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2011年1月29日 (土)

読みかじりの記:食の自叙伝 映画評論家 淀川長治(1997年 文春文庫)

2011/1/29
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以下本題。

読みかじりの記:食の自叙伝 映画評論家 淀川長治(1997年 文春文庫)

食という人生の最も基本的な営為を通して、図らずも登場人物の人生を描き出している本であると感じた。登場する他の人物についても人に歴史ありと食を通して人生が語られている。初出は1991~1993年とあり、それが文庫本になったようだ。

その最初に登場するのが映画評論家 淀川長治であった。昭和41年よりTVの「日曜洋画劇場」の解説者となり現在に至ると略歴にある。当時はまだ学生という身分であり、TVを夢中で見たという記憶はない。しかし、あの太い黒縁の眼鏡の風貌とさよならさよならという最後のせりふを懐かしく思い出す。きっとTVでは淀川長治の解説を聞いたことがあるのだろう。記憶のどこかに淀川長治という人がまだ生きているように感じる。「跡取りで淀川という家を継がんならん、これにも反発して、とうとう独身を続けたでしょう。酒が飲めないから、みなが2時間勉強するとこ僕は4時間。すべてそういう気持でやってきたからね。怠けるスキを持たなかった。」こういう話を聞くと人生の重さを背負って映画に全てをかけてきた意味が何となく理解できる。

「そんなわけで僕は映画の仕事をして、映画に浸って暮らしました。映画の中の食事、何かを食べる場面、数え切れないほど見てきたけれども、食べる、ということを映画で語ったのはチャップリンですね。食べるためには働かないかん、働かないで食べるのは罪悪。食べること、働くこと、人間勉強の教科書みたいに語ったな。」チャップリンの「黄金狂時代」の中でチャーりーが靴を食べる話の意味も本書の中で解説されている。

映画も漫然とみていては真の面白さは理解できないのかもしれない。食後のデザートの部でゲリー・クーパーについて語っている。「彼がパンを小さくちぎって食べるシーンがあってね。ああ、こうやってパンは食べるものなのかって勉強になったね。ナイフとフォークも上品に使ってました。上品でしたね。」ちなみに、自分はゲリー・クーパーの映画を見た記憶はない。メンコの写真絵で格好の良いカーボーイハットをかぶっていた俳優がゲリー・クーパーだったような記憶がある。当今、飯を食べるのに感謝をしなさいとか、押しつけがましい事がまかり通っている。ああ、今日も飯を食えたという生命の充足感が先ず必要なのではないか。

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    著者の専門は分子生物学、細胞生物学。普段生物を考えても細胞レベルで止まってしまう。その細胞の中で色々な分子が働いている。細胞こそ生命の基礎だが、その細胞の中の動きを知るのに最適な一冊。疑問の発端はなぜ発根剤が効くのかということ。薬剤が細胞膜を通過して細胞内で分子と分子が作用するイメージができた。本書でできた細胞のイメージは小さな無数の穴が空いた水分が充満したヨーヨーのようなもの。そのヨーヨーの中に分子部品が詰まっている。細胞自体もタライの中のヨーヨーのように浮かんでいる。細胞図面の空白部は真空でなく水分だ。細胞の内外に水がないと細胞は生きられない。水が生命のゆりかごだ!
  • 野口悠紀雄: 10_ホームページにオフィスを作る(2001年 光文社)
    ITが輝いた時代の作品。HPの活用法は参考になる。参考:url=http://www.noguchi.co.jp/(野口悠紀雄 ONLINE)
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    やや専門的であるが、実務専門化が分担執筆しており、その場で役に立つ一冊。
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