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2008年9月

2008年9月30日 (火)

除草剤、枯草剤、殺草剤?

2008/9/30

除草剤、枯草剤、殺草剤?

秋になるとさすがの夏草も少しずつ萎えてくる。

現在、雑草の駆除はいわゆる「除草剤」に頼っていることが多い。

金はかけても手間をかけない方を選択していることになる。

遺伝子組み替えで除草剤に耐性をもたせた作物品種もできている。

もはや除草剤は農業に欠かせない資材になっている。

マクロ的にみると雑草も環境問題のCO2対策からみれば少しは

貢献しているように思える。

しかし、環境美化等生活環境から見れば雑草は大敵だ。

ところで、問題の「除草剤」という単語であるが、どうもしっくりしない。

除草とは手作業で草引き等をするのが語源であろう。

これに化学薬品がとり代わった。

手作業の除草もつまるところ引き抜いて水絶ちして細胞を殺す。

原始的だが、自然の理にかなっている。

除草剤は薬剤を細胞にまで忍び込ませてその生理作用を破壊させて

目的を達成する。

薬剤の作用メカニズムから言えば、「殺草剤」が一番適切な用語で、

次ぎに「枯草剤」になると感じる。

それでは、何故「除草剤」という用語が多用されているのか。

薬剤の生産業者も販売業者も使用者も「殺草剤」では物騒で

抵抗があるからかもしれない。

しかし、一方で耳に優しい言葉は真実を隠すのかもしれない。

本日、Googleの検索ヒット数を調べてみたら下記の通りになった。

(  )内は殺草剤を1とした場合の比率。

除草剤 に一致する日本語のページ 約 654,000 (995)

枯草剤 に一致する日本語のページ 約 1,790 (2.7)

殺草剤 に一致する日本語のページ 約 657 (1)

殺草剤は主に学術的に使用されているようだ。

ともかく、枯草剤、殺草剤という用語が千件の内数件使われている事が

分かってほっとした。

*******************************************

以下は2010/7/26のGoogle検索結果:

(  )内は殺草剤を1とした場合の比率。ヒット総数=717300

除草剤 の検索結果 約 548,000 件中 1 - 20 件目 (0.12 秒) (10.1)

枯草剤 の検索結果 約 115,000 件中 1 - 20 件目 (0.20 秒) (2.1)

殺草剤 の検索結果 約 54,300 件中 1 - 20 件目 (0.17 秒) (1)

*******************************************

継続調査:抑草剤も加えた。

Google検索:2010/9/25 10:16
○除草剤 に一致する日本語のページ 約 560,000 件中 1 - 20 件目 (0.04 秒)
○枯草剤 に一致する日本語のページ 約 104,000 件中 1 - 20 件目 (0.04 秒)
○殺草剤 に一致する日本語のページ 約 50,500 件中 1 - 20 件目 (0.06 秒)
○抑草剤 に一致する日本語のページ 約 14,300 件中 1 - 20 件目 (0.14 秒)

*******************************************

2008年9月29日 (月)

頭は手足の召使い?

2008/9/29

頭は手足の召使い?

現代は情報化時代のまっただ中のようだ。

情報が安価に潤沢に供給されているためだろう。

これも、いろいろな情報素材をメディアに乗せやすくなったという

IT技術のおかげもある。

結局、情報の出入り口は首から上に局在しているかのようだ。

物の影が物自体の束縛から解放されて情報になり身軽な動きを獲得した。

コンピュータでも人間の頭脳でも社会的な組織の頭脳でも

情報を集めて処理するだけの仕事しかしない。

手足の部分が無いのだ。

進化の歴史を見ると外界との交渉の機能を持つ

手足が先にできたようにも見える。

手足が自分の能力の足らない部分を頭脳に下請けさせているようでもある。

ところが、現代は何でもかんでも頭頭である。

頭は手足の召使いであると考えると自分ながら何とか納得する。

そういえばオリンピックも手足の祭典と言い直せる。

これも納得だ。

頭より先ず手足を使おう。

2008年9月28日 (日)

