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2011年11月 6日 (日)

読みかじりの記:「エンジニアが30歳までに身につけておくべきこと」 椎木一夫 著 (2005年 株式会社 日本実業出版)

2011/11/6
昨日は晴れ後曇り。温暖な天気だった。AM弔問。その足で外出。久しぶりで、スーパーモールに行ってみようと思い、脇道に入った。距離感覚を失い、目的地を通り越して、見知らぬ幼稚園の近くに出た。その南側になにやらお寺があった。しばらくそこを散策して、百目柿の苗を買ったりして帰宅。

2011/11/5の天気

TAVE= 16.1
TMAX= 19.8
TMIN= 11.7
DIFF= 8.1
WMAX= 1.7
SUNS= 3.9
RAIN= 0

読みかじりの記:「エンジニアが30歳までに身につけておくべきこと」 椎木一夫 著 (2005年 株式会社 日本実業出版)

本書カバーの著者の肩書きは慶應義塾大学理工学部教授。巻末の著者略歴によれば、専門は固体物理、磁気センシング。日立中央研究所を経て大学に戻った。産業カウンセラー、キャリアコンサルタントなどの資格を持つとあり、本書を読み進める参考になる。本書を読みかじったのも自分の人生をレビューしてみる意味もある。

本書のタイトルから本書が30歳より若いエンジニアを主たる対象に書かれているのだろうと思う。さらに対象を絞れば、大学を卒業してエンジニアとして出発した人となるだろうか。大学という人材育成の現場から、大学を卒業した若きエンジニアへのアドバイスを述べた本ともいえるだろう。自分が就職する当時にこのような本があれば大いに役だったのではないかと思う。

各章の構成は以下の通り。

序章 二十代のうちに早く意識改革を!
第1章 技術者魂こそ、エンジニアの証
第2章 自分のキャリアは自分でマネージメントする
第3章 一流エンジニアの仕事の進め方
第4章 味方を増やすコミュニケーション術
第5章 プレゼンテーションを成功させるコツ
第6章 知的所有権に強くなろう

自分が技術者として余り意識しなかった項目は、「第2章 自分のキャリアは自分でマネージメントする」、「第5章 プレゼンテーションを成功させるコツ」だったかもしれない。日本は終身雇用の国という意識がほとんどの労働者にあったと思う。いわば、職制に乗っていればなんとか食い損ねる事はないと思いこんでいた。従って、ある意味では技術やノウハウが個人に集積できた。自分の若きエンジニア時代に、リースマンの「孤独な群衆」という本を読みかじり、SOCIAL LADDAERというのがアメリカにもあると知ってショックを受けた。また、実務の面でも、エンジニアと作業員の格差がある事を知った。これは、欧米の会社と集積回路を共同開発したときの事だ。日本の技術者が、自分からデータを採ったりと、泥臭い仕事をしているのに、欧米の技術者はそのような仕事を作業員/OPERATORにさせているとの事だった。欧米では技術者の社会(階層)的に高い位置にいるように感じたのであった。従って、技術者になるには、がむしゃらに勉強して、大学に入り、就職をしても、知識や技術を追求する、そうして、より高いサラリーとより高い技術を求めて転職をする。当時、仕事で付き合った印象に残っているカナダのエンジニアの名前を検索したらそれらしい人物があった。やはり、キャリアを積み重ね、SOCIAL LADDAERを上がっていったようだ。

本書の「はじめに」で、著者は「技術大国ニッポンの面影は薄れつつある。」それでも、資源の乏しい日本では技術立国が必要。若者の理工離れも進む中で、本書が「若者たちがエンジニアの仕事について考えるきっかけになれば幸いである。」と述べている。文明という大きな時代の流れの中で、日本のエンジニアの地位も生き方も代わりつつあるのかも知れない。日本では技術も学会も閉鎖的な面が多い。人間の動きでも同じ傾向が強い。そのような見えないバリアーもやがて引力を失ってくる。理工離れも嘆いているだけでは改善できない。そういう意味では本書を前向きに読んで自分の力を蓄えるのも結構だろう。

