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2010年10月13日 (水)

雑草句録:裏年の柿

2010/10/13

雑草句録:裏年の柿

■ヒヨドリや裏年の柿奪い合う

柿は隔年結果が顕著な果樹のようだ。年により当たりと外れがある。一本だけが繰り返すのではなく、他の柿も同じ傾向があるので、果樹単独の個性というより、集団的な特性のようだ。販売用の柿栽培は毎年平均して収量を安定化ささせる必要がある。庭先果樹としての柿栽培はほとんど放任に近いので生り具合は柿木と天気次第になるのだろうか。今年の柿は裏年のようだ。

新潟大学の隔年結果の資料によると、「(イ)隔年結果 柿は栽培管理が悪いと隔年結果を示し、成り年と不成り年が1年おきに現れる。隔年結果の原因は、樹体のバランスが崩れ、新梢の葉芽が栄養不良のため、花芽の分化、発達が十分に行われないためである。隔年結果を引き起こす最も大きな要因は、結果過多である。この他、隔年結果を引き起こす原因としては施肥、せん定などがあり、枝が多すぎ樹冠内部への光の透過不足も、花芽を持たない枝を作り、隔年結果を助長することになる。隔年結果を起こさせない為には、冬季のせん定時に弱った側枝の更新をはかり、常に充実した枝を維持するようにする。」とある。

これは、栽培管理であるが、前年に果実を付けすぎると体力を消耗しすぎて翌年の結果に響くようだ。という事は、柿樹としては一年勝負で生らせられるだけ生らせてしまうということなのか。果樹が来年の事を考えることは無いだろう。それを考えるのは人間の方だ。

ある農家が販売用に柿の栽培をしたが、思うように売れないので撤退したという話を聞いた。その要因を分析すれば色々あるだろうが、一番の要因は売る努力なのだろうか。柿に対抗する果物は多い。消費者は見栄えが良く、美味しく、手間のかからない物を選ぶ。果物を食べるにも心のゆとりが無くなった。色々な果物をじっくり味わうという気分が広がれば柿も選択枝の一つになるのであろう。

雑木歌録:便利さ

■便利さの 背中合わせに 危険有り 車、携帯  チン食品     笑葉

正岡子規は35歳で亡くなったそうだが、あの柿食えばの句には老成した人間のイメージがある。子規の好物が柿であったとどこかで読んだ記憶がある。そこで子規の老成した人間のイメージも述べられていたような気もする。柿という果物も日本の風土の中になじみすぎて老成してしまったのか。秋の夕刻に、自分の好物の柿を味わっていると法隆寺の鐘の音が聞こえてくる。時も夕刻(自分の推測)で風情があって良し。大好物の柿を食べられるのも幸せ。おまけに、そこに法隆寺の鐘の音。トリプルラッキーの感傷にひたる。病弱な子規が詠んだあの句は単なる自然の描写に留まらないだろう。子規が一瞬の幸福感に浸っている姿があるようだ。自分の短命を予期するときに物事の見え方表現法も変わるのかもしれない。

ついでに、自分の好みは「熟(う)み柿」。ATOKも一発で変換してくれない。子供のころはうんだらがきと言った。過熟で中身がべちゃべちゃしている。当然商品にはならず店頭には並ばないだろう。それをちゅるちゅるとすする。絵にも句にもならないが、鳥の気分にはなれそうだ。

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  • 出町 誠: 14_NHK趣味の園芸:よく分かる栽培12ヶ月  カキ(NHK出版2007年)
    初心者向け柿栽培参考書(新版)。旧版と比較すると楽しい。
  • 中村三夫: 13_NHK趣味の園芸:作業12ヶ月  カキ(NHK出版1996年)
    初心者向け柿栽培参考書(旧版)。新版と比較すると楽しい。
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    細胞はどんな部品からできているのか。そんな疑問に答えてくれる一冊。何事も形を見るのが第一歩。μからÅオーダーの世界で、細胞をメスで解剖するように、電子顕微鏡というメスで解剖して見せてくれるので興味が尽きない。
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    著者の専門は分子生物学、細胞生物学。普段生物を考えても細胞レベルで止まってしまう。その細胞の中で色々な分子が働いている。細胞こそ生命の基礎だが、その細胞の中の動きを知るのに最適な一冊。疑問の発端はなぜ発根剤が効くのかということ。薬剤が細胞膜を通過して細胞内で分子と分子が作用するイメージができた。本書でできた細胞のイメージは小さな無数の穴が空いた水分が充満したヨーヨーのようなもの。そのヨーヨーの中に分子部品が詰まっている。細胞自体もタライの中のヨーヨーのように浮かんでいる。細胞図面の空白部は真空でなく水分だ。細胞の内外に水がないと細胞は生きられない。水が生命のゆりかごだ!
  • 野口悠紀雄: 10_ホームページにオフィスを作る(2001年 光文社)
    ITが輝いた時代の作品。HPの活用法は参考になる。参考:url=http://www.noguchi.co.jp/(野口悠紀雄 ONLINE)
  • 小池洋男 編著: 09_果樹の接ぎ木・さし木・とり木(農文協:2007/3/31第1刷)
    やや専門的であるが、実務専門化が分担執筆しており、その場で役に立つ一冊。
  • ノーバート・ウィーナー(鎮目恭夫訳): 08_サイバネティックスはいかにして生まれたか(みすず書房1956)
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