようであっては何もならない。日本が直面する政策課題を実施した場合、5年後、10後にどうなるかというような政策シミュレーションをそのスパコンで1週間程度で出してもらいたい。それが当たればまさにノーベル賞ものだ。当局は打ち出の小槌の如く、それを振れば金は幾らでも出てくるというような行動パターンを取るが、本当だろうか。スパコンでシミュレーションさせてみたい。群馬県では八ッ場ダム建設の是非が長年の課題になっている。最近、ようやく建設の根拠となってきた利根川の最大流量(基本高水・きほんたかみず)が煮詰まってきたようだ。学者が延々と議論するより、100年に一度とかの気象条件を入れて利根川水量のシミュレーションをこのスパコンでやらせたらどうか。当然過渡解析で、雨域の移動や水系の増水が眼に見えるように分かるだろう。諫早干潟、開門判決も開発と環境という大きな国家的課題を象徴している。政策実行に巨額の費用を投入して、その政策変更に更に巨額の費用をかける。このような問題も是非スパコンでシミュレーションして貰いたい。モグラ叩き的政策で無駄金を使うユトリは日本はないだろう。日本はハードだけでは食えないのが眼に見えている。その前に、中身が空っぽの政策はどんなコンピュータにもかけられないのは自明な事なのだが。いかに立派な道具であっても使いこなすのは人間だ。東京電力福島原発事故では、政府は【SPEEDI】「緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム」という、放射性物質拡散シミュレーションを活用しないと言う失態を演じている。昔、コンピュータは問題を入れれば自動的に答えがでるのかいと聞かれた事があった。まさに、巨大な電卓のイメージの質問であった。コンピュータにも、問題を見つける、問題を分析する、プログラムを組み実行する等々システムの分析と統合が不可欠になる。それはなにもコンピュータだけの問題ではない。

サーチナは、「日本のスパコン世界1位、そもそもスパコンは何に使うのか?=中国
;url=http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2011&d=0622&f=it_0622_004.shtml(2011/06/22(水) 13:39 )」というタイトルで、「ドイツのハンブルグで開催中のスーパーコンピューター(スパコン)の国際会議で20日(現地時間)、トップ500リストが発表され、独立行政法人「理化学研究所」と富士通が共同開発中のスーパーコンピューター「京(けい)」が計算速度で第1位となった。新華社(電子版)は21日付で各国がスパコン開発にしのぎを削る理由について報じた。」と報じた。

それによると、記事は、
「スーパーコンピューターでしか処理できない問題として8つ指摘した。
1.気象予測:
2.地震予測:
3.生命の秘密を探る:
4.地球の秘密を探る:
5.宇宙の秘密を探る:
6.自動車設計:
7.ナノ素材設計:
8.社会科学理論:(編集担当:及川源十郎)」とある。詳細は本文を参照。さすが、中国の一流ジャーナリズムはスパコンの本質をついた報道をしている。日本のジャーナリズムも勉強不足は否めない。もっと頑張ってスパコンの持つ意味を解説して貰いたいところだ。日本が一番弱いのは「8.社会科学理論」だろう。弱いところは手当をすればそれなりに強くなる筈だ。それは全てのシステムに通用する。

以下本題。

かみつけ女流歌人 雅:雪の道

歌題=雪の道:

■雪の道 母を支えし 日の遠く 子が手を借して 同じ坂の道 83 日垣 さく

母と子の三代記のようで、子の重い役回りを雪の道で暗示している。

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    刃物という視点で多くの事例が取り上げられている。刃のある道具の理解にも役立つ。類書が少なく貴重な一冊。「すべり変形が切断の原理」という考え方で説明している。
  • 沼田 真   : 植物たちの生( 1972年 岩波新書(青版 833))
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    初心者向け柿栽培参考書(旧版)。新版と比較すると楽しい。
  • 山科正平: 12_細胞を読む   電子顕微鏡で見る生命の姿
    細胞はどんな部品からできているのか。そんな疑問に答えてくれる一冊。何事も形を見るのが第一歩。μからÅオーダーの世界で、細胞をメスで解剖するように、電子顕微鏡というメスで解剖して見せてくれるので興味が尽きない。
  • 柳田充弘: 11_細胞から生命が見える
    著者の専門は分子生物学、細胞生物学。普段生物を考えても細胞レベルで止まってしまう。その細胞の中で色々な分子が働いている。細胞こそ生命の基礎だが、その細胞の中の動きを知るのに最適な一冊。疑問の発端はなぜ発根剤が効くのかということ。薬剤が細胞膜を通過して細胞内で分子と分子が作用するイメージができた。本書でできた細胞のイメージは小さな無数の穴が空いた水分が充満したヨーヨーのようなもの。そのヨーヨーの中に分子部品が詰まっている。細胞自体もタライの中のヨーヨーのように浮かんでいる。細胞図面の空白部は真空でなく水分だ。細胞の内外に水がないと細胞は生きられない。水が生命のゆりかごだ!
  • 野口悠紀雄: 10_ホームページにオフィスを作る(2001年 光文社)
    ITが輝いた時代の作品。HPの活用法は参考になる。参考:url=http://www.noguchi.co.jp/(野口悠紀雄 ONLINE)
  • 小池洋男 編著: 09_果樹の接ぎ木・さし木・とり木(農文協:2007/3/31第1刷)
    やや専門的であるが、実務専門化が分担執筆しており、その場で役に立つ一冊。
  • ノーバート・ウィーナー(鎮目恭夫訳): 08_サイバネティックスはいかにして生まれたか(みすず書房1956)
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