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2015年3月10日 (火)

ハトよ 鳴いておくれ:波志江町の「薬師如来(間山の薬師様)」を訪問;春眠や 瞼と体 平和惚け。

2015年3月9日(火)
昨日は曇り後雨。最高気温(℃) 12.2 13:47。最低気温(℃) 7.9 06:26。ざっそう句;春眠や 瞼と体 平和惚け。ジャガイモ、男爵とメイクウィーンの種イモ切り。植え付けのため畝作り2回目。陰干しは切り口から雑菌が入らぬよう切り口にカルスを形成させ発芽を促すため。既に、芽が出かけている。芽が伸びてしまうと欠けやすくなり発根にエネルギーが回らなくなるのかも知れない。昨年は見事に失敗した。今年は少し深植えにして霜対策にしよう。ドイツの首相が来日というニュースがあった。ドイツは戦争責任を国家として総括したようだ。その結果、ナチスの再来を阻止し、ヨーロッパ諸国と協調しつつ域内の指導的国家になる事を国是としてきたようだ。青年の頃、アイヒマンの逮捕と裁判という大きなニュースがあったのを思い出す。日本が逆さネジを回すのか世界が注目していると思う。日本はアジアの中でどのような立ち位置を目指すのか。日本がアジアの中心だとまだ大時代的天動説のような盲信が支配していないか。

朝日新聞は、「メルケル首相「過去総括、和解の前提」 安倍首相と会談。;http://www.asahi.com/articles/ASH395GXXH39UTFK00H.html?iref=comtop_list_pol_n04。(鯨岡仁:2015年3月9日21時31分))」というタイトルで、「 安倍晋三首相は9日、首相官邸で来日中のドイツのアンゲラ・メルケル首相(60)と会談した。両首脳は混迷するウクライナ情勢への対応で連携することを確認したほか、両国経済の関係強化を目指すことでも一致した。メルケル首相は歴史認識についても触れ、会談後の記者会見では「過去の総括は和解のための前提になっている」と語った。」と報じた。

政治家が、どんなに美しい未来を語っても、そのほとんどが画餅に帰してきたのが歴史の真実なのだろう。さすが、リケジョのドイツ首相の政治認識はその緻密な頭脳構造故か。

2015年3月9日の天気(AMEDAS)

TAVE= 9.2 NO DATA
TMAX= 11.9 最高気温(℃) 12.2 13:47
TMIN= 8.1 最低気温(℃) 7.9 06:26
DIFF= 3.8
WMAX= 5 最大瞬間風速(m/s)(風向(16方位)) 10.3(西北西) 23:46
SUNS= 0 NO DATA
RAIN= 13

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ハトよ 鳴いておくれ:波志江町の「薬師如来(間山の薬師様)」を訪問

旧伊勢崎市の五目牛、波志江、上植木地区は古墳が多い地区であった。粕川の西・右岸に五目牛と波志江があり、粕川の東・左岸に上植木があった。今でも、波志江と上植木をつなぐ間山橋、五目牛と上植木をつなぐ五目牛橋が健在である。

先日、地蔵山周辺を漫歩した。一時は、間山橋の西側ではソバの栽培が行われていた。この周辺は農村地帯の風景が開けている。古墳らしい小山が幾つか見える。この風景を見つつ、古代へ夢を馳せるのも良かろうと思いつつ散策した。

粕川の二ノ堰の西側に、こんもりした里山のような物が見えて、一度行ってみた。神社のように思っていた。先日、二回目の訪問した。気分的にユトリがあったので、少し多目にデジカメ写真を撮った。だが石碑類の文字を解読するには画素数不足だったようだ。裏側から見ると小山のように見える。小山とは古墳の名残を示しているのだろう。表側から見ると神社のように見えた。参道のように良く整備された道は無く、墓の北側に小石が敷いてあっただけだ。

Iob_ainoyamayakusi 
最初に目に付くのが、赤い鳥居。その額に「薬師如来」と書かれている。鳥居は神社で、如来はお寺(仏)ではないかと思ったが、昔は神仏も一体的に祭られていたと考えれば良いのだろうと勝手に思う。だが、長い歴史の中で神社らしくなったのは比較的最近のように感じた。

この神域の入り口に墓の列があった。また、庚申塔や庚申供養の記念碑?のようなもの、如意輪観音像もあった。また、玉垣の中には双体仏・双体道祖神らしい石像が安置されている。

波志江の民俗(伊勢崎市発行)にもこの石像の事が記述されているが、仏教民俗の項にあり、当時の信仰面を述べて歴史面の記述は少ない。「間山の薬師様」と言われ、眼病等の病に御利益が多く、縁日には参拝者が多いと記されている。また、昭和56年に鳥居を修理し玉垣を改修したと記されている。デジカメ画像を見ると玉垣の石材に相違が見られる。歴史記述では「石灯籠に安永六年(1777)の年号が刻まれている」とある。

