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2011年7月17日 (日)

老人の寝言:猛暑続きの今夏の電力供給はどうなるか

2011/7/17
昨日も晴れ。相変わらずの暑さ。最高気温(℃)=38.6(14:50)。ポットの苗が悲鳴をあげている。灌水。一部はポットごと水につけてから、用事で外出。

市内を走る。要所にお巡りさん。通行禁止だ。何かあるのか。用事の後に覗いてみれば七夕祭り。人混みに入り、一人歩く。短冊には東北の文字。がんばれ日本の文字。自分の顔や名前。願いは様々だ。道路に風が通るとかざりがゆれた。さらさらと音が涼しい。一瞬の幸福感。東北の七夕祭りを思う。

サルスベリの花が咲いていた。百日紅。いよいよ夏本番だ。

2011/7/16の天気

TAVE= 31.3
TMAX= 38.2
TMIN= 26.4
DIFF= 11.8
WMAX= 4.6
SUNS= 12.8
RAIN= 0

老人の寝言:猛暑続きの今夏の電力供給はどうなるか

この暑さで、夏の電力事情が気になっている。供給電力を越えて電力が消費された場合に、どのような事態になるか具体的には示されていないと思う。その時は大停電になると宣伝されているようだが、実際は負荷が重い地域、切り離しても影響が少ない地域等何らかの基準に基づき部分停電にするように設定されているだろうが、酷暑時期の停電リスク管理が具体的にどのように行われているのかはっきりしない。東京電力管内が供給電力を越えて電力が消費された場合、管内が一斉に大停電になることはあり得るのか。世間一般は、「1965年北アメリカ大停電」のようなイメージしかないのではないか。東京電力の場合、北米やヨーロッパのように複雑な電力網を形成していないようだ。現実に動いている発電機を一斉に止めたら、それこそ予測できない過度現象が起きて、発電機や変電気等が損傷を受け即時復帰は不可能になるだろ。しかし、海外の停電を例示した方が都合が良いだけなので利用者に具体的な停電時のイメージを示していないのではないか。ともかく、東京電力といえ、私企業なのであり、電力を売るのが本業であり、売れるだけ売るのが本筋、節電を訴えるのは本来邪道の筈だ。供給可能電力以内で最大限に電力を使って下さいとは本来おかしな商法なのだ。電力は、在庫が意味をなさない超超生鮮食品と同じだ。生産したものからどんどん消費させなければ商売にならない。売り切れに(停電)にならないように使って下さいとは何と虫の良い魂胆か。やはり、電力利用者に需要以上の電力供給が出来ないという理由で節電をお願いしている以上、停電の場合こうなるというような具体的な情報の開示をするのが当然ではないか。やはり、この期に及んでも愚民政策が一番御しやすいということなのか。

東京電力は、「東北地方太平洋沖地震による影響などについて;url=http://www.tepco.co.jp/cc/press/11071409-j.html(平成23年7月14日)」というタイトルで、「【今夏の需給見通しと対策について】
  今夏の供給力につきましては、広野火力発電所の復旧工程の前倒しや、自家発
 余剰の購入増などを織り込み、また、これまで予定しておりました60Hz地域から
 の電力融通については、現状では見通しが厳しいことから計上を見送り、全体で、
 5,680万kW(7月末)、5,560万kW(8月末)へと修正いたします。
  また、震災により甚大な被害を受けた東北地方の電力需給バランスの緩和に向
 け、当社の需給両面の対策を徹底することにより、東北電力株式会社に、最大140
 万kWの電力融通を行いたいと考えており、これを考慮した場合の供給力は、5,540
 万kW(7月末)、5,420万kW(8月末)となります。

  今夏の想定最大電力につきましては、5,500万kWと見込んでおり、「夏期の電
 力需給対策について」に示された需要面の対策へのご協力や、震災による生産減
 少からの回復を勘案し、昨年並みの最大電力より500万kW低い水準を見込んでおり
 ます。」と報じた。

