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2011年6月 4日 (土)

読みかじりの記:原子の人工転換 ジャン・ティボー 著 村岡敬造 訳 定価一円八十銭(昭和17年8月25日 発行 白水社)

2011/6/4
昨日は晴天。地面が湿っているので苗の移植をした。雑草除去等の前準備に手間がかかる。カラスムギだろうか、かなり多く生えて実をとりそうだ。来年は少なくなるか。気温が上がると仕事で汗をかいた。それが誘因誘引か、蚊が出てきた。内閣不信任案否決後に、またまた混乱が生じている。東日本大震災の被災者や国民などに目もくれずに茶番劇を演じている。曖昧な国日本を通り越して混沌の国日本になってしまった。政治家は一斉に波に乗ろうと動き出した。サーファー政治家である。波がなければ動けないようでは悲しい。

昨日の天気

TAVE= 20.4
TMAX= 26.3
TMIN= 14.2
DIFF= 12.1
WMAX= 3.4
SUNS= 10.8
RAIN= 0

読みかじりの記:原子の人工転換 ジャン・ティボー 著 村岡敬造 訳 定価一円八十銭(昭和17年8月25日 発行 白水社)

この古本も「松永安左エ門に学ぶ」と一緒に本棚から見つけてきた一冊だ。発行日を見ると、終戦の3年前。5000部と発行部数が印刷されている。出文協承認の承認番号があり、出版統制の中で出版されたものだろうが、自分が日本は終戦前は科学技術が未熟と思いこんでいたのが必ずしも事実でないことを教えてくれた一書だ。5000部を売り切るだけの読者層があったのか。戦争は始まっていても敗戦という暗黒の終末はまだ具体的に見えていなかった時期なのかもしれない。古本として買ったのは20~30年前だろう。やや乱雑に青鉛筆の線が引かれている部分があり、一度目を通したかもしれないが何も記憶はない。

今回、拾い読みしたのは福島原発の事故がきっかけである。日本も基礎物理学の分野では大きな貢献がある。「原子の人工転換」とうタイトルは原子核物理学の一面をとらえた物であろう。本書は一般書と専門書の中間の位置にあると訳者は述べている。訳者がフランス留学中に書店で見つけたと訳者序にある。昭和16年8月 京都帝大 物理学教室にてとあり、著者の状況も窺える。走り読みして、原子炉の内部で何が起こっているのかがおぼろげながら分かった。戦前の原子の人工転換という研究が直ちに原子爆弾の開発というアイデアにつながったのも事実であった。

本書の中で原子力発電に関して、「将来に於いて、学者や技術家物質の崩壊を自由に制御し得る様になる時、この原子勢力(エネルギー)の小さな貯蔵庫は、水力や火力発電所に代わつて用いられるかもしれない。この場合、分子間の化学反応(何噸もの石炭を燃焼させて)の代わりに、原子核反応(数瓦の原子を壊滅すること)」が用ひられるであらう。」する記述がある。核物理に関しては、近年ニュートリノの存在が証明されたが、それに関しては、「実際、それにもかかはらず、少なくとも中性微子は、自分自身で中性子ほど核転換を起こさせるものでないので、その存在を実験によってはっきりとさせるのは、困難の様に考へられる。然しこの事は決して不可能と云ふわけではない。」という記述がある。

物理学は真理を追究する学問であるが、工学は科学に基づく真理を応用して実利を求める学問である。残念だが、工学の中から、安全や信頼性という学問が生まれたのは多くの失敗に促された結果であるように思う。理工離れという問題が指摘されて久しい。今日、原子力発電に従事している技術者も、原子力発電が実用化した頃は輝かしい将来性のある仕事と考えたと思う。教育、学問は最終的には教えらっるものではないだろう。今日、世間で流通する製品やサービスの真偽、信頼性すら見抜くのは難しい。そんな時代だからこそ、国民の科学水準を維持向上させることは今日でも不可欠である。残念ながら、安全工学という分野に関しては全くというほど縁がなかった。自分の仕事で安全に関した製品はウオッチドックタイマー用IC等であった。製造物責任法がらみでその体制造りで骨を折ったのを思い出した。