ご神体らしい、双体像の二体の内、向かって右側の像の首から上が欠損している。風化が激しく、詳細は不明だが、画像処理して推測すると持ち物が異なり、左が頭部の様子から男子像、右が帯や袂の様子から女子像のようにみえる。一つの石から掘り出した道祖神のようにもみえる。墓石のようにも見えるが、置かれている場所が墓域とは異なるので道祖神的特長が強いのか。

また、玉垣の向かって左側の石柱には辛うじて、文久三(西暦 1863)年の文字が刻まれているように見える。庚申供養の記念碑?のような石碑には辛うじて、延宝六( 西暦1678)年の文字が刻まれているように見える。画像ソフトで文字を見やすくしたが限界がある。

WIKIPEDIA「庚申信仰。(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BA%9A%E7%94%B3%E4%BF%A1%E4%BB%B0#.E6.AD.B4.E5.8F.B2)」によれば、庚申信仰は8世紀頃から始まるとの事で、相当古い風習であろう。また、近くにあった上植木廃寺は7世紀後半ごろに建てられたとの事で、仏教の普及とも関係があるだろう。

石に刻まれた年号は風化により判読が非常に難しいが、この神域にある石碑類はかなり長い年月にわたっているようだ。WEB情報によると、この「間山の薬師様」は古墳の上に祭られているとの事だ。いわば、間山の薬師様周辺が、古来からの信仰の山として地域の共有財産になっていた事により、今日まで守られて来たのかもしれない。

「愛しき古里(大木の移植):鹿島町にあった「疣(いぼ)薬師とカヤの大木」(http://af06.kazelog.jp/itoshikimono/2013/01/post-fab9.html)。(2013年1月 9日 (水))」

粕川左岸には「疣(いぼ)薬師」があり、それは現在ではカヤの大木と共に、伊勢崎聖苑近くの公園に移設されている。また、上植木北部にも、薬師様があり、縁日には賑わっていたという話を聞いた記憶がある。その薬師様のご神体は、現在三和町にある共同墓地の一角に立てられた地蔵堂の中に、地蔵尊(念仏供養:寛政12庚申年:西暦1800年年)の隣に安置されている(地蔵尊の記事は「三和町の民俗」:伊勢崎市発行)。

薬師如来の真言は「オンコロコロ センダリマトウギ ソワカ」であるとの立て札も立っている。如意輪観音と思われる石仏もある。建立年代は未確認だ。

WIKIPEDIA「如意輪観音。(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A6%82%E6%84%8F%E8%BC%AA%E8%A6%B3%E9%9F%B3)」 WIKIPEDIAによれば、「如意とは如意宝珠(チンターマニ)、輪とは法輪(チャクラ)の略で、如意宝珠の三昧(定)に住して意のままに説法し、六道の衆生の苦を抜き、世間・出世間の利益を与えることを本意とする。」との事で、病気を治す薬師様と相補い、庶民のご利益を与えてくれる仏様のようだ。

振り返ると、このような身近な地域の中にあった小さな薬師様の記憶はほとんど無い。厄除けで思い出すのは、厄除大師 蓮花院、反町薬師など大きな寺院だ。神社も合祀により、地域の祠は激減したようだ。

間山の薬師のご神体らしい、双体石像の片方の頭部が欠損している理由ははっきりしているのだろうか。一枚の石材から陽刻のように掘り出した像の頭部が綺麗に自然落下するとは考えにくい。折れ跡は像が掘り出されている背部まで及んでいる。大きな力で打ち壊したように見えてしまうのだ。

WIKIPEDIA「廃仏毀釈。(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BB%83%E4%BB%8F%E6%AF%80%E9%87%88)」

郷土史家の橋田友治氏が、伊勢崎市史かどこかで、伊勢崎の廃仏毀釈を論じていたのを思い出した。廃仏毀釈が、このような小さな祠にも及んだ可能性があるのだろうか。

「ツルよ 飛んでおくれ;歴史の転換;田舎老人徒然草:藤岡の七興山古墳で見た光景(http://af06.kazelog.jp/itoshikimono/2013/08/post-1814.html)。(2013年8月20日 (火))」

終戦後、まだ暮らしの中に病気や健康に関する迷信が多く残っていた。薬も生薬、民間薬と今日から見れば正体も薬効も定かで無い物もあった。その時代には地域の薬師様も頼みの綱だったのかも知れない。その後の、化学、薬品、医療の進歩は目覚ましい。昔風な神頼りはそれほど重視されず、徐々に忘れられても不思議ではない。だが、病への不安と治癒への願望は今も昔も変わらないのだろう。

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  • 野口悠紀雄: 10_ホームページにオフィスを作る(2001年 光文社)
    ITが輝いた時代の作品。HPの活用法は参考になる。参考:url=http://www.noguchi.co.jp/(野口悠紀雄 ONLINE)
  • 小池洋男 編著: 09_果樹の接ぎ木・さし木・とり木(農文協:2007/3/31第1刷)
    やや専門的であるが、実務専門化が分担執筆しており、その場で役に立つ一冊。
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