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2013年8月15日 (木)

読みかじりの記:井深大 盛田昭夫 日本人への遺産 「井深大 盛田昭夫の対談」から、我々は何を学ぶべきか  (財)幼児開発協会 編著 (2000年 KKロングセラーズ)

2013年8月15日(木)
昨日は晴れ。最高気温(℃) 35.4 15:38  。ざっそう句:お勝手へ パソコン持って 避暑に行く。連続8日目の猛暑日。宅内閑居。余りの暑さに居場所を代えてお勝手に移動。WIN7ノートPCで宿題作業。画像の白黒が反転しているようでやりにくい。ノートPCなのでそういう設定の方が消費電力は小さくなると思うが。その設定変更が分からない。暑さとイライラで処置無し。冷蔵庫が新しくなり、氷り作りが自動化されているようだ。この機能には重宝している。この冷蔵庫を配達設置する時、業者の男性が背中に担いで運んだのにはびっくりした。暑さで商売の明暗が別れているようだ。エアコン、冷蔵庫等の売れ行きは好調だと思うが、猛暑の中での設置作業は大変だろう。

2013年8月14日の天気(AMEDAS)

TAVE= 29.8 NO DATA
TMAX= 35 最高気温(℃) 35.4 15:38 
TMIN= 25.7 最低気温(℃) 25.6 05:06 
DIFF= 9.3  
WMAX= 4 最大瞬間風速(m/s)(風向(16方位)) 8.4(東) 20:10 
SUNS= 11.3 NO DATA
RAIN= 0 NO DATA

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読みかじりの記:井深大 盛田昭夫 日本人への遺産 「井深大 盛田昭夫の対談」から、我々は何を学ぶべきか  (財)幼児開発協会 編著 (2000年 KKロングセラーズ)

本書の腰巻きのキャッチフレーズ:『ソニーの奇跡は、ふたりの”夢”と”冒険”から始まった  未来だけを見つづけていたふたりが、過去を語り合った、最初で最後の一日』とある。

本書は「幼児開発協会」の機関誌『幼児開発』に掲載された「井深大と盛田昭夫」の対談を骨格に両者に関する出版物を再編集してまとめられたようだ。8月15日の終戦記念日は本日。本書を読みかじって、ソニーの前身の東京通信工業株式会社の設立が日本の敗戦(あえて終戦とは言わない)にあった事を再認識した。井深大が戦時中従事していたのが「日本測定器株式会社」。本書に掲載されている東京通信工業株式会社の設立趣意書に、「~私ト共ニ新兵器ノ試作、製作ニ文字通リ浸食ヲ忘レテ努力シタ、技術者数名ヲ中心ニ、~」とある。更に趣意書後半に「新シキ日本ノ発足ト軌ヲ同ジウステ我々の発足ガ始マッタ。~」とある。

いわば、大げさに言えば、軍事技術の民生への転用、敗戦で軍需産業は不可能、それなら民需産業へという大きな歴史的流れがあったと思う。日本の敗戦が無ければ今日のソニーも有り得なかっただろう。本書を読みかじって、井深大と盛田昭夫の青少年時代の科学・技術への傾倒ぶりを再認識。井深大と盛田昭夫という名コンビが生まれる縁のような物も本書で知る事ができた。

先日、ラジオニュースだったか、米国が迎撃ミサイルの実験に失敗したという短いニュースが流れた。その記憶を辿って、関連記事をWEB検索した。この実験の着目点は「長距離」、「迎撃」と言うことだろう。その背景に北朝鮮のミサイル能力が向上して、米国本土が北朝鮮のミサイルの射程に収まる事があるだろう。この実験に成功すれば、米国は北朝鮮に対する優位性を宣伝できるので国際外交上も大きな得点になると判断したろうと予想することも可能だ。

毎日新聞は、「米国防総省:「迎撃体分離せず失敗」7月の実験。http://mainichi.jp/select/news/20130718k0000e030198000c.html。(【ワシントン西田進一郎】米国防総省ミサイル防衛局のシリング局長は17日、上院歳出委員会の国防小委員会で、今月5日に失敗した地上配備型の迎撃ミサイル(GBI)実験について「迎撃体が(ミサイル本体の)ブースターから分離しなかった」と明らかにした。一方、「さらなる実験が必要だ」として2014会計年度(13年10月から14年9月)に2回の実験を行う方針を示した。 米軍は、北朝鮮による長距離弾道ミサイルの脅威などに対応するため、現在30基配備されているGBIを17年末までに44基に増やす計画だ。しかし、迎撃実験は08年12月の成功を最後に5年間で3回すべて失敗に終わっている。シリング氏は委員の懸念に対し、分離の問題は修正できると強調し、計画をそのまま進める考えを示した。」と報じた。

