算数の教科書
2009/11/10
算数の教科書
小学校時代の算数の教科書について思い出そうとしたが、残念ながらほとんど思い出せな
かった。表紙は極単調で藍色であったように思う。その隅に出版社や著者名が記載されてい
た筈である。数学教育に関しては小倉金之助の著作をかじったことがある。同氏が終戦後の
教科書に関係していたか自分としてはまだ分かっていない。ともかく数学教育の在り方に関し
ては大きな影響を与えているのではないか。次ぎに思い出したのが矢野 健太郎であった。
一般の数学書でもお世話になった。自分が小学生時代の前半にあった期間で算数の教科
書検索をして、数学者として名前を識別できた方々は、辻 正次、 戸田 清、吉田 洋一、弥永
昌吉、矢野 健太郎、清水 辰次郎、末綱 恕一、丸山 儀四郎、森戸 辰男、秋月 康夫等であ
った。森戸 辰男は政治家、教育者としての活動で思い出されたようだ。奨学金制度の日本
育英会の会長であったと知った。この奨学金制度があったので何とか大学を卒業できたので
あった。社会人になってから10年かけて貸与された奨学金の返還が終わってようやく社会へ
のお返しができたと肩の荷を降ろした思いがした。 『零の発見―数学の生い立ち』吉田洋一
著岩波書店は高校時代の必読書の100冊の本の一冊であったと思う。ともかく、戦後の算数
教科書に錚々たる数学者が多数参画されていた事実は、これらの数学者が日本の教育に
大きな夢と期待をかけた事実をも示しているのではないかと思う。理工系の学問には数学の
知識は重要ではあるが、それが絶対に必要であるとも言えないであろう。ようするに何事も
論理的な思考ができるようになればよいのであろう。一般人にとっては、数学も論理的な思
考の訓練になればかなりの役割を果たした事になると思う。