東京電力の供給電力開示データでは、5,680万kW(7月末)、5,560万kW(8月末)である。東北電力に電力融通を行った場合は、管内供給電力は5,540万kW(7月末)、5,420万kW(8月末)となる。東京電力の昨年のピーク電力は2010/7/23(金)の約6000万KW。節電や震災による電力需要により「昨年並みの最大電力より500万kW低い水準を見込んで」、「今夏の想定最大電力につきましては、5,500万kWと見込ん」だとニュースリリースにある。これを言い換えると、東北電力に電力融通しなければ、何とか間に合う。しかし、東北電力に電力融通すると、7月はギリギリ間に合うが、8月は危険レベルと読める。

尚、東北電力のホームページによると、「今夏における当社供給力の見通しについて;url=http://www.tohoku-epco.co.jp/news/normal/1183251_1049.html(平成23年 5月13日)」というタイトルで、「当社の需給が逼迫する場合には、被災地の復興に必要な電力を確保していくため、東京電力株式会社より、その時点で最大限の電力融通(最大で140万kW)を行っていただける見通しとなっております。東京電力からの電力融通を考慮した場合の 8月供給力は最大1,370万kW程度になります。」と報じた。

という事は、平成23年 5月13日時点で、東京電力から東北電力への最大で140万kWの電力融通は想定内であったと理解できるわけである。当然、何の裏付けもなくプレスリリースするような業務提携はビジネスの世界ではあり得ないから、東京電力は、平成23年 5月13日時点で夏場の電力危機は乗り越えられると判断していたと推定できる。

東京電力の計画停電原則不実施については、プレスリリース、「計画停電の原則不実施と今夏に向けた需給対策について;url=http://www.tepco.co.jp/cc/press/11040802-j.html(平成23年4月8日)」というタイトルで、「当社は、3月14日(月)以降、電力需給逼迫による計画停電を実施させていただいておりますが、お客さまをはじめ広く社会の皆さまに大変なご迷惑とご心配をおかけし、誠に申し訳ございません。また、このような中、節電にご協力いただき誠にありがとうございます。 当社は、東北地方太平洋沖地震により原子力発電所、火力発電所の多くが被害を受け停止したことから、現在、供給力の復旧・確保に全力で取り組んでおりますが、お客さま各位の節電へのご関心、ご協力が広範囲にわたって浸透してきた結果、需給バランスは著しく改善を見せております。こうした状況を踏まえ、当社は、計画停電を「原則不実施」とすることといたしましたのでお知らせいたします。」、「3.今夏に向けた需給対策について
一方、現時点での今夏の需給状況は、最大電力(5,500万kWと想定:注)に対して供給力(4,650万kW)が大幅に不足する見通しです(いずれも7月末時点)。」と報じた。

一体この二枚舌ぶりは何なのか。『計画停電を「原則不実施」』だが、夏場はあり得るととれるようなデータを堂々と出していて、どうして「原則不実施」なのか。停電の責任を電力利用者に押しつけるような態度は、今日の電気事業法令からあってはならない事なのだ。供給できる上限電力と需要最大電力を出している以上、そのギャップは節電で実現しなければならないのは自明だ。電力利用者の協力を前提に「原則不実施」というような他力本願がビジネスの世界で通用するのか。東京電力とはこういう体質の会社だったのか。

すでに、平成23年4月8日時点で、東京電力は最大電力を5,500万kWと想定しているが、その根拠が全く示されていないのである。最大需要電力が気温に依存する事は周知の事実である。従って、本来ならば東京電力は気象予報にリンクした最大需要電力予測値を公表すれば電力利用者のためになるのではないか。気象庁AMEDASの季節予報では7月は平年より気温は高いと予測している。関東甲信地方 1か月予報(url=http://www.jma.go.jp/jp/longfcst/103_00.html:(7月9日から8月8日までの天候見通し):平成23年7月8日)。

<向こう1か月の気温、降水量、日照時間の各階級の確率(%)>(平成23年7月8日)

【気  温】 関東甲信地方
【降 水 量】 関東甲信地方
【日照時間】 関東甲信地方

凡例: 低い(少ない) 平年並          高い(多い)