ロイターは、「Key U.S. missile interceptor test fails, Pentagon says。http://www.reuters.com/article/2013/07/06/usa-military-missile-test-idUSL2N0FC01220130706。(WASHINGTON, July 5 | Fri Jul 5, 2013 9:11pm EDT))」というタイトルで、「(Reuters) - A test of the only U.S. defense against long-range ballistic missiles failed on Friday, the third consecutive failure involving the interceptor system managed by Boeing Co, the Defense Department said. "Program officials will conduct an extensive review to determine the cause or causes of any anomalies which may have prevented a successful intercept," it said in a statement. The military has tested the so-called ground-based midcourse defense system 16 times. It has succeeded eight times, with the last intercept in December 2008. The Pentagon said this week that the test would not affect its decision to bolster the U.S. missile defense system. Defense Secretary Chuck Hagel announced the move in March following threats by North Korea. Under that plan, the Pentagon will add 14 new anti-missile interceptors at a total cost of nearly $1 billion. The United States currently has 26 interceptors deployed at Fort Greely in Alaska and four at Vandenberg Air Force Base in California. In Friday's test, a long-range ballistic missile target was launched from the U.S. Army's Reagan Test Site on Kwajalein Atoll, Republic of the Marshall Islands. The interceptor missile was launched from Vandenberg Air Force Base.」と報じた。

missile interceptor =ミサイル・インターセプター、迎撃{げいげき}ミサイル。

ソニーで思い出すのが、ベトナム戦争の時だったか、ソニーのCDDが電子の眼として兵器に利用されたという漠然とした記憶がある。

WIKIPEDIA「ベトナム戦争(年月日:1960年12月 - 1975年4月30日)。(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%88%E3%83%8A%E3%83%A0%E6%88%A6%E4%BA%89)」

WIKIPEDIA「CCDイメージセンサ。(http://ja.wikipedia.org/wiki/CCD%E3%82%A4%E3%83%A1%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%82%B5)」

ところで、現代の迎撃ミサイルを誘導するためにどのような技術が使われているのか。当然、発射されたミサイルの発見、追跡には軍事衛星、レーダー等が使われているだろう。飛翔中のミサイルを追尾して撃ち落とすためには更に高度な技術が必要だろう。

盛田は大阪大学で物理を学んだ。当時の理学部長が八木秀次教授。TV放送の中継局が出来る前はTVアンテナは東京タワーの方角を向いていた。使われたアンテナはヤギアンテナであった。VHF帯なのでアンテナの形状も大きく、かつてはそのアンテナの林立風景が高度成長期の3Cブームを象徴していた。大学では、そのアンテナの正式名称は八木・宇田アンテナというと学んだ。本書によれば宇田教授も当時大阪大学にいたようだ。戦時中、米軍はすでにヤギアンテナをレーダーに使用していたらしく、その話から戦争が単なる物量でけでなく、最新科学・技術の競争である事を知った。

本書に、井深と盛田が最初に会った軍の科学技術研究会に関する記事(熱誘導兵器の研究)がある。「この研究が、自ら舵をとって熱源に命中する熱線爆弾をつくるところまで進展した時、丁度終戦となったのである。」既に井深は日本測定器時代、海軍と磁気探知機の研究をしている頃盛田の存在を知っていたようだ。熱にしろ、磁気にしろ何らかの信号を検知しなければ飛翔体を正確に制御して、目標を捉える事は不可なのだ。当時井深が研究した直流増幅器、周波数選択継電器も今日では高性能オペアンプで実現できるのだろうと感じた。

井深と盛田を結びつけた朝日新聞の「青鉛筆」というコラムも面白い。一般の中波受信機を短波受信機に改造する附加装置の紹介記事である。ここにも、禁止されていた短波放送の解禁という終戦後の社会状況が反映されているようだ。短波放送は到達距離が長いので外国の放送も受信できる。広い世界の情報を知りたいという憧れを実現できるわけだ。自分の少年時代には確か、トリオが類似のコイルパックを販売していたと思う。小遣いをためてトリオのコイルパックで自宅のラジオを短波受信可能に改造した記憶がある。