輪廻と環境

2008/9/28

輪廻と環境

環境への関心が高まっている。

当然、食の安全・安心も大きな目で見れば環境問題と繋がるだろう。

地球上の生命現象も巨視的には地球の表層の出来事に過ぎない。

食物も自分自身も地球の表層に起こっている現象の一つだ。

生物は生まれて死んで地球上をぐるぐるまわっている。

次ぎに生まれるときは何の姿で生まれるのか。

その想像をたくましくした人間の思想が輪廻であろう。

ともかく、輪廻という思想は人間が物と時間に縛られた因果関係の

中にとらわれていることに気付いたときに生まれてきのであろう。

人間は輪廻から逃れることは出来ない。

来世に自分が生まれ変わるものは現世の自己の行為により決まる。

自分が望む物に生まれ変わりたいなら現世でそれにかなった行為をしなければならない。

これは古代においては法律以上に人間の行動を支配したであろう。

人間は環境という入れ物から逃れることはできない。

環境と輪廻という因果関係の思想は似ているような気がする。

しかし、働きかけるべき対象はおぼろげながら見えかけている。

人間の思想もゆっくりだが進歩していると考えたい。

2008年9月25日 (木)

人間の信頼性

2008/9/25

人間の信頼性

最近信頼性に関する問題が多発している。

物の信頼性というより人間の信頼性と言った方が良いかも知れない。

物の信頼性にはいろいろな規格やシステムが充実してきた。

信頼性に関しては品質を向上させる事と品質水準を維持することが重要である。

品質の向上は経済的利益に寄与するから取り組みやすい。

しかし、品質水準がある程度極限近くまで向上すると、

それ以上の改善には抜本的な対策が必要となったりしてコストが上昇する。

結局、品質の水準を維持しながらコストを下げることが主要課題になる。

工業製品にはJIS、農業製品にはJASという規格がある。

また、単なる製品の規格ではなく、設計、生産、販売等全ての

工程での品質を確保するためのISO9001等の規格の認証制度もある。

しかし、こういう品質活動を行うのは所詮、生身の人間だ。

何かのきっかけで前向きの姿勢が後ろ向きの姿勢に変わることもあろう。

人間の信頼性に関しては何かこころもとない。

医師、弁護士、公認会計士等等専門職の団体には倫理規範等が

あるようだが、その内容は余り知られていないようだ。

結局、何か不祥事が起こったときの処分の手段にとどまっているのではないか。

悪質な事件は然るべき法令で対処せざるを得ないためかもしれない。

そうなると法令に触れなければ何をやってもいいだろうという

風潮を生むのではないか。

小さな世界で顔と行動が一致する時代なら信用という

言葉も意味をもった。

しかし、現在は個々の人間の顔も行動もかすんでいる。

何をやっても分かるまい。

結果として綱紀もゆるんでしまうのではなかろうか。

2008年9月23日 (火)

曼珠沙華

2008/9/23

曼珠沙華

秋の彼岸が来るとふと咲いているのに気づき

彼岸が過ぎるとまた自然と忘れてしまう不思議な花だ。

曼珠沙華無縁墓場に又さけり     照緑

無縁墓地にさいている曼珠沙華には更に寂寥感、哀感が漂う。

訪れる縁者の代わりに何か語りかけているかのようでもある。

球根は救荒植物として飢饉の時などに食用にされたらしい。

主力の作物を作らない畦や墓地に咲いていても不思議ではないのかもしれない。

曼珠沙華と人間は遠い昔から寄り添って生きてきたのだろうか。

2008年9月22日 (月)

蛍が飛び交った頃

2008/9/22

蛍が飛び交った頃

うねうねと 小川流れる 田植え時 夕日落ちれば 蛍飛び交う

外ではしきりにコオロギが鳴いている。

それなのに何か蛍の事を思い出す。

ほのかに光る物に対する憧憬があるためか。

昔の田は何となく曲線が多かった。

川もその田に沿って流れてうねうねしていた。

夕方頃になるとそれが一枚の絵になった。

今日、土地改良事業等で田は大体広い矩形をしている。

水路は直線の三面コンクリートになり、水は勢い良く流れる。

蛍の幼虫と餌のカワニナが生育するには流れが早すぎるのか。

反対にうねうねした川の水流にはあちこち淀みが生じる。

やはり、蛍が生息しやすい環境がうねうねした小川にあったのだろう。

父から聞いた話だ。

蛍を沢山とって、川端で野糞をたれて、その上に蛍を放つ。

誰かが、蛍の下の物をつかむと皆で喝采する。

他愛のない子供の遊びだったがそれも昔話になってしまった。

2008年9月20日 (土)