先日聞いた講演もそういう意味では興味を持って聞いた。講師は当地域の出身で大学卒業後渡米。専門は農学だったようだ。その後JICAの支援事業で世界各国で活動。更にその後は教育界に転進。教育学部系の出身でなかったたので、教育の本道以外でも仕事をされて、現在では大学系の高校の校長。講演後の質疑応答で、いじめの話になった。そのような相談員の資格もとって、数年間相談業務も経験したとの事だ。いじめがあったら必ず関係者に報告して相談しなさい。いじめは見えないままにしては解決しない。専門家に相談すれば必ず解決しますと言う心強い回答があった。これは先生のキャリアから生まれた確信のようだった。ともかく、人生の先輩が若者達に、助言をするのも良し、苦言を呈するのも良し。ヒポクラテスの言葉:「人生は短し、されど芸術は長し」。この「芸術」とは技術の誤訳らしい。医聖ヒポクラテスにとっては医術だったかもしれない。全ての技術に人間のありかたが問われているのではないか。

これから、人生100年という長寿社会になるのも現実味をおびてきた。仕事が全てではない。長い人生の中で、自分に最適な仕事はなにかと、いくつかの仕事を変えたり、新しい仕事にチャレンジすることも可能になるだろう。むしろそれが望ましいのではないか。大学、大学院等は人生の途中の、リフレシュ期間、次の仕事へのギアチェンジの期間であっても良いのではないか。自分の人生を振り返っても、受験勉強という非生産的な仕事に貴重な青春時代を浪費してしまったという少なからぬ悔いが残っている。これが先憂後楽という事なのか。青春時代は創造的に悩んでみたい。全ての可能性に挑戦してみたい。人生後半の切符を人生前半にもらってしまいそれに人生がとらわれてしまうのも勿体ない。エンジニアという一見近代的な職だが生涯現役を貫くのも難しい。そういう意味では、一丁前のエンジニアになるより先に、一丁前の人間にならなければならない。S.Jobs、Bill.Gatesはエンジニアなのだろうか。

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    初心者向け柿栽培参考書(新版)。旧版と比較すると楽しい。
  • 中村三夫: 13_NHK趣味の園芸:作業12ヶ月  カキ(NHK出版1996年)
    初心者向け柿栽培参考書(旧版)。新版と比較すると楽しい。
  • 山科正平: 12_細胞を読む   電子顕微鏡で見る生命の姿
    細胞はどんな部品からできているのか。そんな疑問に答えてくれる一冊。何事も形を見るのが第一歩。μからÅオーダーの世界で、細胞をメスで解剖するように、電子顕微鏡というメスで解剖して見せてくれるので興味が尽きない。
  • 柳田充弘: 11_細胞から生命が見える
    著者の専門は分子生物学、細胞生物学。普段生物を考えても細胞レベルで止まってしまう。その細胞の中で色々な分子が働いている。細胞こそ生命の基礎だが、その細胞の中の動きを知るのに最適な一冊。疑問の発端はなぜ発根剤が効くのかということ。薬剤が細胞膜を通過して細胞内で分子と分子が作用するイメージができた。本書でできた細胞のイメージは小さな無数の穴が空いた水分が充満したヨーヨーのようなもの。そのヨーヨーの中に分子部品が詰まっている。細胞自体もタライの中のヨーヨーのように浮かんでいる。細胞図面の空白部は真空でなく水分だ。細胞の内外に水がないと細胞は生きられない。水が生命のゆりかごだ!
  • 野口悠紀雄: 10_ホームページにオフィスを作る(2001年 光文社)
    ITが輝いた時代の作品。HPの活用法は参考になる。参考:url=http://www.noguchi.co.jp/(野口悠紀雄 ONLINE)
  • 小池洋男 編著: 09_果樹の接ぎ木・さし木・とり木(農文協:2007/3/31第1刷)
    やや専門的であるが、実務専門化が分担執筆しており、その場で役に立つ一冊。
  • ノーバート・ウィーナー(鎮目恭夫訳): 08_サイバネティックスはいかにして生まれたか(みすず書房1956)
    情報と通信という現代社会に不可欠の基礎的な学問を作った著者の自伝とそれを通した科学史
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