関東甲信地方 1か月予報:(7月16日から8月15日までの天候見通し)平成23年7月15日発表

<気温経過の各階級の確率(%)>

1週目 関東甲信地方
2週目 関東甲信地方
3~4週目 関東甲信地方

凡例: 低い 平年並 高い
url=http://www.jma.go.jp/jp/longfcst/103_00.htmlより引用
向こう1Wは気温は平年より高いと予想されている。

東京電力は膨大な電力、気象データを保有している筈だが、最大電力5,500万kWがいままで一定であったた理由が皆目分からない。そうして、このデータにほとんどの電力利用者が振り回されている。現実には、電力使用量は電力会社の腹一つで修正できる(ホームページで「需要実績は、過去にさかのぼり修正させていただく場合があります。」と断っている)。こんな状況では真面目に節電して取り返しのつかないことになり馬鹿を見たという人が大勢生じるのではないか。

商品が足りない、生産が追いつかないという宣伝は、商品価格を引きしめ、つり上げるのに便利だし、商売の常道だ。これは一般に行われている。節電、節電の大合唱は、電気料金引き上げや原発再開のためのマインドコントロールに過ぎないと考えるとそれなりに説得性がある。庶民はそんな事にお構いなく一度身につけた節約技術を維持して、節約した金を生き金として活用したい。

追記:WEB情報を探していたら、以下のような東京電力の怪奇情報があった。

asahi.comは、「関西電力、大飯原発1号を停止 東電は電力融通を検討;url=http://www.asahi.com/national/update/0717/TKY201107160722.html(    2011年7月17日3時47分)」というタイトルで、「関西電力は16日、福井県の大飯(おおい)原子力発電所1号機(117万5千キロワット)が、午後9時前に運転を停止したと発表した。緊急時に炉心を冷やすためのタンクの圧力が低下したため。ストレステスト(耐性評価)の1次評価の対象となって早期の再稼働は困難とみられ、東京電力は電力の応援融通の検討に入った。 」、「一方で東電管内では早くから電力不足への対応が進み、企業や家庭の節電効果が高い。東電は、余裕がある日は関西に電力を融通できないか検討中だ。ただし顧客に節電を強く求めながら他社に電力を送ることになれば、疑問の声が出そうだ。 」と報じた。

本当に、「疑問の声が出そうだ」だけで、済むのだろうか。もはや、そんな会社は信用できないと感じつつ、エネルギー(人間で言えば血液と同じ)という首根っこを押さえられているので黙っているのが庶民ではないか。そんな事をすれば、まさに吸血鬼に他ならないのではないか。

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    「ご要望にお応えしてアンコール復刊(1988年岩波新書50年記念復刊) 地球生態系の中で自然を見直す」(腰巻きのフレーズ)。植物の知恵と戦略に人類は勝てるのか。
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    初心者向け柿栽培参考書(新版)。旧版と比較すると楽しい。
  • 中村三夫: 13_NHK趣味の園芸:作業12ヶ月  カキ(NHK出版1996年)
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    細胞はどんな部品からできているのか。そんな疑問に答えてくれる一冊。何事も形を見るのが第一歩。μからÅオーダーの世界で、細胞をメスで解剖するように、電子顕微鏡というメスで解剖して見せてくれるので興味が尽きない。
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    著者の専門は分子生物学、細胞生物学。普段生物を考えても細胞レベルで止まってしまう。その細胞の中で色々な分子が働いている。細胞こそ生命の基礎だが、その細胞の中の動きを知るのに最適な一冊。疑問の発端はなぜ発根剤が効くのかということ。薬剤が細胞膜を通過して細胞内で分子と分子が作用するイメージができた。本書でできた細胞のイメージは小さな無数の穴が空いた水分が充満したヨーヨーのようなもの。そのヨーヨーの中に分子部品が詰まっている。細胞自体もタライの中のヨーヨーのように浮かんでいる。細胞図面の空白部は真空でなく水分だ。細胞の内外に水がないと細胞は生きられない。水が生命のゆりかごだ!
  • 野口悠紀雄: 10_ホームページにオフィスを作る(2001年 光文社)
    ITが輝いた時代の作品。HPの活用法は参考になる。参考:url=http://www.noguchi.co.jp/(野口悠紀雄 ONLINE)
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