フィードバック

2008/9/20

フィードバック

設定したある目標値になるよう制御すること。

制御工学の基本概念でもある。

フィードバック系は大抵の家電機器などにも採用されている。

普通は負帰還(NEGATIVE FEED BACK)を使う。

目標値との差分をうち消すように制御する。

うまく制御が出来ればシステムを安定に動作させることができる。

しかし、予期せぬ外乱があると暴れることがある。

結局やっている事が結果を見て修正するするという

人間の行動を正すようなシステムでもある。

へまをやって、大変ご迷惑をおかけしましたと頭をさげる。

しかし、再発防止策を検討しても実施前に同じ事がおこる。

また、同じ事を繰り返す。

結局、対策に時間がかかり不手際が増大して行く。

下手をすると時間遅れが生じてうち消す積もりが増長してしまう。

生帰還(POSITIVE FEED BACK)になってしまう。

こうなると、頭打ちになるまで突っ走る。

こういう、現象が人間の世界にもあちこちあるようだ。

身体で覚える

2008/9/20

身体で覚える

年甲斐もなく、うん十の手習いで農業の勉強をさせてもらっている。

野菜コースで種まきから収穫まで初心に返っての勉強だ。

へっぴり腰で鍬を振っていると、先生は、土をかける時は

こうした方が良いと教えてくれた。

自分は土を乗せた鍬を力ずくでぐいっと自分の方に引いていた。

先生は、土を乗せた鍬を前方に軽く押し出してごらんと言われた。

土はそのままストンと真っ直ぐに落下した。

何~んだ、ニュートンのリンゴの落下の法則じゃんと

頭で理解しても身につかない。

仕事は身体で覚えることに意味があるのだ。

余分な力で土をかき散らす必要は無いという教えであった。

確かに手前に引っ張ると土も飛び散るし足下も汚れる。

農作業は最小の力で必要なことのみを行うのが原則だ。

人力など知れたものだから。

同じ作業でも次の作業を考えて手順を整えるのが次の段階。

かくて、翌日の仕事、翌週の仕事、翌月の仕事、翌年の仕事と際限がない。

理屈では先手必勝。

現実は後手、後手、後手。

後手後手の夏草かきで汗をかき    夢野省力

基本がしかり身につけば、仕事も順調にまわりだすのではないか。

2008年9月19日 (金)

記憶装置

2008/9/19

記憶装置

現在使用のパソコンの能力は

クロック400MHz、HDD6G、MEMORY 128M+64M。

人間で言えば後期高齢者以上に違いない。

パソコンに関しては8ビット時代から遊んできた。

人間の頭脳の働きを機械にやらせる事、人間と機械の対応に

興味があったこともパソコンと長くつきあってきた理由の一つかもしれない。

趣味なので金はかけまいと思いつつ結構な額をつぎ込んだかもしれない。

OSをフロッピーから読み込む時代は実用性が今ひとつだった。

HDDが使えるようになると、使い勝手が格段に向上し、実用化の時代になった。

これは記憶装置が機能的にCPUと一体化したことによるのだろう。

人間の頭脳の構造に一歩近づいただけかも知れないが。

一時期FDD以前にカセット磁気テープが使われたが短命に終わった。

道具としては価格が普及の決め手になる。

今日では1TBのHDDも手に届く範囲にある。

1GのUSBメモリーが千円前後で買える時代になりFDは絶滅寸前だ。

パソコンを使っているといつも漠然とした不安がある。

記憶装置や記憶メディアの信頼性である。

いつ記憶が消えるか分からない不安。

装置があってもメディアがあってもどちらかが

不調になれば記憶は取り出せなくなってしまう。

長期的には装置もメディアも世代交代してしまう。

2~3世代前の記憶は徐々に遠くなってゆく。

紙と鉛筆は、原始的だが、長期的信頼性、利便性でまだ、まだ健在だ。

記憶など1~2年ももてば十分だと割り切ればそれまでだ。

しかし、何十年も何世代も伝えたい記憶もあるのではないか。

それが何かは知る必要はないかもしれないが。

残された記憶の断片から記憶を復元しようとする人が現れるだろうから。

その手がかりだけは残しておく必要があるように思う。

2008年9月18日 (木)

