ヨット体験
2009/10/25
ヨット体験
海無し県に生まれて、海にあこがれた。しかし、最初に海を見たのがいつだったかはっきり
覚えていない。江ノ島鎌倉への修学旅行で海を見たのは確実である。それよりも前に子供会
の旅行で羽田飛行場へも行ったのでそのころ見たかもしれない。実際に海上に出たのは相
当遅くなってからである。観光やレジャーでなくビジネスが目的の旅行で船に乗ったが、感興
にひたる余裕もなかった。既に一昔前であるが、大阪に単身赴任していた時に会社の同僚
がヨット乗りに誘ってくれた。勝手の分からない土地で単身生活をする無りょうを気遣ってくれ
たのであった。休日は社宅や日本橋の電気街で過ごす事が多かったが、その日は神戸方面
に向けて電車に乗った。待ち合わせの駅からヨットハーバーへ行くと奥さんも迎えてくれた。
職場の女性も数名加わった。定員の都合で二回に分けて乗ったのであるが、岸から離れて
沖に向かうと何となく心細くなった。やはり、何となく万一の事をそこはかと考えてしまうのであ
る。子供の頃水泳はしたが、それ以来ほとんど泳いでいない。全て船長に任せれば良いの
だと思うと気持ちが楽になった。ともかく、陸から海を見るのと、海から陸を見るのは全然別
の体験であった。昼食もヨットハーバーで海を眺めつつ頂いた。ヨットに乗ったのはたった一
回だけであるが、わくわくした楽しい一日であった。その記憶もうすれつつある。ともかく、ヨッ
トの操縦にも資格が必要なようなので、ヨットを操縦できる人との出会いの不思議さも体験し
た事になる。職場では仕事も色々教えて頂いたが、多彩な趣味と行動力でも教えられたよう
に思う。