人間が日々必要とするエネルギーを安価に安全に安定して確保する事は非常に重要な課題である。東京電力福島第一原子力発電所の事故を契機に青少年が真剣にその解決策を考えるようになってくれることを望まざるを得ない。当然そのエネルギーには食料も含まれる。まさに、物質さえ転々と姿を変えて移ろうのが世界の真相であるが、エネルギーは保存されて一定なのである。そのエネルギーを世界が調和する形に制御するのは単に工学的な手法では不可能だろう。新しい世界観が必要になるだろう。未来のエネルギーとしては核融合が期待されていたが、これも巨大な人工物で長い歴史的な使用に耐えるのか不明だ。電気技術者であった自分から見ると、植物の葉っぱは太陽光を集めるアンテナのように見える。ところが、植物の葉は雨が降れば雨も集める集雨器も兼ねている。光が来る方角に自分から向きを変える。そんな植物の機能を横取りできないかと不遜な考えをする事もある。ともかくエネルギーはこの世界を循環する物の元なのだ。よくよく考えるとその物を環境に廃棄する事自体がエネルギーの浪費ではないか。エネルギーは分散して至る所にあるのだ。いわば、エネルギーはエントロピーを増大させながらこの世界を巡っている。エネルギーは至る所にあるのだ。無いのはそれを使いこなす知恵だ。

以下本題。

かみつけ女流歌人 雅:合歓の花

歌題=合歓の花:

■草の実も 虫も眠るか 掃きよせし 楓落ち葉の 日の温もりに 27 小川 つね子

落ち葉の山に潜む草の実や虫までも思う気持ちはなななか歌にできない。

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    「ご要望にお応えしてアンコール復刊(1988年岩波新書50年記念復刊) 地球生態系の中で自然を見直す」(腰巻きのフレーズ)。植物の知恵と戦略に人類は勝てるのか。
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    初心者向け柿栽培参考書(新版)。旧版と比較すると楽しい。
  • 中村三夫: 13_NHK趣味の園芸:作業12ヶ月  カキ(NHK出版1996年)
    初心者向け柿栽培参考書(旧版)。新版と比較すると楽しい。
  • 山科正平: 12_細胞を読む   電子顕微鏡で見る生命の姿
    細胞はどんな部品からできているのか。そんな疑問に答えてくれる一冊。何事も形を見るのが第一歩。μからÅオーダーの世界で、細胞をメスで解剖するように、電子顕微鏡というメスで解剖して見せてくれるので興味が尽きない。
  • 柳田充弘: 11_細胞から生命が見える
    著者の専門は分子生物学、細胞生物学。普段生物を考えても細胞レベルで止まってしまう。その細胞の中で色々な分子が働いている。細胞こそ生命の基礎だが、その細胞の中の動きを知るのに最適な一冊。疑問の発端はなぜ発根剤が効くのかということ。薬剤が細胞膜を通過して細胞内で分子と分子が作用するイメージができた。本書でできた細胞のイメージは小さな無数の穴が空いた水分が充満したヨーヨーのようなもの。そのヨーヨーの中に分子部品が詰まっている。細胞自体もタライの中のヨーヨーのように浮かんでいる。細胞図面の空白部は真空でなく水分だ。細胞の内外に水がないと細胞は生きられない。水が生命のゆりかごだ!
  • 野口悠紀雄: 10_ホームページにオフィスを作る(2001年 光文社)
    ITが輝いた時代の作品。HPの活用法は参考になる。参考:url=http://www.noguchi.co.jp/(野口悠紀雄 ONLINE)
  • 小池洋男 編著: 09_果樹の接ぎ木・さし木・とり木(農文協:2007/3/31第1刷)
    やや専門的であるが、実務専門化が分担執筆しており、その場で役に立つ一冊。
  • ノーバート・ウィーナー(鎮目恭夫訳): 08_サイバネティックスはいかにして生まれたか(みすず書房1956)
    情報と通信という現代社会に不可欠の基礎的な学問を作った著者の自伝とそれを通した科学史
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