WIKIPEDIA「ケンウッド。(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B1%E3%83%B3%E3%82%A6%E3%83%83%E3%83%89)」(設立=1946年12月21日:有限会社春日無線電機商会)

気になるのが、本書の編著者である「幼児開発協会」。WIKIPEDIA「井深大。(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%95%E6%B7%B1%E5%A4%A7)」に「教育活動:教育活動に熱心にとりくみ、1969年(昭和44年)に幼児開発協会[4]、1972年(昭和47年)にソニー教育振興財団を設立し理事長に就任。」とある。公益財団法人ソニー教育財団のホームページ沿革によると、「2001 平13・11・20 (財)幼児開発協会と統合し、(財)ソニー教育財団と名称変更。 」とある。

自分が結婚して子供が出来た頃、井深の「幼稚園では遅すぎる」を読み感銘した。それをかみさんに話すとかみさんは、残業・休出ばかりの会社人間にそんな事を言う資格はないとつれなかった。

WIKIPEDIA「井深大。(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%95%E6%B7%B1%E5%A4%A7)」
WIKIPEDIA「盛田昭夫。(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9B%9B%E7%94%B0%E6%98%AD%E5%A4%AB)」

本書を読みかじって、井深も盛田も青年時代に自分から科学・技術の世界に飛び込んでいった様子がよく分かる。アップル創業者のS.Jobsの伝記を読んで同じ様な印象を受けた。企業も創業者の目が届く範囲なら成長可能であるが、巨大化した企業を運営する極意まで本書では教えてくれない。本書出版が2000年3月。

井深 大(いぶか まさる、1908年(明治41年)4月11日 - 1997年(平成9年)12月19日)。盛田 昭夫(もりた あきお、1921年(大正10年)1月26日 - 1999年(平成11年)10月3日。スティーブン・ポール・ジョブズ(Steven Paul Jobs、1955年2月24日 - 2011年10月5日)。

WIKIPEDIA「ソニー。(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BD%E3%83%8B%E3%83%BC)」
ソニーの歴代社長:歴代社長[編集]:1.前田多門、2.井深大、3.盛田昭夫、4.岩間和夫、5.大賀典雄、6.出井伸之、7.安藤国威、8.中鉢良治、9.ハワード・ストリンガー、10.平井一夫。

「未来だけを見つづけていたふたりが、過去を語り合った、最初で最後の一日」

ソニー ホームページで「社史」を検索:「ソニーの歴史(ttp://www.sony.co.jp/SonyInfo/CorporateInfo/History/)」がヒットした。ここで、設立趣意書(http://www.sony.co.jp/SonyInfo/CorporateInfo/History/prospectus.html)の全文が参照できた。「ところが、はからざる終戦は、この夢の実現を促進してくれた。」と終戦はソニー(井深・盛田)の夢の実現の出発点であったようだ。改めて戦争のない世界が日本の原点だと想う。これこそ、日本が敗戦により勝ち取った唯一の財産ではないか。

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  • 山科正平: 12_細胞を読む   電子顕微鏡で見る生命の姿
    細胞はどんな部品からできているのか。そんな疑問に答えてくれる一冊。何事も形を見るのが第一歩。μからÅオーダーの世界で、細胞をメスで解剖するように、電子顕微鏡というメスで解剖して見せてくれるので興味が尽きない。
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    著者の専門は分子生物学、細胞生物学。普段生物を考えても細胞レベルで止まってしまう。その細胞の中で色々な分子が働いている。細胞こそ生命の基礎だが、その細胞の中の動きを知るのに最適な一冊。疑問の発端はなぜ発根剤が効くのかということ。薬剤が細胞膜を通過して細胞内で分子と分子が作用するイメージができた。本書でできた細胞のイメージは小さな無数の穴が空いた水分が充満したヨーヨーのようなもの。そのヨーヨーの中に分子部品が詰まっている。細胞自体もタライの中のヨーヨーのように浮かんでいる。細胞図面の空白部は真空でなく水分だ。細胞の内外に水がないと細胞は生きられない。水が生命のゆりかごだ!
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