あげはの幼虫

2008/9/18

あげはの幼虫

蝶々の舞うはこの世の旅支度     照緑

ひらひらと舞う蝶を見ると優雅なおもいがする。

でも、遊びで飛び回っているのではない。

蜜柑の木やカラタチにアゲハチョウが飛んできてあちこちに飛び移ってゆく。

産卵をしているのである。

卵から小さな幼虫がかえる。

数㎜の黒っぽい幼虫が、白黒の鳥の糞のような幼虫に成長する。

更に、10㎜以上ににもなると緑色に変色する。

グロテスクで不意に出くわすとびっくとする。

食欲も旺盛になる。

成長中の若葉を好んで食べるので被害が大きくなる。

いやいやながら、つまむとオレンジ色の角を出す。

そこから、またいやな異臭を発する。

ところが、その異臭も遠くでかぐと、果物のように芳しい匂いがする。

身の危険を防ぐためなら異臭も身の回りだけで良いのかと納得する。

葉を食い尽くした所に老幼虫を探すが大抵見つからない。

鳥の餌食になったのか、蛹に変身したのか。

蛹もほとんど見たことがない。

安全な所を探して蛹になるのだろうか。

蛹は次なる変身の部屋だ。

恩返しする鶴が秘密の部屋で機を織るかのように飛び立つ準備をすすめる。

そうして、次ぎに見る時はあの鮮やかな姿のあげはちょうになっている。

小さな生き物が容赦のない自然の中で自分の力だけで生きて行けるのは、

数々の生き残り技術を発明したおかげなのだろう。

そうして、あの優雅な舞い姿はこの世に生まれてきた

最後の仕事の総仕上げであった。

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    刃物という視点で多くの事例が取り上げられている。刃のある道具の理解にも役立つ。類書が少なく貴重な一冊。「すべり変形が切断の原理」という考え方で説明している。
  • 沼田 真   : 植物たちの生( 1972年 岩波新書(青版 833))
    「ご要望にお応えしてアンコール復刊(1988年岩波新書50年記念復刊) 地球生態系の中で自然を見直す」(腰巻きのフレーズ)。植物の知恵と戦略に人類は勝てるのか。
  • 出町 誠: 14_NHK趣味の園芸:よく分かる栽培12ヶ月  カキ(NHK出版2007年)
    初心者向け柿栽培参考書(新版)。旧版と比較すると楽しい。
  • 中村三夫: 13_NHK趣味の園芸:作業12ヶ月  カキ(NHK出版1996年)
    初心者向け柿栽培参考書(旧版)。新版と比較すると楽しい。
  • 山科正平: 12_細胞を読む   電子顕微鏡で見る生命の姿
    細胞はどんな部品からできているのか。そんな疑問に答えてくれる一冊。何事も形を見るのが第一歩。μからÅオーダーの世界で、細胞をメスで解剖するように、電子顕微鏡というメスで解剖して見せてくれるので興味が尽きない。
  • 柳田充弘: 11_細胞から生命が見える
    著者の専門は分子生物学、細胞生物学。普段生物を考えても細胞レベルで止まってしまう。その細胞の中で色々な分子が働いている。細胞こそ生命の基礎だが、その細胞の中の動きを知るのに最適な一冊。疑問の発端はなぜ発根剤が効くのかということ。薬剤が細胞膜を通過して細胞内で分子と分子が作用するイメージができた。本書でできた細胞のイメージは小さな無数の穴が空いた水分が充満したヨーヨーのようなもの。そのヨーヨーの中に分子部品が詰まっている。細胞自体もタライの中のヨーヨーのように浮かんでいる。細胞図面の空白部は真空でなく水分だ。細胞の内外に水がないと細胞は生きられない。水が生命のゆりかごだ!
  • 野口悠紀雄: 10_ホームページにオフィスを作る(2001年 光文社)
    ITが輝いた時代の作品。HPの活用法は参考になる。参考:url=http://www.noguchi.co.jp/(野口悠紀雄 ONLINE)
  • 小池洋男 編著: 09_果樹の接ぎ木・さし木・とり木(農文協:2007/3/31第1刷)
    やや専門的であるが、実務専門化が分担執筆しており、その場で役に立つ一冊。
  • ノーバート・ウィーナー(鎮目恭夫訳): 08_サイバネティックスはいかにして生まれたか(みすず書房1956)
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    2010/8/4:MEMO等の表示に使える。 農作業で気になる自戒の言葉 ■畑の石ころはいつまで経ってもても石ころ(早く拾って片づけよという意味か)。 ■同じ石を二度拾うな(やってみると難しい)。 ■手ぶらで歩くな。 ■三つ先のことを読め。 ■適当な観察。 ■空を見よ(気分転換、休憩、天気を読む、腰曲がり防止)