技術 回顧と展望:リスク対策には二社購買という米国メーカーの戦略。20110904。
2011/9/4
昨日の天気は曇り。台風12号の影響で風が強い。雨がパラパラと降ったり晴れ間が出たりと不安定な天気だった。屋内でパソコンのデータ整理等。
2011/9/3の天気
TAVE= | 27.1 |
TMAX= | 29.8 |
TMIN= | 24.6 |
DIFF= | 5.2 |
WMAX= | 7.7 |
SUNS= | 0.2 |
RAIN= | 2.5 |
最高気温(℃) = 30.1 (13:32)
IDE⇒USB変換ケースに3.5インチHDDを入れて6GのUSB HDDにした。最近は8GのUSBメモリーも1000円以下の物があり、6GのUSB HDDにどんなメリットがあるのか。弁当箱くらいの大きさがあり紛失する事はないだろう。手で触るとぬくもりと振動がありちょっと動物的だ。大容量の記憶を実現するための構造をそれなりに表現している道具だ。できあがったUSB HDDに変な癖があった。USB HUBにぶら下げると認識しない。パソコンのUSBコネクタにつなぐと動く。パソコンを独占しようとしているようでこれも人間的で不器用でにくめない。実用になるだろうか。実は、ME機でCD-ROMを焼くときHDDにイメージを作るのだが、パソコン本体のHDD容量が少なくて、容量の大きなCD-ROMが焼けなかった。その穴埋めを外付けHDDでしようと考えていた。新聞広告を見ると2TバイトのHDDが1万円になるのも間近のようだ。何か人間の頭脳のようで、膨大な能力があっても、それを使い切れない時代になったのかもしれない。
47NEWSは、「西日本北上し日本海へ 台風12号、大雨に注意;url=http://www.47news.jp/CN/201109/CN2011090301000112.html(2011/09/04 01:12 【共同通信】)」というタイトルで、「大型の台風12号は3日、高知県東部に上陸後、四国を北上して瀬戸内海を横断、午後6時ごろに岡山県南部に再上陸した。気象庁によると、やや勢力を弱めながら、4日は日本海を北寄りに進む見込み。」と報じた。
台風で心配なのが福島原発事故による放射能。地表面に蓄積された放射性物質が雨水で流されて思わぬ所にホットスポット出来てしまう事はないのか。空気中を微粒子状に拡散するときは比較的均質になり、単位面積当たりの放射線量は下がるが、雨水の泥土が集まるような地理的条件の場所の単位面積当たりの放射線量が上昇する場所が出来るのではないか。水処理場の汚泥、側溝の除洗等がこの例だが、台風の大雨がそのような現象を拡大させるという心配である。環境に放出された放射性物質は最早、完全に回収できない。除洗してもまた出てくる。それが、延々と永遠に続くとなると放射性物質による汚染の恐ろしさを痛感する。東北地方を台風が直撃した場合が心配だ。
台風12号2011/9/3の気象庁データ図面を一覧出来るようにまとめた。衛星写真は赤外写真。図面を並べて見ると相互の関連が分かりやすい。
技術 回顧と展望:リスク対策には二社購買という米国メーカーの戦略
当時開発したレギュレータICを調べてみるとまだ現役で残っている機種がある。汎用品なので寿命が長い。それでも、時代の流れの中で生き残る機種はそれ相当の理由があるようだ。タイマーICの555もロングセラーの汎用ICだ。昨年だが、「2010年12月号の景気のいい555号(Go!Go!Go!)にあやかって,五つの企画を用意しました.url=http://toragi.cqpub.co.jp/tabid/394/Default.aspx」というCG出版社のトラ技555号はつい買ってしまった。
汎用品は、それを供給するメーカーが複数存在するので、ユーザ側にとっては、価格競争させてコストを下げたり、納期や在庫のリスクを軽減できるメリットがある。米国では二社購買が原則だったようだ。トランジスタは似たような置き換えの可能な機種が多く存在するので、ユーザの扱いは抵抗器やコンデンサーと同じ程度になってきた。しかし、集積回路は置き換えの自由度が少なくなるので、設計段階で二社以上の汎用品を使う例が多かったようだ。当時の事なので、歩留まり等でデリバリー確保の心配もあって二社購買というシステムが生まれたのかもしれない。
新規にICを開発する場合も、仕様を複数の半導体メーカーに出して汎用品としてセットメーカーが開発させる場合がある。自社のカラーTV部門がその方式を採用した事がある。互換品を他者半導体メーカーと自社半導体部門に開発させた。開発条件は定かではなかったが、セット部門としてはリスク分散になったと思う。一応、社内での生産立ち上げ後に外販活動を開始したら、国内の客先で互換品メーカーとの競争になった。こちらは相手側が先勝。しかし、その後のビジネスでは売り込み先の顧客とは良好の関係となった。次ぎに海外のTVセットメーカーでも鉢合わせ。この時は米国流で、二社購買で両社品を購入決定した。聞くところによると自社ICはセカンドソース扱いであるとの事であった。開発担当としては相手方に先行して開発完了、生産導入できたので自社がファーストサプライヤーだと歯ぎしりしたが、これは購買側が総合的に判断して決める事で、その後の勝負は実績が決めることになる。
東北関東大震災で、地震の影響で部品の調達が不可能になり、自動車メーカーの生産が止まった事は記憶に新しい。基幹部品にはノウハウや企業秘密が多く含まれるので系列会社で生産させるのであろうが、汎用部品ならば二社購買という選択もあると思われる。ただ、自動車の場合、部品の耐久性、信頼性で品質に差があるようでは、管理やアフターサービスを考えるとどちらがよいのかという部分もあるだろうが。
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追記(2019/12/18):ランキング8位。タイトルに投稿期日記を追加。再読。製造メーカーから部品調達を見ると二社購買なる。日本の自動車メーカーは技術情報の流出防止のためか系列メーカーから優先して部品調達しているようだ。そのため、災害等で部品納入メーカーが操業停止になると親会社も操業停止に追い込まれる例があるようだ。リスク防止の為には在庫を持つ必要があるのか。操業停止した方が安く付くのかは分からない。自動車は世界の戦略商品だ。品質もコストも納期も顧客の要求に合わせなければ生き残れなくなる時代が来るのだろう。一般消費者としての二社購買にジェネリック薬品がある。処方箋を持って薬局へ行くと薬剤師にジェネリック薬品の説明を聞く事が良くある。ジェネリック薬品は同じ性能と思い込んでいたが、明らかに性能差がある薬品もあると聞いてショックを受けた事がある。特許が切れても、全く同じ性能の薬を先発メーカー並に製造するのは難しい場合もあるのだろう。ジェネリック薬品にも品質もコストも納期等の課題が潜んでいるようだ。